氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

玉不琢不成器 人不学不知道

2006-11-30 00:02:58 | 名言
「礼記」の名言です。
「玉みがかざれば器を成さず、人学ばざれば道(タオ)を知らず」
素材の良い玉も研磨し成形せねば玉器に成りません。
宝石も原石のままでは其の光を出せないのです。

人に於いても同じで幾ら才能や素質が有っても学ばねば其れを生かせません。
ここでの学ぶ意味は学問の知識を学ぶ事では無いのです。
人生を豊かにする為の知恵を学び道(タオ)を知る・・・

知恵の何を学ぶのかと言えば「謙」を学ぶのだと言えます。
「謙」を学び「道(タオ)」を知る事が理想の人生ではないでしょうか?
小生も50歳を過ぎてやっと解りました。


福生於微 禍生於忽

2006-11-29 00:00:24 | 名言
「説苑」の名言です。
「福は微かなるものより生じ、禍は忽(おろそか)より生ず」
幸福や成功は些細な事の積み重ねから発生します。
禍や失敗は些細な事をおろそかにすることの積み重ねの結果である。
人は皆(私も含めて)大事を追いかけ些末な小事をおろそかにしがちです。
成功や幸福を得る妙諦はここに有る。

大事を成そうとすれば小事を軽視せず誤った優先順位を変えねばなりません。
田植えから始まり除草や水の出し入れ等など・・・
毎日の些末な小事の積み重ねで実りの秋の収穫が有るのです。
未来の幸福や成功を夢見て毎日の些末な小事をおろそかにせず目先の微かな事
を確実にして行かないと成功は有り得ない。


縁木而求魚

2006-11-28 00:00:08 | 名言
「孟子」の名言です。
「木によりて魚を求む」
魚を求めて木に登ってもけっして魚を得る事は出来ません。
魚を得ようとするなら海辺か川辺に行くか魚屋さんへ行かねば成らない・・・
見当違いの事をしても得ることは不可能です。

しかし我々人間は幸せとか成功とか健康とかを得ようとして見当違いの事をし
てしまいがちです。
人それぞれ価値観も思考方法も異なるので求める方法も自ずと異なる。

例えば健康を求めてスポーツジムへ通いサプリメントを飲み玄米食に無農薬野菜
そして禁酒禁煙・・・
よしんばこれで健康を得てもはたして本当に健康な生活だと言えるでしょうか?
体は肉体的に健康でも精神的には不健康な生活だと思います。
健全な楽しみの有る生活だとは思えません。

良い事ばかりを求め積み重ねても良い結果が得られるでしょうか?
私には「木によりて魚を求む」ように感じて成りません。
健康に拘泥しかえって健康を損なう場合が多いのです。


道在爾 而求諸遠

2006-11-27 00:00:27 | 名言
「孟子」の名言です。
「道(タオ)はちかきに在り、而してこれを遠きに求む」
一般的な古典の解釈では「道」を人間の徳を積むべき行いを言い、君子や
大人の理想的な道徳観や倫理観を言います。

氣功での解釈は「道」をタオと解釈し宇宙創造の根本原理と此の世の大自然
の摂理を謂う。
天道とも天理とも言いますが宗教的なので大自然の理と解釈します。

「道」を求めるのに遠くの聖人に教えを受けたり深山幽谷に分け入り修行し
なくとも可能である。
無為自然の「道」のエナジーは遍く此の世を覆い尽くして居ます。

なにも仙人のような暮らしをしなくても「道」を体得出来る。
しかし世の中には見掛けにとらわれた偽者臭い似非仙人や聖人が多いのも事実
です。


智貴免禍

2006-11-26 00:03:45 | 名言
「三国志」の名言です。
「智は禍を免れるを貴ぶ」
危機一髪からくも禍から逃れ九死に一生を得る・・・
派手な英雄的な活躍で災害から逃れる・・・
こんな事を想像しがちですが「智」では有りません。
「智」は目立たなく表面には現れて来ないのです。
禍に遭遇する事を未然に防ぎ危険な場所や状況に近づかないので目立たない事
が多いので解りません。

