氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

好兄弟

2006-07-31 01:44:48 | 台湾懐旧
「好兄弟」と言っても本当の兄弟では有りません。
前にも書きましたが「鬼(幽霊)」などと言って気を悪くして祟られない為に
気を使って言い換える言葉です。
それ程まで台湾の「鬼」は身近な存在で濃密な気配を感じる・・・

家の扉が勝手に閉まったり・・・
物が落ちたり・・・
事故ったり・・・
損をしたり・・・

不思議な事や奇怪な事の全てが「鬼」の関係するする出来事だと考える。
これが平均的な台湾人の思考です。

これ等の出来事を解消しリセットするのは・・・「拝拝」
すなわち「廟」にお参りしてお祓いをするのです。

もっと簡単な「拝拝」は家で「線香」をあげて「紙銭」を燃やす・・・
これで気が済むのが台湾人なのです。

殯儀館

2006-07-30 00:39:59 | 台湾懐旧
「殯儀館」は台湾の葬儀屋さんです。
「民権東路」が「松江路」と「建国北路」に交わる当たりの北側に「台北市立殯儀館」が有ります。
公立だけで無く私企業の「殯儀館」も沢山有り独特の雰囲気を醸し出している。

台湾のお葬式はお祭りか?と間違うくらい派手で賑やかな儀式です。
霊柩車も白と黄色の花で飾り付けたトラック(花自動車)に写真と棺を載せている。
葬列はチャルメラやドラの楽隊が賑やかに音楽を奏で街を練り歩く。

遺族は麻や木綿の「孝服(喪服)」を着用し「花自動車」「楽隊」「旗」「錦」参列者が延々と続く・・・

台北市内では見かけませんが地方や田舎に行くと葬列に「ストリップ」が入る。
「ヌードダンサー」が参加する葬式を始めて見た時には驚愕しました。


辛亥隧道

2006-07-29 10:29:57 | 台湾懐旧
台北市の南部「大安区」から「文山区」に抜けるトンネルが「辛亥隧道」です。
トンネルは何処の国でもポピュラーな心霊スポットですが・・・此処は凄い!
近くに広大な墓地が広がり葬儀場が点在している。

台湾では未だに土葬が一般的で火葬はほとんど有りません。
台湾には独特な土葬の習慣が有ります。
一旦埋葬した遺骸を6年後に掘り出して遺骨を近親者が洗い清める・・・
「洗骨」と言う風習です。
日本でも沖縄にはこの習慣が有るらしい。
お墓も「亀甲墓」で一族が葬られるのです。

「辛亥隧道」の付近には戸板の上に掘り出された「遺骨」が天日干しにされて
いました・・・
道路際に干されている「遺骨」の数々は異様な雰囲気で「鬼」がそこいらに
徘徊しているようで怖かった。



鬼話

2006-07-28 00:53:38 | 台湾懐旧
台北市内の「林森北路」付近に「庚楽市場」と言うマーケットが有りました。
「林森北路」は賑やかな繁華街でナイトクラブやカラオケが並ぶナイトスポット
ですが「庚楽市場」の付近は繁栄に取り残された不法建築のバラックが立ち並ぶ
場所です。

その場所は昔の「日本時代」には「神社」と「墓地」が有ったらしい・・・
「庚楽市場」の薄暗いマーケットを抜けて奥に行くといきなり大きな石の「鳥居」
が見えてくる。
「鳥居」の両端の石の柱は民家の家に利用されていました。
「鳥居」の柱が向かい合う別の民家に飲み込まれている・・・
鬼気迫る不気味でシュールな光景でした。
「鳥居」の真ん中の空間が路地に成っています。

汚い「共同便所」が有りその基礎の一部が「墓石」でした。
第七代台湾総督「明石元次郎」の巨大な墓地の一部だったらしい・・

終戦後日本政府や台北市が墓を掘り起こそうとしたらしいが要人の墓地で有る
為に頑強なコンクリートで保護され埋葬した事と不法建築のバラック群が災い
し掘り起こせなかった。

遺骨の上に建つバラック群や「庚楽市場」で不幸な事や奇怪な事件が起きる
度に「台湾総督之鬼」が禍すると言う「鬼話」が囁かれる。

私も深夜に「庚楽市場」を訪れ件の「共同便所」で用を足しましたが異様な雰囲気
の場所でした。

現在は「庚楽市場」や不法建築のバラック群は再開発され跡形も有りません。
綺麗な「林森公園」に成っていて当時の面影は有りません。

再開発の時に「明石元次郎閣下」の遺骨は掘り返され日本に戻ったのでしょうか?
綺麗に再開発された「林森公園」にはもう「鬼話」は無いのでしょうか?

