
ねね様のお寺の向かいには高台寺塔頭寺院の圓徳院があります。
















圓徳院は、ねね様のご実家・木下家の菩提寺です。
ご住職は代替わりされましたが、先代のご住職(閑栖住職)後藤典生さんが長年、高台寺の執事長を務められ、今の東山では清水寺に次ぐ観光寺院に押し上げられた大功労者です。
表門は木下家の屋敷に相応しい長屋門です。


南庭は庭園史家、作庭家として知られる森蘊氏による作庭です。
既に100年近くが経過していて、落ち着きのある枯山水庭園になっています。
書院とは渡り廊下で結ばれ、方丈の雰囲気とはまた違った趣きがあります。


廊下の一角はミニ美術館になっていて、圓徳院が所属されている文化財が展示されています。
この日は、韋駄天立像と長谷川等伯筆の障壁画36面の一部「冬の絵」(高精細デジタル複写・オリジナルは重文)でした。
秀吉公の没後、朝廷から「高台院」の女院号を賜り高台寺の建立を発願されます。




高台寺建立に力を貸したのが徳川家康で、伏見城の遺構の化粧御殿とその北庭を圓徳院に移築しました。
高台寺も圓徳院も何度か火災に遭い、北庭の景石にも黒く変色している石が多数目につきます。
各藩の大名が寄進した銘石だけに残念な気がします。


境内には三面大黒天がお祀りされています。
大黒天、毘沙門天、弁財天の三体が合体した珍しい尊像で、豊臣秀吉公の念持仏としたと伝わります。
お祀りされているのはレプリカです。
石塀小路と"ねねの道"とを結ぶ小道から展示物が見えるので、展示替えされた時には拝観する様にしています。
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