森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

とうとうもはや「アレですか。」と言われるものに。

2018-10-27 01:34:14 | お出掛け日記

ある時、家族で食事をしている時に、話の流れでふと「人間失格」の最後はどうなったのだろうかと思いました。今ではすっかり、最初から最後まで忘れている私ですが、その時はまだ「ラストが」と思ったのでしょうね。でその事を言うと、ラッタさんがササッと「青空文庫」で検索して

(これから「人間失格」を読もうとする方で、あらゆるネタバレを嫌う方は、次の写真の下からお読みください。)

 

「とうとうもはや、自分は人間ではないものになった、とか何とかで終わる。」と教えてくれました。

因みに正確な事を言いますと

>「人間、失格。
 もはや、自分は、完全に、人間で無くなりました。」

という文章が、ラストの1ページ前ぐらいに出てくるのです。

最終ラストの言葉はこれではありませんが、内容的ラストをラッタさんはピックアップして教えてくれたのですね。

インパクトが強いー。

「重力ピエロ」と言う本の中でも「走れメロス」の「メロスは激怒した。」に嵌る兄弟のシーンが出てきますが、なんか分かるなあ。

と言うわけで、(どういうわけだ !?)、山梨旅行記「まったく無理をしない身延山」「まったく無理をしない「昇仙峡」

昇仙峡☆写真日記」の続きで、「まったく無理をしない身延山」の中で書いた、甲府駅で身延線に乗り換える時に起きた、私的大変だったことを書きます。はっきり言って、「おっちょこちょい日記」です・・・・(^_^;)

 

 甲府駅中央線下りホームに有った「かふふの鐘」。幸福の鐘と言う意味だそうです。

中央線ホームから上に上がっていく時に、身延線はこの反対側のホームと確認しました・・・・・確認したような気がしました。

「まったく無理をしない身延山」の中で書いた通り、ここでの空き時間は1時間とちょっと。もっと正確に書くと、11時28分に甲府駅に着いた私たちは、12時37分に身延線に乗り込まなければなりません。

十分あるような感じで、意外とないのが時間です。

 

移動、切符を買う、食事する場所を決める、食事、移動・・・・

焦る~ !!

鐘の写真なんか撮ってる場合ではなかったのです。

この移動が、みんなでワイワイなのものですから、意外と時間がかかります。

 

駅を出た時に、特急だとかの自販機が目に入りました。切符はあそこで買えば良いのねとチラリと思いました。

場所を確認したので、お食事場所を探しに移動してしまいました。ここが一番大変だと思ったものですから。

 

心の片隅にでは、時間が無いのだから駅ビル内のパン屋で良いじゃないと思う所でありますが、やっぱりそこは「旅」であると言う、何か枷のようなものがあって、どうしてもそれなりの所を時間が無くても探してしまうのですよね。

レストラン街にエレベーターで上がっていっても、やはり家の近くにもあるファミレス系はよけてしまうと言うもの。

で、それなりの満足するところには行ったのですが、先に来ている人たちのお料理がまだ出ていなくて、またまた不安になる私。なんでも時間短縮で行かなくてはと、お料理を待つ間にトイレに行きました。その間に思った事は、もし間に合わなかったら、姉たちと合流して甲府市内散策でも良いかと、やはり計画の甘さがあるなと既に反省モードに入ってしまっていました。

が、席に戻ると既にお料理が来ていて、私はホッとしました。なぜなら、昔から早食いではないのですが、それでも普段は早食いは上品ではないし体に悪いからと敢えてゆっくり食べているようなもので、人の平均食事時間は普通に食べると15分くらいなんですよね。

なーんだ、いけるじゃん、余裕で。

 

駅で別れた姉のグループも、結局同じお店に入ってきました。

挨拶をしながら、先に出ていく私たち。

彼女たちは時間に余裕があるので、なんだか、エへへアハハと楽しげでした。

何か、私の企画は間違えているのではないかー。

なーんてことをチラリと思ってしまったりして・・・。

余裕で行けると言いながらも、やっぱり気持ちに余裕がなくて、お料理の画像は一枚もないのです。この時、妹はホウトウ、私と息子二人はてんぷらの冷たいおうどんを頂きました。なんだっけなあ。ここでは冷たいおうどんの事を違った名前で書いてあったのですが・・・・。

あっ、そうそう。(検索しました。)「おざら」と言うのです。おうどんじゃなくて、冷やしホウトウですね。

でも、ここのおざらは、おうどんぽかったです。って、今だから、こんなことも書けるのですが(笑)

で、なんか気持ちに余裕がない私たちのテーブルは、笑いもなく会話も少ない静かなテーブルでした…って、それはいつもくだらない事をお喋りしている私が静かだったって事に他ならないのですが^^

 

で、駅に行き、自販機で切符を買おうとしたら・・・・

「分かんない・・・、ここじゃないのか、切符買うのって。」と言う状況に。

「とうとうもはや、切符も買えない者に・・・」って、

そうじゃない  !!!