2006-07-27 00:29:34 | 台湾懐旧
台湾で「鬼」と言えば「幽霊」の事です。
農暦の8月は「鬼月」と言って「施餓鬼供養」が盛大に行われる。

各家の門口で「無縁仏」や「土地公」にお供えをし線香や「紙銭」を燃やす。
「紙銭」は亡者が冥土で使うお金で「冥界通宝」などと印刷されている。

「鬼月」には自分の家に先祖をお迎えするだけで無く無縁仏や自縛霊など招かざる霊も入って来易いのです・・・
招かざる「鬼」に悪戯や憑依されないように公平に供養するのです。

台湾人は「鬼」と口に出しては絶対に言いません。
復讐されないように「好兄弟」と気を使うのです。

中華商場

2006-07-26 00:27:11 | 台湾懐旧
「台北車站」から南に線路ぞいに「中華路」と言う道路が有る。
その「中華路」の西側に三階建ての細長い建物が「中華商場」でした。
延々1.2kmも続く長い長い三階建ての商店街です。
1.2kmの間に8箇所のブロックに分かれていました。
お店の数は1600軒も有りました。

古ぼけた三階建てアーケードの中には間口一間くらいの小さな店がビッシリと
並んでいました・・・
上野の「アメ横」か神戸の「高架下商店街」のような雰囲気で少し怪しい
ショッピング・ゾーンです。

「電気製品」「靴屋」「雑貨」「洋品」「服飾」「骨董品」「軍放出品」など
あらゆるお店が有りました。
正札や定価は有って無い様で交渉で値切れます。

台北で好きな場所でしたが再開発で線路と共に消えて無くなりました。
あの「中華商場」がなんとも懐かしい・・・

牛乳木瓜汁

2006-07-25 00:37:04 | 台湾懐旧
「牛乳木瓜汁」は「木瓜汁(パパイヤ・ジュース)」に牛乳で割ったソフト
ドリンクです。
味はあっさりした「ミルクセーキー」のようで美味しかった。

「木瓜」が「パパイヤ」・・・なんか雰囲気は理解出来そうな漢字です。
他の果物は北京語で表示すると・・・
「鳳梨」は「パイナップル」で「芒果」は「マンゴ」です。
「香蕉」は「バナナ」・・・etc

ほとんどが理解不能な漢字でした。

高雄牛乳大王

2006-07-24 00:16:32 | 台湾懐旧
「高雄牛乳大王」は台湾で大流行したドリンク物で有名な店の名前です。
初めて飲んだ時にはドリンクの500ccカップには驚愕しました。
飲んでも飲んでも無くならない・・・

南国台湾の豊富な果物のジュースが数多く有りました。
「柳丁原汁」とは「フレッシュ・オレンジ・ジュースの事です。
甘くて酸味の有る「柳丁原汁」は美味しかった。

亡八蛋

2006-07-23 00:23:06 | 台湾懐旧
「亡八蛋」も「混蛋」と同じく罵りの言葉で意味も同じです。
「亡八」は「八徳」を忘れた「人でなし」の意味も有る。

八っの徳目は「忠孝仁愛信義礼智」だったかな?
日本のとは少し異なるかもしれません・・・

台北市の道路の名前にも使われている。
市内を東西に貫く「忠孝路」「仁愛路」「信義路」の道路の名前に成っています。

立派な名前の道路ですが走っている車や歩行者の交通ルールは話しに成りません。
名前が泣きそうな交通マナーで驚かされる・・・


混蛋

2006-07-22 00:11:45 | 台湾懐旧
「混蛋」は台湾での標準的な罵りの言葉です。
関東での「馬鹿」や関西での「阿呆」に相当する言葉で有る。
混じった玉子が何故に罵りの言葉に成るのか?
私は学者や研究者で無いので確かな事は判りません。

中華文化は純潔を尊ぶので「混蛋」の混じると言う意味が悪いのか?
「混蛋」では母親が特定出来ないので罵りの言葉に成るのか?
語源にとても興味が有ります。

日本語の罵る言葉には「母親」や「血統」に関する言葉は少ないと思う。
中国語には「母親」や「祖母」に関する言葉が非情に多い・・・
英語の罵りの言葉に似ているのが面白く感じます。