京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

東福寺塔頭 光明院の紅葉

2020年12月20日 08時02分00秒 | 日記
 正覚庵の後、直ぐ南側にある光明院へと来ました。昭和14年に重森三玲さんが造られた庭園「波心庭」が名高いですね。

「波心庭」ばかりが注目されますが山門前の石柱にその名があるように庫裏前の「雲嶺庭」もなかなかの庭園です。北側には摩利支天がお祀りされています。







先ずは書院の二階でご住職の藤田慶水さまから"心温まる法話"を拝聴しました。
仏教で言う「空」のお話で、私たちの日常は"自分が、、、自分が、、、"と言う自己中心的な考えで凝り固まり生きています。
これって非常にしんどい生き方ですね。

お釈迦さまは自分中心の考え方ではなく、人は周りの方々の支えにより"生かされている存在"だと説いておられます。
そんな「空」の世界に達すれば人は争いのない世界で平和に暮らせるのです。

しかし、僕のような煩悩だらけの凡人にはいつになったらその様な境地に達するのが全くわかりません。








波心庭を二階から眺めた景色です。一般拝観者の方も多数居られる中、贅沢な景色を堪能させて頂きました。

その後、椅子に座って坐禅を、、、15分くらいの時間でしたが暫し自分を見つめ直すひと時でした。









波心庭は昭和を代表する作庭家・重森三玲による作庭です。寺号の「光明」にちなみ、大海を表す白砂に浮かぶ三尊石組を起点に放射線状に石が組まれています。
いろんな解釈があるでしょうが、僕にはお釈迦さまから光が放たれ、その光に導かれる様に羅漢さんたちが集まり熱心に説法を聴いている様子に見えます。



この庭園を東福寺本坊庭園を手がけながら、しかも、仏教の教えや光明院の歴史にまで考えを巡らせて作庭されているところが重森三玲の凄いところです。









次に通常非公開の茶室「蘿月庵(らげつあん)」を案内して頂きました。
波心庭の奥にある皐月、躑躅の大刈込みのさらに上にあり、こちらも重森三玲の設計により昭和32年に造られた茶室です。

蘿月庵は禅語から命名された茶室で窓、壁、障子に至るまで月をモチーフに統一されています。

波心庭のさらに東の空から昇る月を楽しむ為の茶室です。

雲嶺庭にお祀りされている摩利支天は月に乗る姿で描かれることもあり、寺号の光明から茶室蘿月庵まで一貫して"月"をテーマに造られているところが重森三玲の凄いところです。

長年に渡り日本庭園の歴史について研究されて来たまさに研究の結晶の庭園ですね。

再び書院に戻りお抹茶とお干菓子を頂きました。



美味しいお抹茶に和三盆のお菓子、、それに名園を眺めながら気の合う仲間たちと過ごす贅沢なひと時を過ごしました。








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