氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

さしくる

2012-07-11 09:41:34 | 懐かしい岡山弁
私の親父は備中矢掛町生まれの岡山県人でした。
旧陸軍の岡山師団や連隊で「員数を付ける」ことを方言で「さしくる」と謂っていたらしい。
親父は平成元年に亡くなり叔父らも全て亡くなっているので定かではありません。

岡山が舞台だった「棟田博」原作の兵隊小説「拝啓天皇陛下様」は戦後流行し「渥美清」主演の映画にも成りました。
その営内生活や過酷な内務班でのシゴキやイジメの中で「員数を付ける」場面に「さしくる」が出て来ます。

私の親父は持ち物が無くなったり自転車を盗まれた時など「さしくられた」と言って怒っていました。
今は岡山とは縁が切れた状態ですが「岡山弁」はとても懐かしく感じます。

ちばけるな!

2006-01-22 10:38:25 | 懐かしい岡山弁
法事の宴会でお酒に酔った叔父さん達の歌や手拍子が面白くて従姉妹達と真似をして踊り廻った。
手を繋いで座敷をグルグル廻ると眼が廻りひっくり返る。
空の御銚子やお膳にけつまずいて落花狼藉の限りを尽くした。

叔父さんや叔母さんが「ちばけるな」と叱る。
私は又も眼が点になり「蹴って無いよ!蹴ってません」と皆に言う。
皆はキョトンとして静まりかえりました。

「何にも駆って無いのに・・・」の言葉に一同は大爆笑です。
「ちばける」は「ふざける」の意味でした。
大阪では「いちびり・いちびる」の意味です。

もうあれから50年もの年が過ぎました・・・嗚呼ぁ懐かしい思い出です。

しねぇ~

2006-01-21 10:30:10 | 懐かしい岡山弁
「しねぇ~」一番驚いた「岡山弁」です。
親戚の叔母さんから「みっちゃん早ようしねぇ~」と言われて吃驚しました。
お墓参りに皆で行く時にグズグズしてなかなか支度をしない私を見兼ねて叔母さんが言った言葉です。
叔母さんは笑顔で「早ようしねぇ~」と何度も言いました。
「死ねぇ~」と言われた私は恐ろしくて泣いてしまったのです。

「死ぬのは嫌ややぁ!墓へ入れられるのは嫌ややぁ!」

叔母さんは「なして死ぬん?こ~まい子供はまだまだ死にゃせんよ~」と不思議そうな顔で聞きます。
「叔母ちゃんが・・・早よう死ねぇ~」と言ったから・・・と言うと皆がキョトンとしています。
暫くして大爆笑の大笑いでした。
「みっちゃん早ようしねぇ~」は「みっちゃん早くしなさい」の意味だったのです。

とても怖かった「岡山弁」の思い出でした。

~そ

2006-01-20 10:09:10 | 懐かしい岡山弁
私の父方の郷里が岡山県でした。
父は長男で跡取りでしたが大阪に出て来ていたのです。
私の本籍地も岡山県小田郡でしたが結婚を機会に奈良に移しました。
今は岡山県からは縁が切れたのですが従姉妹は未だ2人岡山在住です。
幼い時から中学生位までは夏休みに岡山へ帰省していました。

ブログの不思議な御縁で「マドレーヌさん」と言う素敵な方と出会いお邪魔しているうちに「懐かしい岡山弁」が走馬灯のように甦りました。

「岡山弁」と言っても「備前」「備中」に「瀬戸内海側」「内陸山側」と微妙に異なるらしい。
私が聞き覚えた「岡山弁」は岡山県西部の「備後(広島県)」に近い方言です。

「~そ」では何の事やらさっぱり判らないと思いますが私も言われた時は判らなくて眼が点になりました。
法事で帰省した時に幼い私(跡取りでした)にもお膳が用意してあり父母と床の間へ連れてゆかれ親戚の叔母さんが私達に言いました。
「お兄さん~そ!お姉さん~そ! みっちゃん~そ!」
「みっちゃん~そ!」
私は判らなくて眼が点に成りました・・・
「みっちゃん~そけぇ~すわられぇ~そ!」
(みっちゃん其処に座って下さいどうぞ!)の意味でした。

「~そ」は「どうぞ」と言う最上級の丁寧語?だったのです。
法事の宴会場ではあちらこちらで「~そ!」「~そ!」{~そ!」の大合唱。
初めてのカルチャーショックの体験でした。

今でも「~そ!」は日常につかっているのかな?
懐かしい岡山弁です。