 

帰りの身延からはサクサクホイホイと買えたので、自販機のボタンが分からない人になってしまったのではないのですよ。

もっとジィーー―――と見れば分かったのかも知れませんが、もしあれやこれやと見ていて結局ここではなかったではすみませんので、とりあえず「みどりの窓口」に並ぶ事にしました。その間に、ラッタさんが駅員さんに聞きに行きました。

やはりこの窓口に並んで買うのだそうです。

(本当かしら。面倒くさいから、そう言ったんじゃなくて ?)

 

もうここからが大変です。

だって、ここのみどりの窓口の方々、凄く丁寧です。

これはいつもなら凄く有り難い事で、こんな時間がどんどん差し迫っている時間に買いに来る方が間違えているのです。

 

だけどドキドキしながらも、そのドキドキは要らなかったのじゃないと言うような微妙な7分前ぐらいに私たちの番が来ました。

しかしもう時間よと言うのに、やっぱり丁寧。

もう切符を出していただいた時点で、かき集めて配布して駅に飛んでいきたい気分なのに、それらの切符を丁寧に並べて説明が…もう以下略。

いやいや、「親切丁寧」お姉さんは感じ良かったですよ。

だけどラッタさんが言いました。

「もう1分たりとも走らないで良いと言う時間はない。」

 

しかし今思うに、なぜこんな時にあやつはこのように長いセリフを言うのだ。

「急げ~ !!」とか「走れ~!!」で良いじゃん。

 

 

まあそれはともかく、私たちはその切符をそれぞれに分けると、駅のホームにダッシュしたのです。

みんなが改札を通って、ホームに降りて行きました。もちろん私も・・・・・

の、予定だったのに、なんと改札で引っ掛かってしまったのです。

わざわざ、時間もないのにみどりの窓口のお姉さんは、丁寧に「乗車券だけ通せばいいですから。」と言いました。

これ、翌日知ったのですが、二枚通していいのですよ。

チケットをチラリと見た時、悲しい事に、チラリではどっちが乗車券でどちらが特急券か分からなかったのですが、じっと見る余裕もなく、こっちと思ったのが外れてしまったと言うわけです。

あっ、そう、じゃあ、こっちね・…と言うわけにはいかなかったのが、実は悲劇の始まり。

改札がしっかり閉じてしまったのです。

なんと !?

他の改札口に移動して、ワンツースリーほどの遅れです。

もう目の前に誰も居ない。

慌てて降りて行きました。

 

中央線と身延線は、確か同じホームだったはず。

が、しかーし。

中央線の反対側のホームは壁じゃん。

「はい~ ???」

あっと、間違えたかと思い、またも階段を上るワタクシ。

いやいやいや、やっぱりここよ。

そしてまた階段を降りる・・・・・。

私の頭の中でラッタさんの言葉が、思いだされリフレインします。

「もう1分たりとも走らないで良いと言う時間はない。」

なのに私は階段を降りたりあがったり、また降りたり・・・・・

 

あっ、そうか、あれよアレ。

 

ホームのずっと向こう側から、つまり端っこの方から身延線は始まってるんだわとようやく気が付いて、走って行きました。

はるか遠くに見える身延線ー。

 

もうヨロヨロ。

またもラッタさんの声が、

「もう1分たりとも・・・・・」

 

既にヨロヨロの私には、通りすがりのオジサンなんか、風景みたいなものになってしまっていて、つい横をそんなオジサンとすれ違ったと言うのに、自分の心の中の嘆きが口を突いて出てしまう始末。

「ああ、もう、だめよ~~~。」

すると風景化していたオジサンが風景なのに声を発したのです。

「大丈夫さぁ、ここはさぁ~。諦めないで行け~。」

えっ、そうなの ?

思わず風景に励まされて、ノッシノッシからノシノシノシと走る私。

ゼイゼイゼイゼイ・・・間に合った~!!!!

 

 

電車に乗り込むと、ラッタさんが

「いったい何があったと言うのか・・・・・」めんどくさいので以下略。

妹が

「今、もう一人来ますから。」と車掌さんに言ってくれたみたいです。

やはり待っていてくれたのでしょうか。なんと言ってもこの電車の次は、確か14時過ぎだったはず。

速度調整をして次の駅に定刻に着けば良い範囲、と言っても秒の単位だと思うのですが、ちゃんと拾ってくれたのだと思います。

「でね、」と妹。

「一人来ますから、と言ったら、お姉ちゃんが走ってくる姿が見えたのだけれど、車掌さんが『アレですか。』って言ったのよ。だから『ええ、アレです。』って言っておいた。」

 

そしてこの続きは「まったく無理をしない身延山」となって行くのです。

 

そしてまた、私、いつもなら、声を掛けてくれたオジサンに「ありがとう~。」ぐらい気軽に言える人なんです。でも言った記憶が無いのです。マジにそれどころじゃなかったし、その時までオジサンは風景だったものですから、言いそびれたかも。

本当に本当に感謝しています。

あの声が無かったら、私、諦めちゃったかも。

ありがとうございます~!!!

この声は届かなくても、きっとあなたの明日に良い事が起きると、私は信じています。

 

以下二枚はアレが見た身延線からの風景です。晴れていたので、車窓の旅も楽しかったです。

 

 

 

 

 


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