ワタモテを観た

2013-11-22 16:45:07 | リアル日記

胸が痛い。
ギュンギュンと締め付けられるような、息苦しさを伴う痛み。
なぜ胸が痛いかというと、病気であるとか恋をしているとかではなく、
昨日からあるアニメを鑑賞している為。

ある日彼女と本屋に行った時に、彼女がふと手に取っていた漫画のタイトル。
彼女はそれをすぐに棚に戻した為、それを読んだことがあるのかどうかは知らないが、
そのタイトルが印象的で覚えてしまったまま数日が過ぎ・・・。

昨日暇だったので、面白い映画とかないかなーとか、
ニコニコチャンネルで漁ってたらたまたまその同名タイトルのアニメを発見。
へー、アニメ化されてるってことはそこそこ人気あるのかーとか思い、
1話が無料で観れたので観てみたら・・・。




そのタイトルは私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 、通称ワタモテである。
プロットとしては、オタクでコミュ症で処女かつ喪女でぼっちの主人公、黒木智子こと通称もこっちの日常を描くもの。
女子高生になれば自然とモテるようになると考えてたのに、
現実はコミュ症の性格が災いして春のスタートアップに失敗し、
ぼっちで高校生活を送ってしまうという実際にありがちな物語。

この学校で孤立している描写がリアリティーありすぎて・・・。
どうも作者の実際の体験談を元にしているらしく、始めは面白いブラック・コメディアニメだなーと観れたが、
3話目ぐらいであまりの不憫さに精神的にキてしまい鑑賞を中断しようかと思うほどだった。

それでも5話、6話と見進めるうちになんとか持ち直したが、
8話目辺りで「もうやめてやれよ・・・」とか思うほど先の予想できる展開が不憫すぎて休憩を挟みながらも、
結局はニコニコチャンネルで12全話を購入してしまいほとんどジェットコースターで観てしまった。
なんかパック購入で3割引きキャンペーン中だったし。

正直、けっこう本気で目を背けたい、先の結果を予想して
一時停止したい欲求に駆られたいシーンが多いながらも、
妙な中毒性があって面白かった。




最後まで観れたのは、このアニメでは意図的にイジメ要素は除外されており、
基本的に智子の周りの人間が良い人ばかりなのでそこに救われたかな。
たまにハートフルな話もあって良かった。

そして智子がぼっちなのにも説得力があった。
基本的に智子は性格が悪く、プライドが高くて他人を見下しており、
唯一の友達に彼氏ができただけで「ビッチ」と内心呼び続けるぐらいの暗黒性格。
それはタイトルにも現れてる。
ただそれは僻み根性で、本人は男と絡みたがっているのだ。
そしてコミュ症なのであまり親しくない人と対面すると混乱して声が出せなくなる。

ただ性格の悪さは心の中だけで、基本的に他人に害なすことが無いので、(家庭内弁慶であることはともかく)
そして何故か無駄にポジティブで行動力がある点でまだ救いの道がある。
普通こういう境遇の人ってひねくれてネガティブになってどんどん深みにはまると思うけど、
まあいつでも前向きだから智子を応援したくなるようなアニメ。

心の動きが不思議というか読めないところがあるので、
前向きさを間違って空回ることも多いけど。



「バトル・ロワイアル法が成立してこのクラスが選ばれればいいのに・・・」

色んなパロディネタが多くてそれも見どころだが、
やっぱり学校生活に於けるぼっちのあるあるネタが面白いかつ視聴者の精神に負担がかかる。
授業ではーいグループ作ってーが怖かったりとか、高校に入って上手くなったのは寝たふりだけとか、
マクドナルドで一人で食べてるとクラスのリア充グループが来てしまい発見されるのを恐れるとか。

基本的に良いことがあったっぽい話のあとで落ちる構成が多いので、
なんか智子がせっかく喜んでる場面でほっこりしても「このあとどんなどんでん返しが・・・?」とこっちまで怖くなってしまう。
精神的に疲れるアニメだった・・・。


俺は正直、冒頭に書いたような偶然から視聴しただけだけど、
観終わった後に調べてみるとけっこう話題になった作品らしいので今更かも。
驚愕なのは、これは元々原作が海外で話題となって、その人気が日本に逆輸入されたらしいということ。
日本の高校生活ローカルっぽいネタが多いなと思ったもんだけど、
どうも学校生活におけるぼっちあるあるというのは全世界共通らしく、
日本で話題になるよりも先に海外で人気を誇ったらしい。

よく言われるのが泉こなたのリアル版。
確かにそんな感じ。
俺もこんなブログタイトルで8年目に突入したので、智子が他人ごとではない。
もし2期が始まるならまた観たい。