観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
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「六千人の命のビザ」杉原千畝の半生とは

2008年11月28日 | 映画・ドラマ
 第二次大戦下のリトアニア。ナチスに迫害されるユダヤ難民に独断でビザを発行し、多くの人々の命を救った外交官・杉原千畝の半生。 反町隆史が抑えたた演技で杉原千畝を演じた。妻には飯島直子。ほかに、アンドレア・モリコーネ、伊東四朗、伊武雅刀、勝村政信らが共演。
 ドラマ自体より、杉原千畝という人を知って欲しい。国からの命令違反で、ビザを書き続け、六千人のユダヤ人を救った英雄にも関わらず、命令違反で職を辞さざる終えなくなった杉原千畝。
 これは、我が国古来からの武士道ではないのだろうか? 日本は、軍が力を持ち、大和魂を掲げたあたりから、武士道精神が違った方向に向かったように思えてならない。


「世にも奇妙な物語 2007秋の特別編」全体にほんわかムード?

2008年11月28日 | 映画・ドラマ
 恐怖感無しの、ほんわかストーリがほとんどだった。

「未来同窓会」石原さとみ
 3年後の同窓会に行った主人公を待っていたのは30年後の同級生たち。 不思議かつ不可解な現象に戸惑う主人公(石原さとみ)だったが、実は…。心温まる不思議話し。

「カウントダウン」阿部サダヲ、MEGUMI
 朝になると机でカウントダウンの数字が描かれるという、不思議な現象に巻き込まれた教師(阿部サダヲ)。公私ともに対人関係に不満を抱えるこの教師の行く末と毎夜カウントダウンされていく数字の意味とは…。

「自販機男」城島茂
 まるで駄目な営業マン(城島茂)が、人の生まれ変わりの自動販売機と出会い、次第に心を通わせていく。

「ゴミ女」松下由樹
 ゴミ女の取材を担当させられた、フリーライター(松下由樹)。自身が昔捨てた時計を見付けたことから、過去の記憶が甦り。そして次々と捨てた物が…。そして、ゴミの法則を知り運命が変わる。

「48%の恋」白石美帆、岡田義徳
 恋と運命のいたずらをテーマに、天使が文字通りのキューピットに。しかし、天使の思惑通りにいかないのが人の思いで…。このお話しって、天使が登場する意味あった?  簡単に無くしたフィルム見つかっちゃったりするし。それも、雨ん中、濡れてないし。フィルムって濡れたら駄目なんじゃないかな?

「まごまご嵐」

2008年11月28日 | 映画・ドラマ
 2005年4月~2007年10月までの全125回分、ほとんど観ました。当初は「1日孫になります」という企画で、田舎に暮らす、おじいちゃん、おばあちゃんの元へ孫として1日行っていたのが、「嵐の城下町」「突撃子供の晩ご飯」「お江戸発見伝!」などの企画が加わった。
 一貫して言えること、「嵐っていい奴じゃん」。
 「1日孫になります」。当初は、あまり台本とか感じさせず自然な流れだったのだが、途中から、「昔は若かったのよ~」とか、キスさせたり、昔の恋話を聞いたり、果ては、サプライズで喜ばせようというコーナーが出来て、それがナチュラルさを半減させてしまったようで残念。2005年の「1日孫になります」は文句無し。当初は、おじいちゃん、おばあちゃんも別れに涙するくらいに、自然な優しさが伝わってきた。
 そして、ビックリ。桜井君が本番中に、「ハラ痛てえ」とトイレにダッシュする傍らで、相場君が、「桜井君うんこです」。って、アイドルも変わったもんだよね。まあ、そこが嵐の魅力なんだけど。
 しかし、一般人相手に、全く気取りのない嵐の面々っていいね。これがアイドル演技だったとしたら、それはそれで、大物だ!
 特に、相場はそうとういい子なんだろうなー。
 個人的には、他人の家で、眠れる二宮が良かった。彼なんか、「嵐の城下町」で、普通の子供の食べかけうどんもらって食べちゃう。これもアイドルの枠を出たよね。
 とにかく、面白い企画だったので、また期待したいものだが、それぞれに仕事抱えてて、もう1日掛けてのロケは無理なのが現状だろうが。だからと言ってほかのジャニーズのグループではこれだけの優しさは出ないだろうな。敢てなら「TOKIO」か。そう言えば、昔、中居正広も子供預かって子守りするロケやったり、香取慎吾が、手伝いに普通の家庭に行ったりしてたけど。

