観るも八卦のバトルロイヤル

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「輪違屋糸里~女たちの新撰組~」これはちょっと

2008年11月25日 | 映画・ドラマ
 これさ、新選組絡ませないで、花魁、太夫か、の人生追えばヒットしたと思う。
 視聴率一桁と振るわなかったらしいけど、これって、キャスティングに問題ありじゃないかな? 
 どうしてもNHK大河ドラマ「新選組」のイメージがまだ記憶に新しいところ。プラス、中井貴一の「壬生義士伝」のように、吉村貫一は近年人気浪士の仲間入りしたばかりなので、まだイメージが薄いが、脇の、近藤、土方は有名俳優ではないながら、男臭さや似てる印象の俳優だったので、映画自体をすんなりと観ることができた。
 今回の「輪違屋糸里」は、上戸彩が主役で女優陣がメインながら、男性に凝りすぎたのでは?
 特に、近藤勇(的場浩司)、芹沢鴨(中村獅童)、土方歳三(伊藤英明)。これはないよ。
 ここに、やはり重鎮を配しておけば視聴率もっと稼げたのではないだろうか。例えば、近藤勇(佐藤浩市)とか。平間重助(温水洋一)も無理があったよなー。
 良かったのは平山五郎(山本太郎)だけかな? 新見錦(山田純大)も良かったけど、むしろ、山田か伊藤が芹沢の方がモア・ベターだったような気がする。
 ストーリから沖田総司(丸山隆平)、藤堂平助(伊崎充則)、斉藤一(山口馬木也)は、どうでもいいいや!
 で、新選組をモチーフに女性が主役は無理無理。赤穂浪士でも「女たちの討ち入り」とかあって、もの悲しかったけど、ほかにも、「女太閤記」とか女性主導で歴史を表すのは可能だが、新選組に関しては無理だ。
 そりゃあ、実際に女性から見てのドラマもあっただろうが、ほかのどの時代と照らし合わせても、新選組に関してだけは、女は完全に脇。それに、新選組は、惚れたはれたに情がない。実にドライだから、それを表舞台に出しても、感情が湧かないねー。
 坂本龍馬だって、お龍が主役だったら、普通に「龍馬好き、好き」だけじゃ、つまらないでしょ?
 いっそのこと、楠小十郎、佐々木愛次郎とか、隊中美男五人衆のエピソードとか、新選組のスパイだった髪結いの娘とかほかにも話はあったんだけど、土方に捕われ過ぎだったね。
 八木邸の襲撃でなんで平間が助かったのか? という面とか、山南をさんなん、新見をしんみと呼ばせてる当たり、本の方の勉強はかなり凄い。
 そして、八木邸の襲撃の晩の女性たちの気持ち、あり方は素晴らしいが、その後がいけない。大ラスが失敗。八木邸の襲撃で終われば良かったのに。
 それと、可哀想だけど、土方は、山本のイメージ強いから、これを打破するには伊藤には役不足。
 上戸彩は良かったけど、これくらいに女性をメインにするなら、今回脇の古手川祐子、池上季実子クラスの女優をもっとそろえて欲しかった。梅を演じた「北の国から」の人。これさ、鈴木京香越えなんだから、松嶋菜々子クラスでしょ。松島じゃだめだけど、あのクラスの女優であって欲しかった。
 と、批判ばかりしたけど、配役次第でもっと面白くできたんだよ。この作品。それが惜しまれる。