京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

無鄰菴(山縣有朋 京都別邸)

2019年09月11日 07時19分31秒 | 日記
旧三井家下鴨別邸を後に、昼食に向かいます。下鴨本通沿いにある生研会館の1階にある洋食のお店でカレーライスをいただきました。何種類ものスパイスの香りがして美味しかったです。





ここまで来れば次は「出町ふたば」ですね!
新栗が出ているようで、栗餅、くりあん、豆餅を買い求めました。帰って頂くのが楽しみです。



14時に間に合うように市バス、地下鉄を乗り継ぎ東山駅へ。蹴上駅が最寄駅ですが僕はいつも東山駅から歩きます。どうもあの三条通の自動車の多さに僻遠してしまうからです。東山駅からだと再び琵琶湖疎水から分かれた白川、並河靖之七宝記念館、平安神宮の大鳥居、南禅寺惣門、瓢亭を見ながらですのですぐに無鄰菴に着きます。
結構オススメですよ!







いつもながら、よく手入れのされた素晴らしい庭です。枯山水庭園でもなく、池泉式庭園でもない苑池は開放感に溢れ、丘には芝がはられています。上段の丘には池がありますが主屋からは見えないようになっています。園路を巡ってこそ見える仕掛けです。あたかも東山から水が流れてきて、やがて三段の滝に落ち、遣水となり杜若、菖蒲など草花の間を流れ巡ります。まさに近代日本庭園の始まりを意味する先駆的な庭園です。







園路を巡っていると、スタッフの平野さんが比叡山が見えるポイントを教えてくださいました。
ホント、その視線の先にある植栽が上手く剪定されていて京都の北西を守る霊峰比叡山がくっきりと見えました。



山縣有朋もさぞ自慢の光景だったのでしょう。



上の写真の植栽の下には醍醐山から牛24頭で運んできた巨石が一際存在感を放っています。あの太閤秀吉さえ運び出せなかった山縣自慢の巨石です。

矢ヶ崎先生の解説も実際に天井裏に入り棟札を発見し、当時建設にあたった大工の名前や建設費がわかり興味深いお話でした。
ちなみに、無鄰菴には不釣合いな(?)洋館の請負金額は5,257円。当時の小学校教員の初任給8〜9円から換算すると105,140,000円くらいだそうです。





また、茶室について当時の数寄者 高橋箒庵が大正9年11月11日に記した「洛東無鄰菴」の中で"無鄰菴中の茶席は露地と云ひ間取と云ひ、申分なき結構であるから、他日数寄者が拝借して折々茶会を催す事が出来るやうになったら、其風趣も一段の事で、必ずや天下数寄者の風雅心を満足する事であろうと思はるゝのである。」と述べており、辛口の箒庵も評価している事を紹介されていました

新たな知識も増え、有意義な企画でした。

暑さにたまらず帰りに河原町七条にある「清水一芳園」に寄り抹茶のかき氷を頂来ました。