koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

11/19 サンパーク出張開院1

2023-11-25 | おもちゃ
去年の12月に開催しました、隣の市のショッピングモールでの出張開院の2回目です。
前回はめっっっちゃ人が来て、いくら受け付けても終わらず、「もう持って帰れません…」と時間前に打ち切りにさせてもらって、結局108個受付。ウチ46個を担当してエライめにあったのですが、今回は前回の反省から「完全予約制20件限定」としました。
ボクは「個数制限は『常識的な個数で』ぐらいで、特にしない」というつもりだったのですが、社内会議で「混乱を避けるため1組1個限定」となったので、最大20個の予定。

前回はなかなか強烈な集客効果があったと思われますが、今回は事前の告知も控えめにして、2週間前にまだ半分も埋まってない、2週間前からモールの子供向け会員制のクラブメンバーにライン流して、前日にバタバタ最後の2組が埋まるぐらいだったし、ショッピングモールとしてのイベントメッリトはどうだったでしょう?

20組20個限定でしたが、2組来なかったのと「2個あるんですけど…」「まあいいでしょ」のプラマイで21個受付。みんなもがんばって(というか、簡単なのも多くて?)12件修理・9件入院でした。
ボクとしては時間内に4個修理・8個持ち帰り。まだ終わってないの2個を残して、終わった分を先に記事アップします。

1件目、ライダーベルト。

電池BOX端子が液漏れでボロボロ。写真は取替後ですが、マイナススプリング端子を3個とも取り替えました。

「ライドウォッチ」をセットして必殺技が起動すると思うのですが、持って来られてなかったので、とりあえず電源は入る様になったので良しとしました。

2個目、「BRIO」と書いてある、赤外リモコンで操作する列車。

(スウェーデン製の木製おもちゃらしい。この列車はプラですが、レールは木らしい。)
チェッカーで確認して、コントローラから赤外線で信号は出てる様子。分解と仕戻しにちょっと苦労しましたが、電源スイッチの接触不良の様で、接点復活剤吹いてパチパチで誤魔化しました。(電源スイッチが、チャンネルのA・Bの切り替えも兼ねてる2回路スライドスイッチで外しにくかったので。)

3個目、SLのプラレール。

モータは入ってなくて、音がするだけのSLらしい。φ27mmスピーカ不良で取り替えて終了。

4個目、ベネッセの音楽おもちゃ。

「ディスクを変えても同じ曲しかならない」との事。これは以前に診た事がある、楽勝ですw。「速攻で終わらせます」と作業開始。
ディスク置くところに3個?程導電ゴムスイッチがついてて、ディスク側の出っ張りの位置でディスクを判断するんですね。分解して導電ゴムスイッチの清掃してばっちり復旧。(今回はアルミ箔貼りはせずに、様子を見てもらう事にしました。)

ここから入院で、5個目。プラレールですが…。

バラバラ分解状態で持ち込まれ。

「分解したら元に戻せなくなった」との事だけど、基板が入ってるけど電池BOXが無い…。基板から配線が切れたような形跡が無くてちょっと疑問だったんだけど、「部品が足りん!これじゃ直せん!」とナースさんに連絡して来てもらったら、「これ、電池要らないんです。手で前後にころころ押したら充電出来て走るんです」との事。見た事も聞いたことも無いわ~w。

家に帰って調べたら2021年10月発売の「テコロでチャージ」というシリーズらしい。まあ、よ~~~く考えて直すしかないわな~w。

歯車の数は大したことないので、まあそんなに悩まず組み戻せた。
ピニオンの付いたアームをどう組むかが少し難しかった。「前後に走らせて充電」との事なので、整流して充電するのかと思ったのだけど、その「ピニオンの付いたアーム」が前後で切り替わって、前に押しても後ろに押しても、モータは同じ方向にしか回らない構造になってます。良く考えられてますね。(トミーには、こういう機構のおもちゃ多いですが。)
(但し、部品が1個足りない…。謎の小さい丸い部品が。これはスイッチを「動きにくく」するために、スイッチバーにバネかまして取り付けられてたと思われるのだが、バネが無い…。これがないと、スイッチがゆるゆるになってしまう。手持ちのバネを追加。)

なかなかちゃんと走ります。トミーのサイトによると「30~1分間コロコロして、30秒走る」との事です。
プラレールの修理で一番多いのは電池の液漏れなので、液漏れが絶対に発生しないならなかなかいいと思うのですが、モータが一般的じゃない特殊な小型モータなので、ブラシ不良等への対応が難しくなりますね…。2021年発売なので、普通ならまだ修理依頼に来ないと思いますが、モータ不良だと悩ましいかもしれませんね。

6個目、メリー。

音楽を流しながらレール上を左右に動くのですが「音が鳴らなくなっただけ」との事。スピーカ不良でしょう。

φ27mmスピーカ取り替えて終了。(基板接続の配線が全部コネクタで、しっかりした感じのおもちゃでした。)

