かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

棟田選手おめでとう!

2007-09-18 14:05:11 | スポーツ
微妙な判定に泣かされたという感もあったけど、コーチも含めて日本選手団は、国際ルールを十分理解していないのではないかと思ってしまう今回の世界柔道。
これまでにもオリンピックでの誤審に悔しい思いをさせられたこともあったけど、今回ばかりはそんな事は言っておれない状況だ。井上が敗れ、鈴木が敗れ、泉が倒れた。私は柔道のことはよくわからないが、昔は「一本」と「技あり」しかなかったと思う。近年は、それに加えて「有効」「効果」なんていう得点があるようだ。そのためか、このごろの柔道は見ていてあまり面白くない気がする。軽量クラスになると、特に外国人選手は組み合うことをせず、組み手争いで離れて戦う場面が多い。そして、日本人選手が技を仕掛けると、その瞬間を待ってたとばかりに返し技を仕掛ける、という場面が非常に多いように感じるのは私だけだろうか。こうして、井上選手も鈴木選手も敗れた。
そして金メダルが1個も取れないというプレッシャーの中、最終日に、78kg級で銀メダルを獲得した塚田選手が無差別級で、そして、出産・育児を経験した谷選手が優勝した。谷選手は、今年4月の全日本選手権では決勝で敗れていたので、個人的には大丈夫だろうかという不安があった。しかし、彼女は強かった。決勝までに2試合延長を戦い、胸をしめつけられるような緊張感、極限の戦いの末、優勝した。谷選手は、「やっと自分の技が習得できた。これからはそれを生かしていきたい」と言っていた。彼女にしてこれである。本当にすごい人だと思う。
だから、テレビ放送でも彼女中心に映像が流れるのは仕方のないことだろう。でも、もう少し棟田選手の試合も流して欲しかったと思うよ、フジテレビさん。
男子選手が全滅に近い中、最後に棟田選手がカッコいいところを見せてくれた。彼は井上選手や鈴木選手に隠れてあまり目立たない存在だろうけれど、試合に臨む態度はとても礼儀正しく、その姿を見ていていつもさわやかにさせてくれる。棟田選手は、壇上に上がる時、試合のエリア(場内?)に入る時、そして仕切り線(恥ずかしながら、それぞれの正式名称を知らない)でしっかり相手を正視して、きちんと両手を指の先まで伸ばして腰のところに当て、頭をきちんと下げてお辞儀をする。試合が終わった後も、この3箇所できちんとお辞儀をする。そして、常に対戦相手に敬意を表しているように感じる。柔道に対する彼の真摯な姿、哲学を見る思いである。こんなところは、豊真将に似ている。鈴木選手も見習って欲しいと思うのである。   
先日の土佐選手に続く本県人の活躍が嬉しい。棟田選手おめでとう! オリンピックも  !!