普通に大過なく過ごす事こそ「智」の本領なのです。
地味で平穏な日常こそが「智」の妙諦で理想的な生き方だと思う・・・


忌即多怨

2006-11-25 10:10:49 | 名言
「左伝」の名言です。
「忌めば則ち怨み多し」
「忌む」は「嫌う」事である。
対人関係で特定の人を嫌えば恨みを買ってしまう。
相手も以心伝心で同じく嫌っている事が多いと思う。

嫌いな人とはお互いに交際を絶つ事で何も起らない。
しかし拗れると悲惨な事が起きる・・・

近頃「いじめ」が原因の中高生の自殺が頻発しています。
悲しい事ですが如何したのでしょう?
苛めた同級生や学級の苛めを無視した教師や隠蔽する校長、教育委員会に原因は
有るのでしょう・・・

私には根本的な所に原因は隠れているのではと思います。
「いじめは」は今に始まった事では無く昔から有りました。
家庭内の兄弟や姉妹からいじめれる・・・教育かも知れません。
近所のガキ大将にいじめられる・・・社会の生存競争かもしれません。
学校では上級生からいじめられる・・・同級生は団結しました。
社会に出たらセクハラもパワハラも日常茶飯事です。

今は子供が少なく家庭内には「いじめ」は有りません。
その代わりに親からの虐待が問題に成っています。
近所のガキ大将も居ませんし表で遊ぶ子供も見かけません。

大事に温室で育てられた子供が増えてこんな事件を引き起こすのでは?
「いじめる」子供と「いじめられる」子供どちらも歯止めが効きません。
加害者で有り被害者で有る事を経験出来ない今の子供達が不幸です。

己所不欲 勿施於人

2006-11-24 00:00:41 | 名言
「論語」の名言です。
「己の欲せざる所は人に施すなかれ」
孔子の信条である「恕(じょ)」を表したことばである。
「自分が人からされて嫌な事は他人にしない」
とても簡潔明瞭で解りやすい事である。
人々が皆このような信条で社会生活をおくることが理想です。
人間関係の摩擦や事件も起きようが無いだろう。

国家と国家の外交も「恕」を信条にすれば紛争も戦争も決して起こらない。
しかし摩擦や事件、紛争、戦争が無くならないのも事実である。
理想は現実に反映されないから理想なのだろう・・・


船覆乃見善游 馬奔乃見良御

2006-11-23 00:12:28 | 名言
「淮南子」の名言です。
「船覆りて善く游ぐを見、馬奔りて良く御するを見る」
平穏無事な時の人間の能力には余り大差は有りません。
危急存亡の非常時には能力の有無が死活を決める事になります。

景況はは奔馬の如く荒れ狂い日本丸は覆る・・・
我が国の非常時に現内閣は国政の舵取りを任せるに足るのか?
かと言って他の政党に政権を担う能力は有るようには思えない。

二世議員や官僚の落下傘議員に非常時の舵取りは重荷です・・・


人而無信 不知其可也

2006-11-22 00:43:57 | 名言
「論語」の名言です。
「人にしこうして信なくば、その可なるを知らざる也」
信・・・約束を守る、嘘をつかない。
人として此れを守れば他人や社会から信頼される人間に成れる。

しかし「信」を築き信頼を得るのは長い年月が必要で本当に困難です。
けれど「信」を無くす事は簡単で 瞬間に信頼は消え去る。
得る事は難く失う事が易い稀少なものです。


好称人悪 人亦道其悪

2006-11-21 00:45:06 | 名言
「説苑」の名言です。
「好んで人の悪を称すれば、人また其の悪をいう」
他人の悪口を言うのは楽しい蜜の味・・・
しかし自分の悪口を言われるのは厭なものです。

私は凡人なのでつい他人の噂をしてしまう。
その噂も善い話より悪い話に偏った方が盛り上がる。
言わないようにしているのだが気が付けば・・・結果的に悪口です。

他人の善い話は何故か盛り上がらないのは不思議だなあ・・・