koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

12/10 宇部定期開院

2022-12-31 | おもちゃ
12/10は宇部おもちゃ病院の定期開院日でした。
一週間前のサンパーク出張開院で、数が多すぎて途中で受付打ち切りして、「毎月第2週土曜日の定期開院の方に持ってって下さい」とした人が結構多かったので、この日は忙しい予感でしたが、来院は12件ぐらいだったかなぁ…。ただ、サンパークの入院品も持って来て、「どうしよう」とか「この部品ない?」とか、当日以外の仕事をしてる人も多くて、全体的には忙しかった…。

入院品以外に当日、「左には曲がるけど右に曲がらない軽トラのラジコン→ステアリングの所に小石が引っかかってた」とか、電池BOX端子のサビてたプリモプエルとかを修理したけど、忙しくて写真も取ってないし、入院品だけ修理カウントにしよう。

入院1件目、ネットで調べた所、ベネッセの「こどもチャレンジぷちファースト2013年1月号」の付録、「ろくおん おとあそびたいこ」。結論は、操作方法の問題と電池消耗だけで、故障はなかった。

「ろくおんが出来ない」だけで、他のたいこの機能はちゃんと動くっぽい。他の初心者ドクターに診て貰いつつ、「マイクはどうなの?」と予備品と取り替えてみたり、「マイクはいいのに録音出来ないのなら、カップリングコンデンサはどうなの?」と取り替えてみたりしたけど録音は出来ず、入院となった。

持って帰ってネットで調査したところ、「ろくおん」のボタンはどうも「長押し」で使うらしい。長押しっぱなしにすると「ピ、ピ、ピ…、ピッ」と4回鳴った後、2秒程度の時間の後「ピピッ」と鳴る。4回目のちょっと高い「ピッ」から「ピピッ」の間の約2秒が録音時間で、その間ずっと「ろくおん」ボタンを長押しにすると録音できるらしい。
それが、電池消耗でちゃんと動いてなかった、という状態。(「さいせい」を押すと、会場で触り始めた最初は、なんか「ボツっ」みたいなノイズが聞こえてたのが、後半では「さいせい」を押すと起動音が鳴るようになった。単に、最初は「さいせい」がギリ動いて、以前に録音しようとして失敗した「ボツっ」みたいな雑音が再生されて、後半は電池がもたずにリセットかかってただけだったっぽい。)
ちゃんと録音出来て、たいこを叩くと録音した音声が再生されるようになったので、これで終了。

2件目、Tokyo disney Resortと書いてあるディズニーのキーボード。

カルテには「音の出方がおかしくなる」と書いてあり、最初の動作確認では、鍵盤を引いた時の音程がちょっと不安定だったり、曲の再生中に途中で止まったりとかがあったけど、入ってた電池:単4×2本が、Ni-MH充電池だった。通常1.5V×2=3Vのところ、1.2V×2=2.4Vしかないと、ちゃんとした動作は期待できませんね…。「不適切な電池の使用」で終了。

3件目、2件目と同じ人のIWAYAの犬。

「あごがカポカポなる」と書いてあるけど、あごがカポカポとはならないでしょう…。確認したら、頭蓋骨がふらふらだった。これは…鼻の上で頭蓋骨を固定してる細い棒の折損でしょう。補修しにくい個所ですね…。分解して確認。

やはりここですね。あまり盛れないので、クリップ針金を当てて、主に下側だけにエポキシを盛ります。

これで組み戻して動作確認。これでもってくれることを祈りましょうw。

4件目、「ことば絵じてん」。

写真はペンの分解状態。電源入れてもうんともすんとも言わない。LEDとか付いてないので、電源が入ってるかどうかも分からないけど、スピーカ確認したらボイスコイル断線状態だった。φ23mmの薄型スピーカで、ちょうどの手持ちが無かったので、φ20mmの厚型のフィルムコーンSPに取り替えして終了。

5件目、またもやIWAYAの犬。

今度は「右前足の骨折」との事だけど、触った感じでは折れてないような気がする。脱臼かなぁ…ととりあえず分解。

これは、今まで見た記憶のない所が折れてます。右側面で右足を動かすリンクが折れてます。表側には、写真にも写ってる「軸端の押さえ」がはまるので、エポキシは盛れない。瞬間接着剤で固定後、細いSUS番線を巻いてからエポキシで周りを固定する。

これで回り全体にエポキシで盛って、固まるのを待ってから組み戻して動作確認して終了。

今回の入院品最後の6件目、ディズニードリームトイパッド。

これは…以前(3年前)に苦労して結局修理不能になった、苦い思い出のあるおもちゃです…。

今回は単純で直る故障でした。とりあえず基板全景。

3年前のと全く同じヤツです。とりあえず、電源SW押しても全くうんともすんとも言わない。起動音も鳴らないし画面も点かない。最初の確認では、オーディオアンプの直近のランドに3.3Vが掛かってたので、電池・電源周りにはトラブル無いと思うんだけど…。

前回の状況と比較するため、電源スイッチのスキャン電圧を確認しようとしたら…、前回は2Vぐらいが掛かってて、電源スイッチの片方はGNDに繋がってたはずなのに、今回の測定では、電池BOXのマイナス端子にマイナスを取って測定したところ、片方は6.1V、もう片方も5.9Vぐらい掛かってて、何かおかしい…。さっき測ったオーディアンプ直近のランドも6.1Vになってる。電解コンデンサが、多分電源ICの入り口側と出口側の両方に付いてるだろうけど、どちらも、しかも電解コンデンサのプラス側もマイナス側も両方、6.1Vになってる…。これは…GNDが取れてない?

電池からの配線が繋がって、DCジャックが乗ってる「サブ基板」を確認する。

①~③がDCジャックの端子。①とパターンが繋がってる所に電池BOXからのマイナス線が繋がってるけど、そのマイナス線からメイン基板までに導通の有るラインが無い。
DCジャックは「3端子」で、これはつまり、ジャックを刺さないと電池側が導通して、ジャックを刺すと電池側が切れてコネクタ側だけが導通する作りになってるはず。その「電池側を導通させる」接点の不良でしょう。
日頃から言ってる「人が組み立てた物は、きっと分解できる」。分解して整備する。

ハンダ吸い取りしてDCジャック外してから、接点分解。

上の基板の写真でいうと、①と③との導通があるべきだったんだな。今回の接触不良に関係ない所もあるけど、全体的にだいぶ黒い。アルコールで拭いただけではキレイにならなかったので、#2000のペーパーで磨いて導通復活。これで付け直して電源入れたら、液晶点いた!
音はしなかった。前もあった、ボリュームが「ゼロ」になってると、起動音も鳴らない。ボリューム「ゼロ」は、電池抜いてもリセット押しても多分ゼロのまま。やっかいだね。
ネットで調べてたら、「電池で動かなくなった、ACアダプター刺せば動く」という記事があったけど、今回のと同じ状態だろうね~。

これで、12/30・31の作業で、12月度の宇部定期開院での入院患者も全部終わって、あとサンパーク入院品のPIC換装案件が1件残ってる以外、ほぼ「今年の修理今年のうちに」で、なんとか夜までかかって「今年のブログ今年のうちに」終わったわ~。今日も馬車馬のように働いた一日だった。(そして、馬車馬のように働いた一年だった…w。)
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