koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

12/25 プリモメンテ279,280件目:ハートたっぷり&おうたたっぷり②

2022-12-25 | プリモプエル
サンパークイベントでの入院が多すぎて未だに退院できず長期入院になってる、ハートたっぷり&おうたたっぷりの「②」です…。

そもそも、こんなに汚れてて顔の明るさセンサーがまともに働く訳がないし、イベントで忙しいのに最悪のタイミングで送って来て…これはもう「洗濯しないと良くなりません」で返そうかと思ってたのですが、それにつけても反応が悪いので回路起こしたり定数変更したりとか、もうちょっと調べようと入院が長くなってます…。

基板の顔の明るさ検知回路周辺、載せておきます。

写真左上のTr周り2セットが、顔の明るさ(変化)検知回路です。
トランジスタはMarking:Y1=SS8050と思われます。初代プリモの明るさ検知回路はPNPを使ってるので、違う回路と思われます。機能確認と合わせて邪魔な電解コンデンサを一旦撤去して、回路図起こします。初代と併記します。

PNPとNPN使用で、そっくりひっくり返したような回路・定数です。違いとしては、PNP使用の初代回路では、CdS→ベースへのコンデンサは表面実装で、多分せいぜい1uFぐらいだろうと、不良で取り替える時は1uFにしてますが、NPN使用のハートたっぷりでは、47uFのアルミ電解コンデンサが使われてます。動作にどう違いがでるでしょうか…。

先週の仕事から。
電解コンデンサは外して調べたけど、容量・絶縁とも問題なし。本体センサーを外して裸CdSを繋げるとちゃんと動くけど、本体センサーを繋ぐと効かない。コネクタに繋げた状態でDMM繋いで、明るい時・暗くしたときの電圧変化を測定すると、本体センサーと裸CdSとで動きが違う。本体センサーの明るい・暗いの電圧値と、裸CdSにタオルを被せて同じぐらいの電圧になるように調整してから「急に暗く」した時とで、本体センサーの方が変化が遅い。同じくらいの電圧にしても、裸CdSだと反応して本体センサーだと反応しない…。
比較的値のいい左ほっぺの方も、電灯のすぐ下まで持って行っても反応したりしなかったり。あと、一旦反応するとしばらくは反応が良いけど、じきにまた悪くなるような傾向も見られる…。充放電とかの理由があるのだろうか…。
再度頭部分解して確認して、「CdSの特性悪化?」と結局CdSも配線も取り替えてみたけど、状況変わらない…。

使用TrがSS8050なのが気になった…。SS8050はSOT-23パッケージでもIc=1.5Aでモータ駆動等に便利な反面、小信号の処理には何か難点があるのじゃないかしら…。これをS9014に取り替えてみたけどやっぱり変化なし…。
先週はこの辺で挫けた…。

で、日曜日の今日、朝から再挑戦。
基板への疑いが消えない。ハートたっぷりの基板は、全体にボクのキライな茶色い接着剤が被せてある。以前にダッキーで、この「茶色い接着剤」のせいで絶縁低下が起きて動作不良になったケースがあったけど、ハートたっぷりの基板は、はっきり分からない所にもうす~く接着剤が掛かってて、基板全体で絶縁不良が起きてたらもはや正常動作は期待できないに違いない。
「カット&トライ」で定数の改善を検討するためにも、朝からブレッドボードで仮組してオシロで動作の確認をしたのだけど、これがどうにもうまくいかない…。もはや、ブレッドボードの確実性が悪いのかオシロが悪いのかも分からず難航…。午前中いっぱい格闘して何の結果も得られず…。

午後ももうひと頑張り。結局Hantekのオシロが、時間レンジを500msにすると表示も値もめちゃくちゃになるという事が分かった…。分かればそのように使うしかないけど、分かるまで「このオシロ絶対おかしい…。買い換えようか?」と思った…。「Hantek オシロスコープ でたらめ」とか「滅茶苦茶」とかで検索したけど、特に何もヒットしなかった…。
ブレッドボードの方は悪くないのが分かったので、いろいろ変えながら動作を確認。

まず、動作する時のA点・B点・出力の状態。(電源には乾電池2本≒3.0Vを使用)

A点:黄色・B点:水色・出力・シアン、です。
明るい→暗いで、A点の電圧は2.44→3.05Vと+0.6Vの変化で、ベースは0→0.55Vに変化して、出力がH→Lに変化してる。

ところが、同じような条件でも動作しない時がある。

同様に明るい→暗いで、A点の電圧は2.24→2.94Vと+0.7Vの変化で、ベースも0→0.71Vに変化してるのに、出力はHのままで動かない…。

長時間格闘して分かった事。
1:真っ暗な状態が続くと、その後ちょっと明るくしてから暗くしても、反応が極端に悪くなる。
2:47uFを1uFに変更すると、反応が悪くなる。
3:ベース→エミッタへの1MΩを100kΩに変えると、ちょっと反応良くなる。

「1」で真っ暗な状態では、A点がほぼVccになるので、47uFに3.3Vが充電されて、電位が変わっても放電電流が低いせいで反応しないのかしら?
よって「3」で放電電流を大きくした方が反応が良くなる?

「1」で「真っ暗な状態が続くと反応が悪くなる」なら、やはり顔の布の汚れでセンサーにとっては「真っ暗」な状態から、電灯の直下まで持ってっても反応が良くなくてしょうがない、という事になる…。
今日の夕方の時点では、47uF→1uFに取り替えた状態でますます反応悪そうなので、もう少し様子見るのと次の休みで47uFに戻すので、もうちょっと入院にしよう…。
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