派遣法見直し緊迫 労政審
正規雇用で安定して働きたい
改悪反対 労組訴え 厚労省前
労働者派遣法の見直しを議論する労働政策審議会(労政審)労働力需給制度部会が7日、厚生労働省で開かれ、今後のとりまとめにむけて議論が緊迫しています。部会にあわせて、厚労省前では「安倍政権の雇用破壊に反対する共同アクション」(雇用共同アクション)が、派遣法改悪に反対して行動しました。
全労連や全労協などでつくる「雇用共同アクション」は、厚労省前で宣伝しました。雨のなか「派遣法全面改悪反対!」と書かれたビラを配り、「労働者の使い捨てはゆるさないぞ」「均等待遇を実現せよ」と唱和しました。
全労連の江花新・常任幹事は、「派遣労働者は非正規雇用ではなく正規雇用で安定して働きたいと願っている」と指摘。「派遣法を改正するなら、マツダの山口地裁判決などをふまえて派遣労働者を保護する制度にすべきだ」と訴えました。
労働組合の連絡組織である全労協の遠藤一郎常任幹事は、安倍自公政権がすすめている労働法制の規制緩和について「労働者が部品のようにいつでも取り換えられる社会になる」と批判。「派遣法の改悪は全労働団体が反対している。派遣法の改悪を許さないたたかいをひとりでも多くの労働者に広げたい」と語りました。
自治労連の代表は、自治体の職場で非正規雇用が増えている実態を報告。「国家戦略特区や派遣法の改悪は働く人の賃金を低下させる。自治体職場では官製ワーキングプアがうまれる」と批判しました。
14日に中間まとめ 労政審部会
労政審の部会は、次回11月14日に開く会合で中間まとめを議論することになりました。12月上旬にも最終とりまとめを出すことが見込まれ、緊迫した事態になっています。
この日の部会では、派遣期間を超えた派遣労働者の受け入れや偽装請負、禁止業務への派遣など違法行為を派遣先企業が認識していたとき、労働契約を申し込んだとみなす制度について議論。使用者側から、「偽装請負というが、何をもって偽装請負か。よくわからないような内容の法律を施行するのはどうか」(高橋弘行経団連労働政策本部長)など、2015年に施行される「みなし雇用」制度の廃止を要求。労働者側からは、「施行されていないのに、なぜ改正する必要があるのか」(新谷信幸連合総合労働局長)と批判されました。
日雇い派遣の原則禁止にかかわって、使用者側から、「短期で働きたい人の雇用機会を奪う」(派遣会社・大原博ビッグアビリティ専務)、「日雇い派遣の原則禁止は廃止されるべきだ」(派遣会社・青木秀登ランスタッド執行役員)との主張が相つぎました。これに対して労働者側から、「日雇い派遣はきわめて不安定な雇用だ。日雇い派遣のループ(輪の中での繰り返し)から抜け出せなくなる」(新谷氏)と厳しい批判が出されました。
日本共産党・大阪3区(住吉区・住之江区・大正区・西成区)国政対策委員長
わたなべ結
ブログ「結のコツコツ日記」→http://pub.ne.jp/yuiwatanabe/
日本共産党木津川南地区委員会ホームページ→コチラ
しんぶん赤旗のご購読申し込みは→コチラ