何気ない風景とひとり言

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西宮神社-(3) (西宮)

2024年04月01日 | 寺社巡り-兵庫

【兵庫・西宮市】西宮神社は廣田神社の摂社で「西宮戎社」と呼ばれていたが、明治五年(1872)、官幣大社となった廣田神社から分離独立、同六年(1873)に西宮戎社から「大国主西神社」に改称された。 しかし、同七年(1874)、境内末社の大己貴社が大国主西神社とする説が挙がったため、教部省は大国主西神社を西宮神社に、末社の大己貴社を大国主西神社に改称し、両神社とも廣田神社の摂社とし、県社に指定した。 同八年(1875)、教部省から西宮神社は廣田神社とは別に祠官を定め、社務と社入も別途としてもよいとの通達が出され、西宮神社の独立が守られた。

★若い男達が「福男選び」で走る表大門から約230mの位置に建つ社殿は、昭和三十六年の再建で新しいが荘厳さが漂う。 大きな唐破風向拝の拝殿の前の左右に、いずれも青銅製の一対の狛犬と神馬とが鎮座。 向かって左側の吽形は頭頂に角があるので雌の狛犬で、右側の阿形は雄の獅子だ。 拝殿を通って中に入ると、社殿と回廊で囲まれた玉砂利と切石が敷かれた聖域がある。 真正面に鎮座する本殿は、三連春日造りという三棟(三殿)が繋がった珍しい造りだ。 本殿は昭和期の再建なれど、神々しい威厳に満ちた社殿だ。

△表大門から約230m離れた位置に南面で鎮座する西宮神社の社殿

△拝殿前左右に鎮座する一対の青銅製馬像は明治三十二年(1899)の造立

△入母屋造銅板葺きの拝殿....社頭に各一対の青銅製の狛犬と神馬とが鎮座

△正面の屋根に大きな千鳥破風を乗せ、身舎左右に翼廊とみられる入母屋造りの建物....大きな唐破風の三間幅の向拝

△拝殿前左手に鎮座する青銅製の狛犬....天保十二年(1841)造立で昭和四年(1929)の再建/右手に鎮座する青銅製の狛犬....こちらは阿形の雄の獅子

△吽形の像は角があるので雌の狛犬....昭和二十年(1945)の戦災で礎石を破損したため像を徹客、その後破損を改修して再安置

△唐破風の棟に鳥衾を乗せた鬼板、拝は変形の猪ノ目懸魚、水引虹梁に「西宮神社」の扁額....向拝は三間幅で主に両折両開で吹寄格子を配した扉

△社殿に向かって左側の翼廊(と思う)に配された吹寄格子風の窓と上に菱格子欄間/吹寄格子を配した扉

△本殿は銅板葺き三連春日造という三棟が繋がった珍しい造り....元国宝の建物で昭和二十年(1945)の戦災で焼失したが、昭和三十六年(1961)に桧皮葺から銅板葺に変えた他はほぼ元通りに復元された

△本殿の創建は江戸時代寛文三年(1663)で、徳川第四代将軍家綱により寄進

△向かって右から蛭児大神を祀る第一殿、中央は天照大御神・大国主大神を祀る第二殿、左が須佐之男大神を奉斎する第三殿

△「西宮造り」ともいわれる三連春日造銅板葺の本殿....屋根に内削ぎの千木と1本の堅魚木が乗り、拝に蕪懸魚、妻飾は豕扠首

★本殿に向かって左側に、大きく枝を広げた古木の下に四社の摂社末社が鎮座している。 その中の拝殿を備えて東面で鎮座する大國主西神社は、延喜式神名帳に記載されている式内社だ。 大國主西神社の南側に大きな神輿殿、そして社頭に六基の朱塗りの明神鳥居が建ち並ぶ神明神社が鎮座するが、社殿に多くの「稲荷大神」の提灯が下がり、赤い前垂れの狐像が守護しているので稲荷社といった方がよさそうだ。 さらに南側には、立派な基壇の上に瑞垣に囲まれて松尾神社が鎮座している。

△社殿の西側に並んで鎮座する摂社末社....右から南面の火産霊神社、百太夫神社、六甲山神社そして東面の大國主西神社

△流造銅板葺の火産霊神社....火伏の神様として信仰される愛宕の神様(祭神火皇産霊神)を祀る

△流造銅板葺の百太夫神社....祭神百太夫神を祀る、「えびすかき」として有名な人形操り蘇秦

△流造銅板葺の六甲山神社....祭神菊理姫命を祀る....白山権現と言われる山の神様で、六甲山頂に鎮座する奥宮の方角を向いている/六甲山神社社殿の大棟に内削ぎの千木と2本の堅魚木が乗る

△大國主西神社(式内社)....祭神大巳貴命・少彦名命の2柱を祀る

△拝殿は入母屋造銅板葺、後方の瑞垣で囲まれた中に鎮座する本殿は流造銅板葺/大國主西神社社殿の大棟に外削ぎの千木と3本の堅魚木が乗る

△切妻造桟瓦葺の神輿殿....入口の切妻破風の妻と身舎の妻は豕扠首

△神明神社....祭神豊受比女神(合祀稲荷神)を祀る....大阪奉行所の西宮勤番所敷地内から遷座され、稲荷神を合祀

△社殿前に多くの「稲荷大神」の提灯が下がり、狐像が鎮座

△社殿前の左右に鎮座する赤い前垂れをした狐像

△流造銅板葺の神明神社社殿....大棟に外削ぎの千木と3本の堅魚木が乗る/社頭に建ち並ぶ六基の明神鳥居と左右に石燈籠....大きい石燈籠は弘化二年(1845)、社殿側は文政元年(1818)の造立

△神明神社の南側に鎮座する酒・海上安全・船玉・道案内の神様を祀る松尾神社

△基壇上の瑞垣に囲まれて鎮座する松尾神社....祭神大山咋神・住吉三前大神・猿田彦命の三柱を祀る

△流造銅板葺の松尾神社社殿....擬宝珠高欄付き縁を設け側縁の奥に脇障子がある












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