欧米のウクライナ支援が続けば「ロシアvs.NATO」の構図になるとの論考を米NYT紙が掲載 ウクライナが「撤退どころ」を見切るのが焦点
2022.07.29(liverty web)
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画像: Vitalii Vodolazskyi / Shutterstock.com
《ニュース》
米ニューヨーク・タイムズ紙が、「西側とロシアは対話すべき時」との論考を掲載しました。
《詳細》
28日付の紙面に論考を寄せたのは、米ランド研究所の上級政治研究員であるサミュエル・シャラプ氏と欧州外交評議会(ECFR)の研究責任者であるジェレミー・シャラピロ氏です。
論考では、アメリカ政府がウクライナに対して約240億ドルの支援を行っており(ウクライナの防衛費の4倍)、ヨーロッパも約120億ドルの支援を行っているが、ウクライナ政府が6月末に欧米に要求した軍事支援には足りないことに言及。この乖離は、欧米の指導者らが「紛争が大国戦争にエスカレートすること」を避けようとしているからだと指摘しました。
欧米がウクライナに強力な兵器を提供すればするほど、ロシアの攻勢は激しくなるとし、「もし、欧米のウクライナ支援がロシア軍の前進を止めることに成功すれば、ロシアにとって容認できない敗北になる」ことを挙げ、ロシア側は北大西洋条約機構(NATO)に対する直接攻撃を考え得ると言及しています。
つまり、このまま停戦を目指さなければ互いに受け入れられる結果とはならず、この戦争が次第にロシアとNATOの直接対決へと移行すると警告。一方、欧米がロシアとの対話を始めれば妥協点を見つける助けになるだろうとし、「手遅れになる前に対話を始めること」を推奨しています。