何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

喜多院-(3) (川越)

2019年12月25日 | 寺社巡り-埼玉

【埼玉・川越市】嘉永十六年(1639)、徳川三代将軍家光は、川越藩主から老中となった堀田加賀守正盛に喜多院や仙波東照宮の復興を命じ、数年の間に慈恵堂、多宝塔、慈眼堂、鐘楼門、東照宮などを再建。 その際、江戸城紅葉山(皇居)の御殿の一部を移築して、客殿、書院などに当てた。 そのため、客殿には家光専用の湯殿と厠がある家光誕生の間、書院には家光公の乳母・春日局が使用していた化粧の間がある。
「日本三大羅漢」の一つに数えられる「五百羅漢」は、天明二年(1782)から約50年の歳月をかけて造立されたもので、十大弟子・十六羅漢を含めた533体の尊者、釈迦如来と脇侍の文殊・普賢両菩薩、阿弥陀如来、地蔵菩薩などの石像群が鎮座している。

慈眼堂の石段を下って鐘楼門に....正面に連子入り桟唐戸がある瓦葺の透塀があり、透塀と玉垣で囲まれた袴腰の鐘楼門が建つ。 軒下と上層が丹塗りで、上層の正面と後方の中央間に花頭窓、両脇間一面に彩色された龍と花鳥の彫刻が配されている。
鐘楼門から「五百羅漢尊」の傍に建つ太子堂に....。 六注造銅板葺の太子堂を拝観した後、境内みやげ品店の脇から石塀に囲まれた「五百羅漢尊」境内に入ると、整然と並んだ精緻な石造りの羅漢像が現れる。 境内の中央に設けられた高座には、釈迦如来像や阿弥陀如来像などが羅漢尊を見守るように鎮座している。 羅漢尊のさまざまな表情やユーモラスな姿は、いずれも人間味にあふれていて、つい笑いを誘われた。 例の有名な「ひそひそ話をする2人の羅漢尊」を見つけ、なんとなく嬉しくなった。 羅漢像の中には何をしている姿なのか分からないものも多くあって、想像を掻き立てた。 明治初期の神仏分離令によって起こった廃仏毀釈の嵐に遭って多くの羅漢像が破壊されたが、修復後もその痕跡が残っているとのことだが、失念。

入母屋造本瓦葺で袴腰の鐘楼門(重文)....元禄十五年(1702)の建立....銅鐘も重文
 
正面三間側面二間の鐘楼門....正面に連子入の桟唐戸を設けた瓦葺の透塀....上層に組高欄付き廻縁

正面の上層は中央間に花頭窓、両脇間に彩色された龍の彫刻

軒廻りは二軒繁垂木、組物は虹梁鼻がでている出三斗で中備なし

後方の上層の中央間の花頭窓から鐘撞棒が出ている....両脇間に彩色された鳥と花の彫刻

上層の側面に2つの花頭窓....一つは連子子入り

「五百羅漢尊」傍に建つ六注造銅板葺の太子堂
 
正面は板扉で他の面は連子窓....軒廻りは一軒扇垂木で台輪上の中備は撥束

木立に囲まれた「五百羅漢」の境内.....門柱に「」天明二年建立 五百羅漢尊」の聯

天明二年(1762)から約50年かけて建立された「五百羅漢」....533体の尊者(十大弟子、十六羅漢を含む)と5体の諸仏を含めた538体が鎮座

中央高座に釈迦如来と脇侍の文殊・普賢の両菩薩、左高座に阿弥陀如来、右高座に地蔵菩薩が蓮華座に鎮座
  
上品上生の弥陀定印を結ぶ阿弥陀如来坐像/法界定印(禅定印)を結ぶ釈迦如来坐像/左手に宝珠を持つ地蔵菩薩坐像(右手の錫杖は消失)

境内みやげ品店脇の入口から眺めた五百羅漢境内

陽を浴びで眩しそうに鎮座する五百羅漢像群

整然と鎮座する様々な姿の五百羅漢像群

陽を浴びて穏やかに鎮座する五百羅漢像群
 
寺院紹介の様々な印刷物に載っているひそひそ話をする有名な羅漢二人/卍が刻まれた平らな石板を持つ羅漢....下半分の湾曲した彫刻は布製をあらわす?
 
修行が足りない羅漢に「不動明王石仏」を差し上げようとしている?/小さな合掌石仏を大事そうに持つ羅漢.....持仏かな?
 
左三つ巴をあしらった太鼓を打つ羅漢と隣で「太鼓の何が面白いのかの~」と顎に手をやり考え込む羅漢/自分の修行不足をひたすら反省している?
 
西瓜?を持って楽しそうに談笑する羅漢二人/行が足りない羅漢に経典を渡そうとしている?

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