koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

12/4 サンパーク出張開院⑥

2022-12-31 | おもちゃ
長い戦いの12/4サンパークでの出張開院、大晦日まで作業して今年の作業は終わりw。
43件目、先週?先々週?から苦闘していたIWAYAのウサギ。

両足骨折で全く立てませんが、それだけではありませんでした…。苦戦しました。分解してみると、

両後ろ足以外に、左耳の付け根が折損してます…。
後ろ脚はいつも通り、クリップ針金を当ててエポキシで補修。耳の付け根は、右耳側は軸部分に固定されてますが、左耳側はプラ軸の凹部に差し込む作りになってます。この作りのまま、割れた所だけエポキシで付けたのですが、プラ軸に差し込もうとしたら「パキっ」と割れてしまいました…。この方針ではもたないので、プラ軸と一体化してエポキシ塗って大き目で補修しました。
これでいけると信じたいですが、ぬいぐるみを被せる時に耳にだいぶ無理が掛かってしまう。このまま組んで被せるのでは、被せる時に割れる可能性が相当高い…。どうしよっか…布側の耳の付け根を一旦切り離して、組んでから縫い戻すか…と悩んでいたのだけど、そっか、耳は抜ける作りになってる。耳の骨を抜いた状態で組み戻して、ぬいぐるみ被せてから骨をはめ込めばいいか?

耳の先の方を抜いて骨格組み戻すとこうなる。これで組み戻しをしよう。

ところが…組み戻して動作確認すると、動きが悪い…。歩き動作のところで空回りが発生する。ギアの歯の欠けだろうか…。で、確認しようと何回か、ぬいぐるみ被せる・また分解する、をしてたら、補修した足が両方ともまた折れた…。泣きそうになった…。
仕方ない、塗ったエポキシ再度ほとんど剥がして、今度は上の方までぐるり囲むように塗って補修し直し。たしかこれが、先週末:12/25の作業。

エポキシしっかり固まるまで待って、気を取り直して今日作業。動作不良修理のため、ギアボックスを完全分解。

あ~、足のクランクを駆動する22Tの歯車が摩耗してます。(写真の下側の歯数枚がチビてます)
写真で見えてる裏側から、手前の少し大きな平ギアがスライドしながら近づいてきて、回転したまま「ガキっ」と噛むので、見えませんが裏側の方が摩耗がひどくて斜めに削れて、裏側はもっと歯が潰れてます。これは取替しかなさそうですが、多分軸にボスの長いギアを突っ込んでから、軸を曲げてクランクにしてるので、抜いて補修はできません…。
削れたギアを除去してキレイに削って、手持ちの22Tギアを加工して圧入します。

これが補修後。プラボス部は何段階かで直径が変わってますが、歯車の直近は4.5mm。歯車の写真上側は5.5mm。軸はクランクで曲がってますが、ドリルチャックでなんとか咥えられました。卓上ボール盤で咥えて回して、ヤスリを当てて整形。4.5mmまで削りたかったのですが厳しかったので、歯車側に5mmのキリ穴あけて、ボス部を5mmちょいまで削って圧入しました。
旋盤じゃないので目分量の適当な作業ですが、位置的にもばっちりになりました。(この歯車補修で、今日のほぼ午前中が潰れた…)

これで補修全て終わったはず。頭部のぬいぐるみの被せも何とか出来た。
抜いた耳を刺すのは…外から手探りでは無理だった。やむなく、耳のピンクの部分のミシン縫いを切って、取付部が見える状態で差し込み。これで動作確認してばっちりと思って、電池BOX周りのホットボンド止めもして、最後の動作確認をしてたら…「鳴き」が全くないのに気が付いた…。何か組み方が悪いんだろう。またもや泣きそう…。

破れかけてた鳴き笛もせっかくトレペで補修したのに、ちゃんと鳴くようにしない訳にはいかない…。(被せる・ぬがせるの繰り返しで、一旦補修した足がまた折れた悪夢が…)
「これでいいだろう」と思って組み戻したけど間違いだったのは、この状態。

赤矢印のところ、寝き笛を押す板のついた可動部品、写真では三角形な部分が上に出てますが、これが間違いでした。またギアボックスから分解して修正後。

これでばっちり鳴くようになった!これでまた被せ戻して、耳刺し直して、ホットボンド止めまでやって終了~。(夕方に、切った耳のミシン縫いの縫い戻しを忘れてるのに気づいたけど、年が明けてからウチの奥さんに頼もうw)

さて次、44件目は修理不能の案件。よく来るパトカーです。

当日会場にて「断線ぐらいだろう」とやりかけたのですが、確かに電池BOXからの線が断線してたのですが、基板側の線のハンダ付けがへっっったクソで、しかも間違った所にハンダ付けされてた。電池BOXからのプラス線が基板の「SP」に繋げてあって、スピーカ線の片方は「VDD」の所に繋げてあった。正しく戻しても動作は復活しない。「あんな事したら基板壊れちゃうじゃん」と思いながら入院にした。

とにかくハンダ付けがヘタ、しかも基板がめちゃくちゃ汚くなってる。

配線を一旦全部外して、このめっちゃ汚いのをなんとかボチボチキレイにして、とりあえずパターン切れがなさそうなのを確認して配線繋ぎ直したけど、やっぱりうんともすんとも言わない。スピーカ行きはBTLの様なのでソース・シンクとも確認したけど、全く無反応っぽい。
受け取った時点では繋ぎ間違いは1組2本だけだったけど、それ以外に途中にどんな繋ぎ間違いをしたともしれない。「そりゃ壊れるでしょ。断線した時点で任せてくれれば多分直ったのに、余計に壊して…」と「修理不能」としました。(この程度のおもちゃをPIC換装で直すほど、ヒマがない…。)

45件目、ヒンジの折れたDSLite。

これは…どうしたもんか、直せるのか…。(と、後回しになってた。)
DSのヒンジはただの筒じゃなくて、全開(上下画面が水平じゃなくて170度ぐらいの感じ)で「カクっ」と固定されるようになってる。ただ外れないように固定しただけではいまいちになる。
ヒンジは「角丸」になってるので、位置を合わせた状態でプラリペアを盛って固定してみた。
寒いせいかプラリペアが古いせいか、固まるのに時間が掛かって油断して手を離したら浮いてしまって、途中であわてて指で押さえて整形する羽目になったけど、なんとか固定された。

見た目は悪いけど、全開にした時に「カクっ」という固定感も出て、機能的にはほぼばっちりに補修できた。これで良しとさせて頂こう。(ほんとは多めに盛ってから削ろうと思ってたのに、途中で失敗したせいで削る代がなくなった…)

さてさてあと、Disneyの置時計のアラーム音楽が壊れててPIC換装予定の物が1件残ってる。慣れた人なら1日もかからず作れるんだろうけど、ちょっと時間がかかる。これは「年明けの自由研究」にして、今年の仕事はここまでにしよう。
(「年明けの」といっても、今年の会社の年末年始休暇は短くて、年明けは三が日だけなんだがなぁ…)
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