第五のモノサシ 草の根で国民と結びつき、草の根の力で政治を動かす
第五のモノサシは、草の根で国民と結びつき、草の根の力で政治を動かすのはどの党かということです。
日本共産党は、40万人の党員、2万2千の党支部、全国8割の自治体に約3千人の地方議員、140万人の「しんぶん赤旗」読者をもち、草の根で国民のみなさんと結びつき、草の根の力で政治を動かしている政党です。これはわが党の最大の誇りであります。私たちの草の根のネットワークが日本社会で果たしている役割について、最後にお話をしたいと思います。
「しんぶん赤旗」――「生きる力と希望を運ぶ新聞」
「しんぶん赤旗」は、人間が粗末に扱われているこの世の中にあって、「生きる力と希望を運ぶ新聞」となっています。
最近、とくに反響が大きかった特集に、連載「朝日訴訟50年」があります。お読みになっていただけたでしょうか(拍手)。重症の結核患者で生活保護を受けていた朝日茂さんが“人間らしく生きる権利”を求め、国を相手に起こした裁判を生き生きと現代に伝えた連載であります。
朝日茂さんは、1946年4月に日本共産党に入党し、1957年の提訴以来、亡くなるまでの7年間に約1万通の手紙を病床から書き続け、全国のたたかいを組織しました。朝日茂さんは、1964年2月に亡くなる直前につぎの言葉を残しています。
「死を前にして虚心に耳を澄ますと、人民解放の嵐のような足音が聞こえてくる。自分は日本共産党員として、党の温かい指導と同志の熱い友情に守られながら生きてきた。今、この旗の下に、静かに瞑目(めいもく)することを無上の喜びと感じている」
私もこの一節を読みまして、胸が熱くなりました。この連載は、人間らしく生きる権利を求め、たたかっているすべての人々を励ます連載となったのではないでしょうか(拍手)。こういう内容の新聞を、140万人という規模で発行している政党は、文字通り、わが日本共産党だけであります。(拍手)
「『赤旗のような新聞にしろ』という命令は今にいたるも実現できていない」
自民党の機関紙に「自由民主」というのがあります。その編集長が、昨年の選挙学会総会でこう報告したとききました。
「1974年、田中角栄総裁の時代、当時の橋本登美三郎幹事長から、『赤旗のような党機関紙を考えろ』と命令を受けた(笑い)。『赤旗』と『自由民主』を比較していえば、『赤旗』は、党員・支持者だけでなく、広く党外の人々に読んでもらい、支持者になってもらう、という戦略性を持っている。『赤旗』が、スポーツ面からテレビ面まである一般紙とおなじ形態で発行しているのは、その戦略性があるからだ。『自由民主』は、中核支持者向けで、コテコテの政治記事、党関連記事で埋めている(笑い)。1974年の橋本幹事長の『赤旗のような新聞にしろ』という命令は、今に至るも実現できていない」(笑い)
自民党が逆立ちしてもまねができないと、「自由民主」の編集長がいっているのですから、「しんぶん赤旗」の値打ちはいよいよ間違いのないものではないでしょうか。(拍手)
毎日「地球2周」を超える配達網――わが党ならではの宝の活動
毎日、毎週の「しんぶん赤旗」は、全国の六つの工場で印刷され、トラックで各地の「しんぶん赤旗」出張所に届きます。全国で12万人を超える党員、支持者のみなさんの努力によって、読者のみなさんのもとに届けられています。トラックの走行距離は毎日約4万3千キロです。地球1周以上に相当します。配達とあわせれば地球2周を超えるでしょう。これはすごいことだと思います。
配達・集金の活動は、簡単なものではありません。毎日、毎週、毎月の粘りづよい努力を必要とする活動で、けっして華々しいものではありませんが、日本共産党をいちばん土台で支えている、どの党にもまねをすることができない、わが党ならではの宝の活動であります。(大きな拍手)
私は、この活動に携わってくださっている方々に、「赤旗まつり」の機会に、この場をお借りして、心からの感謝の気持ちを申し上げたいと思います。(大きな拍手)
3千人の地方議員のネットワークの力(1)――子どもの医療費助成制度
全国で2万2千の党支部と一体に活動する約3千人の日本共産党地方議員団は、全国が連携して日本の政治を動かす素晴らしい力を発揮しています。3千人が草の根の力と一体になってがんばれば、どんなことができるか。三つほど具体的に紹介したいと思います。
一つは、子どもの医療費助成制度であります。いまでは無料化をはじめとした負担軽減制度が、全国すべての都道府県、すべての市区町村で実現しています。
本格的な無料化の波が進んだのは、1980年代末から90年代でした。住民運動、新婦人、民医連、保団連などの諸団体と日本共産党の支部が、ともにとりくんだ議会への請願署名が原動力でした。
