観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
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「メイちゃんの執事」第6回。やっちったね、脚本

2009年02月19日 | 映画・ドラマ
 回が進むごとに文句無しに面白いと同時に、水嶋ヒロの格好良さが光る。とにかく顔(表情)が決まるよね。ハリウッド並み。チャリー・シーンみたいだ。水嶋ヒロいい役得たね。これまで、水嶋ヒロが出演してた作品観てたけど、完全ノーマークだったのが、ここにきて、彼、パーフェクト。になった。
 個人的には、多美(谷村美月)の執事の神田(阿部進之介)が好きなんだけど、だって柴田理人(水嶋ヒロ)が同じ部屋に居ると思ったら、トイレも行けねーっ。
 水嶋ヒロの前では、あれだけ可愛かった佐藤健がちっとも格好良くないんだよね。ただの小さい子。みたいな感じで。
 しかし、佐藤健、役者としては凄く頑張ってる。ちっちゃいジャケット着て頑張ってるよね。いい味出してる。「ルーキーズ」よりも光ってる。でも高校卒業しないうちに執事になっちゃっていいの?
 徐々にクラスメイトがメイの見方になってくる辺りが、リアルでいい。人柄は伝わるんだよ。
 さてさて第6回。執事交換。舞踏会まで2週間と言ってたのに、その当日に、ルチア(山田優)が「この1週間…」と言っちまった。
 執事交換から2種間経ったのか、1週間なのか…。大筋には関係ないけどさ、誰か気付けよ。
 そして7回目。すげー、楽しみ。ここまで連ドラを楽しみにしたのは数年振りだ。
 唯一、純粋無垢だと思ってた谷村美月が悪役だったにはビックリしたけどね。
 そして、恋愛がテーマになってるのに、少しも嫌らしくないのは、榮倉奈々のボーイッシュなところにあるのかもね。この子、すげー、足長くて、可愛いし、それでちっとも嫌味じゃない。まあ、顔は、それほど可愛くもなく、チャコちゃん(四方晴美)に似てるけど。染まらないって点で、今後いろんな役を演じられる女優になるでしょう。
 彼女なら、水嶋ヒロファンも納得するでしょう。
 ってなことで、後半がすげー楽しみっす。どうなるのこの恋? まだまだ秘密あるよね。
 それにしてもルチア(山田優)と、忍(向井理)はどこまで暴走するのか? 向井理、白髪じゃない方が断然格好良いんだけどね。

「硫黄島からの手紙」「父親たちの星条旗」ここまで忠実に演出するとは

2009年02月19日 | 映画・ドラマ
 以前に「硫黄島からの手紙」を鑑賞し、「どこの軍隊の話しだ」とか、「アメリカ人に日本から見た戦争を描ける筈が無い」とか、「ニノがとうてい所帯持ちには見えない」といったことを書いたと記憶する。
 が、今回、梯久美子著の「散るぞ悲しき―硫黄島総指揮官・栗林忠道―」を読んで、目から鱗。「いましたよ。世情にたけ、人間味があり、カミカゼでない日本軍人」。しかも、「人としても大きい」。
 もう読みながら涙涙…。こんな立派な人を死ぬための戦地に送り出す、日本という国は小せぇと改めて思い知った。
 で、どうにも「硫黄島からの手紙」を観たくなって、再度鑑賞したところ、栗林忠道中将が実に忠実に描かれていた。家族を思って出した手紙や、アメリカ時代の思い出、そして、部下への配慮等の実際のエピソード。そして、演じた渡辺謙が、実に栗林忠道中将を表現していた。
 クリント・イーストウッドはこの本を読んだのだろう。世界各国で翻訳されtるから。「アメリカ人に日本から見た戦争を描ける筈が無い」なんてごめん。
 しかも、「父親たちの星条旗」の硫黄島上陸シーンは日本軍側からのカメラワーク。こちらは、ウィスコンシン州で葬儀屋を営む老人が人生の終焉に際し、硫黄島での出来事を息子に語る回想形式。戦闘シーンの恐怖が主軸になっている。だが、その出来事を終焉を迎えるまで語ろうとしなかったというあたりが、戦争の根深さと深い傷を現している。アメリカ人に訴えるには「勝利の裏」を知らせる上で、大きな役割を果たした事だろう。
 話しは、「硫黄島からの手紙」に戻るが、日本軍というアメリカ人にはとうてい理解できない軍則に加え、戦時下国内においての憲兵の横暴さを、西郷昇陸軍一等兵(二宮和也)の家族のエピソードとして折り込み、人間性を失わなかった憲兵が図らずも、硫黄島に送り込まれ、西郷昇陸軍一等兵と出会う。こんな粋な演出も見せている。
 国力からしてこんな戦争に勝てる訳が無いと訴えた栗林忠道中将。そして、やはり欧米よりとされて送り込まれた西竹一陸軍中佐(伊原剛志)、彼も実在の人物であり、オリンピックの馬術競技で金メダルを取った有名人。彼らのカミカゼを無視した人としてのあり方に、救いの無い硫黄島での闘いに一筋の希望を見た気持ちだった。
 栗林忠道中将について述べると、総司令官は硫黄島ではなく、父島に指令本部を置く事が当初の決まりだったが、本人が希望して、硫黄島に渡ったと言う。父島なら死ぬ事は無い。
 そして、一兵卒と仕官、もちろん、栗林忠道中将の同じ物を食べ、貴重な水の配分も同じだったと言う。自ら畑を耕したり、毎日、現場を見て回り、戦闘終了後、ほとんどの兵士が総司令官である栗林忠道中将の顔を知っていたことに、米軍が驚いたということだ。
 こんな人が国のトップだったら、あんな無益な戦争は無かったのではと戦後60年が経った今でも悔やまれる。