軍事用語について

2010-08-07 19:48:50 | 軍事ネタ

軍事のことに詳しい人でなくても、誰でも知ってる有名な軍事用語というものはあります。
例えば形や性能など詳細は知らなくても、日本人ならたいがいの人は
ゼロ戦という戦闘機や、大和という戦艦の名前は知っています。
あとは最近ならイージス艦、F-22ラプター、テポドンなどの名称もニュースで報道されるので知ってる人は多いと思います。

このように、誰でも知っているあまりに有名な兵器の名称というのはあるものだけど、
ただこのようにあまりに一般的に広がっている兵器名称や軍事用語でも、
実は適切な使い方ではないということも時々あります。
今回はそんなお話。


バズーカ



バズーカとは、第二次世界大戦時の米軍に配備された歩兵携行用のM1/M18対戦車ロケット発射器のこと。(他にもM9/M20等派生あり。)
大量に生産されドイツ軍や日本軍相手に大きな効果を発揮し、また連合各国にも多数供与され有名となった。
つまりバズーカとは本来M1/M18に対する固有名称であり、活躍時期が第二次世界大戦時と古い兵器であるが、
今日にいたってもバズーカという名称は一般的に誰でも知っており、
もはや「肩に担ぐランチャー式のもの、無反動砲」 はなんでもバズーカと呼ばれるほど一般名詞化している。
ガンダムでのザク・バズーカとか。

とはいえ、軍事に詳しくない人に兵器のイメージを掴んでもらおうと思えばわかりやすい名称であり、そういうときに俺自身あえて誤用するときがある。
例えば旧ソ連のRPG-7という兵器を説明するとき、「バズーカみたいなもんだよ。」 といえば誰でもそれがどういう兵器かすぐにわかるというもの。


バルカン



バルカンとは、米軍に配備されている20mm口径ガトリング式のM61機関砲のこと。
主に航空機搭載用の機関砲として、または艦艇や車両に搭載して近接防空火器として運用されている。
この兵器も西側諸国に広く供与され有名となっている為、
大口径のガトリングガンは全てバルカンと呼ばれるほどに一般名詞化している。
ガンダムとかガンダムとか。
しかし本来は上記のバズーカと同じように、M61のみを指す固有名詞である。
故に、A-10攻撃機などに搭載されているGAU-8 30mmガトリング式機関砲を指してバルカンというのも間違いである。


上記2つは最も有名なものを挙げたが、同じように軍事関連の商標や固有名称が一般名詞化しているものは
ジープ、キャタピラ、アフターバーナー などがあるし、探せば他にもたくさんあるだろう。
しかしまぁ、キャタピラは正しくは無限軌道といえばいいものの、
アフターバーナーなどはアフターバーナー以外にどう言って良いものかもわからないし、
仮に推力発生装置 とか言っても通じは悪いだろうと思う。


あとは普通の人はあまりミサイルとロケットの用語の使い分けをしていない。
どちらも形状が似ており煙を噴きながら飛ぶところもそっくりであるが、
誘導装置の有無でミサイルかロケット弾かはわかりやすく区別される。
しかしロシア語ではミサイルとロケットの名称は区別されていなかったりもするので、
一概にもいえなかったりするが、少なくとも現代の日本語や英語の軍事用語においてはそう区別する。


他にもたくさんあるんだろうけど、分隊と小隊とか、戦術と戦略とか。
でも時間がないので今日はここまで!