初めは、請願は、多くの議会で、日本共産党以外の各党の反対で、否決され続けます。しかし、運動の積み重ねが政治を変えていきます。自治体当局が内部で検討を始めるようになると、ほかの党も議会で実現を要求するようになるのです。どの党とはいいませんが、こういうときに急に登場する党もあります(笑い)。わが党議員団は、「超党派の要求になったいま実施の決断を」と迫り、つぎつぎと医療費助成制度が広がりはじめました。
いったん広がりはじめたら、つぎは、「どの自治体でもとりくむのが当たり前ではないか」と全自治体に広げていきました。
住民運動と連携して、自治体単独の制度を、すべての自治体がもつまでに発展させたのは、素晴らしいことではありませんか。3千人の党議員団の草の根のネットワークの力を、私は心から誇りに思うものであります。(拍手)
3千人の地方議員のネットワークの力(2)――国保証取り上げをやめさせる
二つ目は、高すぎる国保料を引き下げ、国保証取り上げを許さないたたかいです。
高すぎる国保料が払えない。そういう方々から保険証を取り上げ資格証明書に置き換える。そのため、お医者にかかれず亡くなる悲劇が後を絶ちません。
ここでも3千人の党地方議員団が、住民運動、党支部と連携し、国会議員団と連携して、非情な国保行政の壁に大穴をあけつつあります。埼玉県では、党議員団と住民の共同した運動で、70自治体中30自治体で保険証取り上げを中止させました。
こうした自治体からの包囲が広がるなか、ついに国の政治も動きました。保険証の取り上げを、子どもについてはやめさせ、生活困窮者の方々からも許さないという政策転換を実現させることができました(拍手)。この力に確信をもって、高すぎる国保料の引き下げのために、ともにがんばろうではありませんか。(拍手)
3千人の地方議員のネットワークの力(3)――住宅リフォーム助成
三つ目に、住宅リフォーム助成です。これは、地域経済への波及効果が「予算額の10倍を超す」と言われるほど有効な施策です。全国の党議員団は、民商、土建、建設業界などとも連携し、住宅リフォーム助成制度を提案し、広げてきました。全商連の調査では、すでに全国約170自治体に広がっているとききました。
ここでもいろいろなドラマがあります。茨城県取手市では、党市議団が住宅リフォーム助成条例を2回にわたり議員提案したけれども、いったんは否決されました。しかし市議団はあきらめず、取手市建設業協会会員の全44社を訪問した。そうしましたら趣旨に賛同した会員さんが建設業界を取りまとめ、関連業界も含めて、なんと61社連名で9月議会に「住宅リフォーム資金助成条例の請願」が提出され、請願は圧倒的多数で採択されたとうかがいました(拍手)。当初、請願趣旨には「日本共産党の働きかけと尽力により、われわれはこの請願を出すに至りました」という文言があったそうです(笑い)。しかし「他党も賛成しやすいように」との党市議団の提案で削除して採択に付されたということでした。これもどこかの党とはまったく違いますね(笑い)。誠実な姿勢が評判をよび、信頼を広げていると聞きました。
みなさん。いっせい地方選挙まであと5カ月です。どうか、住民の命とくらしを守る3千人のかけがえのないこの草の根のネットワークを強く大きくさせてください。みなさんのご支援をよろしくお願いいたします。(大きな拍手)
政党としての大道を歩む日本共産党――この党を大きくして日本の未来を開こう
きょうは、「どういう旗印・綱領をもっているか」「どんな歴史をもっているか」「外交力をもっているか」「自由と民主主義への態度」「草の根の力で政治を動かす」――この五つのモノサシで政党の値打ちを考えてきました。この五つというのは特別のモノサシではないでしょう。政党だったら、だれが考えても当たり前のモノサシですが、この五つのモノサシで立派に合格するのは、日本共産党だけではありませんか。(大きな拍手)
政党としての大道を歩むこの党を大きくすることにこそ、日本の未来があるということを私は心から訴えたいと思います。
この機会に、赤旗まつりに参加し、多くの人々との温かい連帯の輪に接し、私の話に共感していただけた方は、何かのご縁ですから(笑い)、日本共産党に入党されることを心から訴えたいと思います。(大きな拍手)
きょうは「しんぶん赤旗」の話もいたしましたが、かけがえのない「しんぶん赤旗」読者を広げに広げていただいて、ひとたび「しんぶん赤旗」がキャンペーンを張れば、日本の世論がドンと動くと、そういう大きな新聞に育てていただけますよう、お力ぞえを心からお願いいたします。(拍手)
強く大きな党をつくって、いっせい地方選挙では、みんなで力を合わせて、必ず勝利をつかみとろうではありませんか。(歓声、大きな拍手)