蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

慰安婦報道

2014-08-12 | 新聞
それにしても朝日は、なんでこんな時点で「(吉田証言を)虚偽と判断」などと言い出したのかね。いや、橋下みたいに遅すぎると言ってるんじゃないよ。

朝日は1997年に慰安婦問題の特集をやり、その中で吉田証言の「真偽は確認できない」と書いてるそうじゃないか。ならば、とっくに証言の有効性を否定していたわけだ。何もいまさら「取り消します」と言い出す必要はあるまい。

オレは別に、朝日を擁護したくてこんなことを書いてるんじゃない。むしろ逆だ。

今度の朝日の行動(報道じゃないよ)によって、もっとも大きな打撃を受けるのは誰か。それは、国家主義的情念ではなく、人道主義的理念に基づいて行動している人々だろう。具体的に言えば、慰安婦支援やヘイトスピーチとの闘いに当たる市民たちだ。

言うまでもなく、彼らの大半は倫理という共通項によって護憲勢力、集団的自衛権行使反対勢力とかぶる。朝日も分かっているはずだ。

いわば、日本の名誉というべき部分にダメージを与えることを承知で、言う必要のないことを言う。これって、なんの意図もなし?

勘ぐるなら、産経や読売のような単細胞と違って朝日ははるかに巧みに狡猾に、安倍政権の長期安定化支援に乗り出したのではないか。国民がそれと気づかないほど緻密な計算のもとに、知識人層の信用を失わないやり方で。

なんせこの新聞社の幹部は、多くが東大で大物政治家や高級官僚と机を並べた仲だからねえ。互いにツーカーで気心が通じている。政治部の記者は、総理、幹事長クラスともため口で会話できるそうだし。

リベラル言論で信用を確保し、しかし実際には手の込んだやり方で時の政権の意向に沿うよう世論を誘導する。「プル新」「営業左翼」とは、60年代の新左翼が朝日につけた呼び名だった。
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