7個目。トーマスのプラレール。あ、写真撮り忘れてる…。
2個(トーマスとパーシー)持って来られて、どちらも他のドクターが対応。パーシーの方は電池端子サビで取り替えて直った。トーマスの方は、途中で担当のドクターが「一応動くようになったのだけど、スイッチを入れて3秒後ぐらいにモータが回りだすんだけど、これでいいんでしょうか…」と聞きに来た。
基板が付いてたので、まあ電子が間に入ってたらそんな制御もあるかと思ったのだけど、パーシーの方もほぼ同じ作りで、スイッチを入れると「ぼくパーシー。出発進行~」みたいなセリフが出て、セリフが終わってから走り始める作り。トーマスの方はスピーカ不良でセリフが鳴らないので、何故か分からないけど3秒ぐらい動かない、みたいになってただけ。

φ29mmスピーカ不良で取り替えて貰ったのだけど、駆動輪のピニオンが割れててちゃんと走らないっぽい。ギアを渡して取り替えて貰おうと思ったのだけど、車輪を外すのも車軸を外すのもギアを取り替えるのも、全部任せられない…。ギアを定位置に突っ込むのに苦労してあせってハンマーで叩いたら、車輪が割れてしまって入院に…。
裏側は盛れるので、エポキシで補修。分解からやってないので、組み戻しに苦労した…。

8個目、オラフの人形。

お腹に「PUSH」と書いてあるけど、押しても何の感触もない…。ところが、後ろのマジックテープをあけてみると、配線の先にプラ~ンとスイッチが…。電池入れてこのスイッチ押したら普通に歌が流れて踊りも動いた。結局、お腹のスイッチが外れてるだけ、という状態。
お腹の所にスイッチを縫い付ければ済むことなのだけど、足を外さないとお腹までめくれなかった。めくってみると、スイッチを固定してた縫いは、切れたとか抜けたとかじゃなくて、誰かが切ったように見えるんだけど…。とりあえず固定してちゃんと動くようになったので、これで返却。

9個目、ファミコン型のゲーム機。正式名称は「ファミコンクラシックミニ」らしい。

これは、つい一週間前、11/11の宇部定期開院に持って来られて、アルミ箔貼り付けで修理したばかり。「やはり十字キーの動きが悪い」との事で入院。ドンキーコングとかパックマンとか、上下左右全部使うゲームで動作確認したけど、悪いとは思えないんだけどなぁ…。無修理で返却とした。(あけたらゴム板の向きが正しくなかったので、そこだけ修正した。)

10個目、英語の歌を歌う犬のおもちゃ。

よく来るFisherPriceと思ったのだけど、そうとも書いてない、メーカー不明。「音がすごく小さい」との事。別のドクターが対応してて、「スピーカ不良じゃないの」と、元のスピーカはφ40mm16Ωだったのだけど、φ36mmしか手持ちが無かったので、φ36mmの8Ωと16Ωを渡して「大きな音が出る方に取り替えて」と言ってあったのだけど…。
「大きさ合わないけど、ホットボンドぐらいで止めれば」と言ってあったのに、元のφ40mmのボディを「枠」にしてピッタリ嵌めたいとかで延々時間を使って、結局終わり頃に「スピーカ替えてもまだ音が小さい」と言われて結局ボクの入院に…。

家ならφ40mmのスピーカがあるので、φ40mm8Ωのスピーカに取り替えてみたら、まあぼちぼちの音量。だけど、元々「やかましいぐらいの音が鳴る」と聞いてたのに対して、静かな我が家でまあ「うるさくはない」程度の音量。BTLでしょうけど、片チャン不良とかかしら…。基板を確認。

基板中央やや右寄りの「緑」と書いてある2カ所が、スピーカへの配線接続部。やはりCOBからのBTL出力と思われる。音量切り替えの為、「小」だと470Ω経由、「大」だとこれに120Ωを並列にして95Ω経由で繋がる様になってるっぽい。
DMMで測定して抵抗値もマーキング通りだし、スイッチも抵抗ゼロで問題ない。オシロ繋いで測定してみる。

まずスピーカを外してBTL両端の波形を確認。

問題ない…。電圧もピークで4Vあり、電圧的には弱くない。BTLで反対波形がちゃんと出てると思う。(時間軸変えて確認したけど、PWMではないっぽい。)
ところが、スピーカを繋ぐとやっぱり小さい音しか出ないので、スピーカ繋いでスピーカ両端電圧を測定すると、プラマイ200mVぐらいの波形にしかならない…。
このスピーカを繋いだ状態で、対GNDでのスピーカ両端電圧を測ると、

BTLで反対波形が出てるはずなのに、同じ波形になってしまってる。片チャンネルの電流供給能力がめっきり弱いのか、片チャンネルのシンク能力がめっきり弱いのか…。

まあ、静かな我が家で「うるさくはない」ぐらいの音が出てるので、抵抗を調整してもう少し大きな音が出るようにしてみよう。
「470+120」を「120+62」に変更。これでまあまあの音量になったと思う。これじゃまだ足りないなら、BTLアンプ追加を検討する事にして、とりあえず終了にしよう。
(抵抗もっと下げてこれ以上無理してBTLのソースが死ぬと面倒なので、このぐらいにしておく…)

今回の記事はここまで、残りあと2個。終わったら記事アップします。


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