koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

4/10 宇部定期開院①

2021-04-24 | おもちゃ
いや~、忙しいです!4/1に立ち上げたプリモプエルの修理受付サイト、予想以上の反響ですw。
最初の問い合わせが4/7以降、既に受付7件。1件終了、修理進行中2件、近日到着2件、さらにさっき電話があってもう2件、という勢いですw。これでは本業(おもちゃドクター)の方が進みませんw。(ほんとの本業は会社員なのですがw。)
「プリモプエル 修理」で検索した順位をウォッチしてますが、サイト作って最初にgoogleに登録した時は40位ぐらい→検索で2位に表示されるこのブログと相互リンクを貼って20位ぐらい→SEO対策をいろいろ取って10位前後、だったのですが、今朝(4/24)時点で4位まで上がってます!目標は1位ですが、あまり依頼が来過ぎても困りますねw。「プリモプエルが毎月1件」ぐらいがちょうどいいのですが…w。

さて、4月度の宇部おもちゃ病院定期開院で担当分の報告です。大変だし気が進まない案件が2個残ってるのですが、先に終わった分だけ。
1件目、すみっコぐらしのノートパソコン。

光学式のマウスがついてますが、効くスイッチもあるもののカーソルが動かなくなった、との事。他のドクターが途中まで対応で、依頼者さんがネットでいろいろ調べてきて、「本体側の付け根の断線を切り縮めて直した事例があった」との事で、画面側のシール剥がして隠しネジ外して、画面側のカバーを外して「やはり断線でしょう」の所で、ボクに振られました。

手持ちのLANケーブルで引き換えたかったのですが、このマウス線9芯もある。LANケーブルは7芯しかない…。短くなってしまうけど、切り縮めでいってみます。
9本中4本程度断線の様です。依頼者さんの話を採用して、本体側で切ってみたけど、全部は導通できず。結局マウス側も切るはめになりました。(どうも断線は両側に発生していた模様。)

細い線が9本もあるので、繋ぐの大変w。また、繋いだ後に絶縁するのも大変w。なんとか両側繋いで、ビニールテープで絶縁。(写真は、上側は絶縁まで、下側はハンダ付けして絶縁前の状態。マウス側は基板の接続部に付け直した方が楽なのですが、さらに3cmぐらい短くなってしまうので、途中で繋ぎました。)
これでコード仕戻して、マウスでちゃんと正常に操作できることを確認して無事終了~!
だいぶ短くなってしまいましたが、とりあえず今回はここまでとさせて頂きました。

2件目、これも同じドクターからヘルプ依頼。「あちこちキョロキョロおしゃべりトーマス」の2回目来院です。

これは、1月にプレイルームで受け付けたのと同じので、その時はスピーカ線の基板側がハンダ亀裂で不導通でしたが、今回はスピーカラインは問題ない…。音も目も全く動作しないので、電源ラインが怪しいけど、とりあえず電池電圧1.5Vは基板までは来てる。

電池1本:1.5Vなので、昇圧回路がついてると思われる。U1が昇圧電源ICと思われるので、型番調べて標準回路調べて、回路起こして…と思っていたら、インダクタンス(L1)の足が浮いてるのに気が付いた。ちょこっと触ったら音が鳴った!

右側が浮いてるのに気が付いたのだけど、どちらかというと左の方が切れてそう。右側のハンダを取ったらこうなった。

右側は銅箔が浮いてるけど、ギリ繋がってる。左側は銅箔が完全に切れてました。
左側はパターンの余白のレジストを削ってハンダ盛って強引に接続。右側もすぐ切れそうだったので、右側はコンデンサ(C1)からリード線引いて繋げました。インダクタのシリコンでの固定が緩い(というかインダクタ側の縁が切れてた)ので(これがパターン切れの原因!)、シリコンを除去してホットボンドで固定しなおしました。これでバッチリ復旧!
(こういう修理が、メーカならやらない「おもちゃドクターらしい」修理ですね。と、自画自賛w。)