「海峡を渡るバイオリン」演技巧者が好演

2008年11月28日 | 映画・ドラマ
 バイオリン制作の職人として、「東洋のストラディバリウス」と呼ばれ、世界に5人だけの「無監査マスターメーカー」に認定されている在日韓国人・陳昌鉉の半生を草彅剛主演でドラマ化。
 戦前から戦中戦後と、日本に留学して過ごした朝鮮人青年・陳昌鉉の朝鮮人としての苦悩。そして、バイオリンと巡り会ってからの職人としての苦悩を描いている。
 妻の南伊子には、菅野美穂。草彅剛と菅野美穂のコンビは、中堅最強でしょう。これで見応えない筈がない。
 ほかに、オダギリジョー、田中邦衛、田中裕子、笑福亭鶴瓶、唐十郎、石坂浩二、杉浦直樹といった巧みかつ味のある面々が脇を固めた。
 何せちょい役で田中裕子が出てるくらいなんだから、作品への意気込みが分かろうかってもんだ。でも裕子さん、子供の抱き方下手なんだけど。「おしん」でさんざん子守りしてたのに。
 草彅剛、髪薄っ! と思ったのは私だけだろうか? こんな薄かったと感じたことなかったんだけど…。 
 ラストの授賞式の草彅剛は必見。そして、エンディングの、モノクロノ映像がバックに流れる中の中島みゆきの歌。これはドキュメンタリーのようでもあった。中島みゆきが歌うと重厚さを増すから凄い。


「海峡」NHKの好きそうな、戦争が産んだ悲劇

2008年11月28日 | 映画・ドラマ
 朝鮮における日本の敗戦と、引揚者のその後を追った、戦争悲恋ドラマ仕立て。長谷川京子って、癖の無い女優。こういうタイプは幾つになっても、どんな役でもこなせて息が長いことを伺わせた。癖の弱い中谷美紀って感じ。
 しかし、彼女が演じる吉江朋子って、釜山産まれの釜山育ちっえ設定なのに、なぜに朝鮮語が全くできないのか? 普通、バイリンガルだよね。成長過程を過ごしたならば…。
 で、朴俊仁という朝鮮人でありながら、木戸俊二という日本人憲兵として終戦を迎え、そして日本人と偽って、京都で暮らし、朝鮮人として強制送還。といった人種問題を通して戦争の悲劇を訴える。
 その朴俊仁を演じる眞島秀和。知らなかった、この俳優。見た目、大沢たかおタイプでもあり、戦争ものでの位置づけは、袴田吉彦っぽくもあり…、クールなマフィア的役も似合いそう。香港の黎明にも近い! 香港映画に出ればいいのに!
 ほかには、豊原功補、上川隆也、橋爪功、津川雅彦、中村敦夫、辺見えみり、美保純。小山明子、田島令子らが出演しているが、中でも、朋子の叔母役の銀粉蝶がすげー。意地悪シーンやその台詞回し心底憎ったらしい。
 実際に戦時中って、普通の人でもこんな風に変わっちゃったんだろうな! と思わせる。
 ドラマは朝鮮と日本を行ったり来たりしながら、人種・国に阻まれながらも愛を貫く2人なのだが、結局、吉江朋子って綺麗だからみんなが協力してくれたんだよな。綺麗な女は戦時中でも美味しい物を食べていたと吉行淳之介氏が書いていたが、そういうものさ、世の中って。
 日本語を話す韓国人役者は自然だったけど、抽選役の日本人役者の日本語は自然過ぎ。
 大分感動して観てたのだが、ラスト。何あれ? 釜山に行った吉江朋子。あんな綺麗な50歳なんてあり? 皺ひとつ、染みひとつありゃしな。戦後をあれだけ必死に生き抜いたなら、もっとぼろぼろだろーが。小山智子はあそこまで寝たきり婆さんになったんだから、メイクでもっと婆にはなれた筈。眞島秀和、上川隆也もメイクは甘いけど、それなりに年を感じさせようとは演じてたのに、長谷川京子駄目だ! これって彼女の希望なの? 綺麗なままでいたいって。それとも演出?
 「嫌われ松子」の中谷美紀は凄かったよ。関係ないけど。
 「もう私の夢には出て来ないで」の最後の台詞が朋子の気持ちの集約。それを「分かりました、そうします」の応え。これはいい演出。