角牟礼城のある玖珠町森地区は近世の豊後森藩の
藩主の在所として繁栄し街並みにその風情を残しています。
そのまちを見降ろす角牟礼城内にある神社でのうそ替え神事は
かつてのまちのにぎわいを伝える重要な行事で
そこで使われた木うその形状は
林業の盛んなこの地域独特の意匠を持つものです。
原木は「ヘラノキ」が使われており、
例に違わず現在では調達がかなり困難なのだそうです。
木は硬さの関係で幹しか使えず、幹も太いと硬いそうで
自ずと伐れる木の本数はなかなか限られたものになるようです。
伐った木は蒸して皮を剥ぎとって乾燥させます。
製作はかつては多くの氏子がてんでで作っていましたが、
手なれた上手な地区の7,8名が現在では意匠をそろえて製作しているそうです。
通常は50個ほど用意するそうですが今回は80個だとか。
大きさに依り500,300,200,100円で授与されていました。
大きなものから売れていきましたが、それは
各家庭では神棚などに上げているからのようです。
11時頃に神官さんが到着してようやくご神事が。
参拝者にはおにぎりのお接待もありありがたくいただき
陽光まぶしい角牟礼城を後にしました。