3件目、いつものアンパンマンことばずかんDXです。

全く電源が入らない。電源SWが怪しい。導通確認したら、ON側もOFF側も導通ナシでした。

基板から外して分解整備するのですが、ピッチは狭いしスルーホールなので、外すの大変でした。接点真っ黒だったので磨きました。(一旦基板に再取付したけど、スイッチが固くてもう一度外してやりなおしました。ケースの締め方がちょっと固すぎた様です。)
これでバッチリ復旧しました。

4件目、ロボット型のボイスレコーダです。

これも、他のドクターが担当してた物、2カ月も粘って「解決しないんですけど…」という事で預かったのですが…、結論は「ちゃんと直ってました、操作方法が難しすぎるだけです!」という状況でした。

「誰か手を入れたのか、パターンが一部カットされて、別の所に短絡されてた。電解コンデンサも変なつけ方で付け直した。スライドSW怪しいと思って取り外そうとしたら、ベークライト板部分を折ってしまったので、同等品に付け替えた。謎の赤いビニール線がグランドに繋げてあったが、本来どこに繋ぐべきか分からない」といった、かなり難解な状態で預かりました。

基板表はこんな感じ

裏はこんな。

ボイスレコーダーらしいけど、マイクは付いておらず、スピーカがマイク兼用と思われる。
押しボタンが「1,2,3」とあるので、メッセージ3個録音できるのかしら…。
スライドSWは、ケースの表示は「ロクオン/オフ」だけど、電源自体の入り切りにはなっておらず、導電ゴムSWのコモンラインと繋がっていて、「押しボタンの有効/無効」として働いてる模様。何故だかダイオードでOR取ってるスイッチラインがあったので、そのダイオードの向きからすると、コモンはGNDと思われる。
という事は、赤線をGNDに繋げてたのはそうマズくないが、スイッチが切れない事になる。
聞いた情報からすると、配線とか全て怪しくて、まじめに回路起こそうか…COBがダメだったらPICで作れるかしら…と思ってたのだけど、ある日突然「これ使い方、どうなってるんだろう?」と、ネットで調べてみたらば、超複雑な操作方法が判明w。

裏に「吉沢渉/集英社・東映/1994」と書いてある。すぐ調べがついた、リボンに連載しててアニメにもなった(実写映画もある)「ママレードボーイ」のアニメ中登場アイテムの「ボイスメモ」でした。アニメ放送当時、40万個も売れたらしいw。
がんばって調べたら、操作方法について記載してくれてるブログを発見!「説明書はついておらず、箱に使い方が書いてあるだけなので、大事に箱取ってある人じゃないと、使い方が分からなくなるよね~」との事。
「使い方が箱に書いてある」という事は、ネットで「画像」で検索してみよう!と検索したらば、やっと箱の使い方の画像をみつけた!
(ネット中古品販売店のページから見つけたのだけど、有用な情報なので拡散してしまおうw。)

画像がちょっと潰れ気味なので書き出すと、
・背中のスイッチをONにします。
・S(セットボタン)を押して、続けて3ケタの暗証番号を押します。例:322
・REC(録音ボタン)を押し続けます。
 ピーという音がして、声又は音を入れると、ロボットの目が点灯して録音開始です。
・ON/OFFスイッチをOFFにします。
・最大12秒間の録音が可能です。録音中に録音ボタンから手を離すと、そこで録音が終わってしまいます。
・録音が終わると録音された内容が一度再生されます。
<再生方法>
・背中のスイッチをONにします。
・3ケタの暗証番号を押します。
・PLAY(再生ボタン)を押します。
暗証番号があっていれば再生を開始し、同時にロボットの目が録音された声の強弱に合わせて光ります。

との事でした。これは…操作方法分らずに適当に押してただけでは、録音に成功しないし、ましてや絶対に再生まで辿り着かないでしょう。
「こりゃ壊れてないのかも、操作方法の問題だけかも?」と、初めて電源を繋いで操作してみたところ…、ちゃんと録音・再生できました~!
で、謎の赤線は撤去。ボタンの効きがちょっといまいちだったので、軽くペーパー掛けて、終了しました。
これで、依頼元のドクターに説明と、印刷した説明書付けて依頼者さんに返却しました。
これは…修理力じゃなくて、ネット情報収集力の差でしたw。

4月度の定例開院分は、めんどうなのがあと2件残ってるのですが、終わってから後日で。
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