かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

そんな理不尽なことが

2009-09-13 11:35:57 | その他
昨夜フジTV系のドキュメンタリー風ドラマ「戦場のメロディ」を観た。
なんとも言えない気持ちになる。
終戦後数年経ってもこのような悲惨なことが行われていたとは。
そんな近代史を知らなかった自分にも愕然とする。
“指差し”裁判だと。
なんと理不尽な!
こんなのは恐ろしい儀式であって、とうてい裁判と呼べるものではないだろう。
しかも、戦後復員していて全く身に覚えのない元兵士にまで逮捕状がくるなんて・・・

身内を惨殺されたキリノ大統領の個人的恨みが、国家・米軍の権力を傘に行った愚行のように思える。
これでは、捕まえた捕虜が憎いからといって、勝手に殺してしまうのと変わらない。
そんなことは国際法上許されないことだと思うのだが・・。

フィリピンといえば、1974年にルパング島で発見?・帰国した小野田さんを思い出す。
でも、彼の場合は終戦を信じず、上官の武装解除命令もなかったため、そのまま戦闘行為を継続していたと主張していた。
その戦闘行為の中で、物資の略奪や殺傷などが行われていたのであれば、その時の、その国の法律で裁かれてしかるべきであろう。
きっと、小野田さんも降伏する時は処刑を覚悟していたはずだ。
しかし、小野田さんはフィリピン政府の恩赦を受け、投降式が行われて武装解除された。
こうして、彼は帰国することが出来た。

ところが、モンテンルパのケースはそうではない。
そして、理不尽な方法で逮捕された多くの元日本兵たちに、
政府も国民も冷たかった。
絶望するその人たちに、何とか力になろう、助命嘆願しようと力を尽くす教誨師・加賀尾秀忍僧侶、
国の施策にもどかしさを覚えて、1人奔走した厚生省1役人の植木信吉さん
そして、戦時中の自身の慰問に疑問をもち、行動を起こす歌手・渡辺はま子さん。
すごい方々だ!
その彼らの熱意が、ついにキリノ大統領の心を動かしたのだろう。

「お帰りなさい」の言葉が 重かった。


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