名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

ドキュメンタリー「山頭火シリーズ」ふるさと編を見る

2014年04月29日 | 趣味

八事興正寺で、ドキュメンタリー
「山頭火シリーズ」、ふるさと編を見てきた。

朝から本降りの雨であったが、
時間があったので、境内も回ってきた。

山頭火は、幼少より母の自殺、生家の没落など、
過酷な人生ドラマを演じ、44歳で堂守を捨て放浪の旅に出る。

ドキュメンタリーは、所縁の土地や人を訪ねてカメラが追い、
インタビューを通して、生き様が浮き彫りにされていく。

15年にわたって、北は仙台から南は鹿児島まで、
歩いた距離は地球1周半と言われ、8万余句を残している。

制作者の大塚幹郎氏は、「収入の無い山頭火が、どうして15年間も放浪できたのか」
という疑問が、取材のきっかけであると語っている。

多くの山頭火ファンは、彼の自由律俳句に触れて、
その生き様に共感を覚える。

かつて私も、「焼き捨てて 日記の灰の これだけか」の句を詠み、
無一物で行乞流転を続けながら詠んだ「捨てきれぬ 荷物の多さ まえうしろ」に、
魂を揺さぶられる思いをした。

先日、大塚氏と食事をした時、
山頭火を見る観点に、共通するものを感じた。

氏は、名古屋テレビの報道局長などをしたジャーナリストOBで、
仕事の世界は違うが、「なぜ15年も放浪できたか」は、
お互いに興味のあるテーマであった。

円空もそうであったが、全国を行脚しながら、
一宿一飯の恩義を仏像に託し、生涯12万体を彫っている。

男は幾つになっても、叶わぬ放浪の夢を追い、
真似できない破滅型人生に憧れる。

なお、15年間放浪が出来た謎解きは、6月14日13:00から、
朝日カルチャーセンター特 別講座「山頭火・歩いたり地球1周半」で、
大塚幹郎氏が種明かしをする。
申込:朝日カルチャーセンター 052-249-5553
コメント (2)
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