何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

三宝寺-(3) (東京)

2016年06月05日 | 寺社巡り-東京

【東京・練馬区】表参道に立つ「守護使不入」の碑は寺の格式を示し、徴税吏である守護使の立ち入りを拒否できる特権を有していた。 また、御成門の東側に建つ長屋門は、勝海舟の屋敷にあった門を移築したもの。 平成8年(1996)、開創600年を記念して本堂西側の一段高い墓所に総高17メートルの根本大塔(多宝塔)を建立した。

本堂西側の墓所内には、如意輪観世音菩薩像を安置した観音堂、平和観音(如意輪観音)そして毘盧遮那如来(大日如来)像を安置した根本大塔が建つ。 観音堂は七年前の建立で、堂前に回向柱が立ち、右手脇に塔身に四方仏を浮き彫りした小さな石造り五重塔が佇む。 平和観音は巨大な石造りの十一面観音菩薩像で、足元は観音霊廟になっている。 多宝塔の根本大塔は壮麗な姿で、正面の板唐戸の上に「大毘盧遮那如来法界體性塔」の大きな額が掲げられている。
大塔前の境内には高い基壇の上に多層式の珍しい宝篋印塔が立つが、禅宗様高欄とみられる隅飾り高欄を設けるなど装飾性に優れた美しい姿で見惚れてしまった。
驚いたのは観音堂の右手に観音堂を向いて整然と鎮座するもの凄い数の石仏と箱型や板碑型の墓石で、石仏は舟形光背を背負う如意輪観音像(舟型如意輪墓石か)が多い。 如意輪観音像や地蔵菩薩像と並んで不動明王像や丸彫りの大黒天像が鎮座....特に火焔光背を背負った不動明王像の前に狛犬の狐がいて、何故不動明王が稲荷明神の神使の狐に守られているのか気になった。

観音堂(左)と多宝塔の根本大堂
 
観音霊廟に鎮座する平和観音如意輪観音の十一面観音菩薩像. .身の丈9mの石仏/多宝塔と対峙するように立つ平和観音像..右は観音堂

入母屋造銅板葺の観音堂..平成十九年(2007)建立..堂前に回向柱が立つ
 
花頭窓を設けた禅宗様建築                    入口陁「補陁落迦」の扁額が掛かる
 
観音堂には本尊如意輪観世音菩薩像を安置/観音堂の脇にたたずむ多層塔の石造五重塔..反花の基礎に格狭間を設け、塔身に四方仏を浮き彫り

多宝塔の根本大堂..開創600年記念事業として平成八年(1996)建立

根本大堂は総高17mで初層は擬宝珠高欄を設けた縁をめぐらした三間四方、上層は亀腹の上に円筒形の塔身
 
壮麗な姿の根本大塔..上下の連結部の白色漆喰の亀腹、軒隅に宝鐸が下がる、連子窓に板唐戸
 
根本大塔の正面..「大毘盧遮那如来法界體性塔」の大きな額が掲げられている
 
根本大塔正面前の境内に立つ石造物        五輪塔を乗せた巨大な石幢(と思う)

多層式の珍しい姿形の宝篋印塔..江戸時代天明元年(1781)造立
 
元々御成門近くに立っていたが、大正十二年(1923)の関東大地震で倒壊、大正十四年に現在地に移建/装飾性が高い見事な多層式宝篋印塔..隅飾り高欄(禅宗様高欄風)を設けた笠の上に請花を介して2つの塔身が重なる

下部塔身請花上の上部塔身には月輪をいれ蓮華座に鎮座する四方仏を浮き彫り

隅飾り高欄(禅宗様高欄風)を設けた笠上の下部塔身

観音堂の右手に整然と鎮座する石造物群
 
1段と2段目に石仏、3段と4段目には箱型&板碑型の墓石が並ぶ..石仏は舟形如意輪観音像が多い

石造物群のほぼ中央に立つ三界萬霊塔

狐に守られて鎮座する小さな不動明王像
 
火焔光背を背に右手に利剣、左手に羂索をもつ不動明王像/笑顔の大黒天像..米俵の上に乗り、頭巾をかぶり、打ち出の小槌を持ち、大きな袋を担ぐ

如意輪観音像..造立は左から寛政三年(1791)、寛延三年(1750)、宝暦五年(1755)

如意輪観音像..造立は左から元文二年(1737)、元禄十四年(1701)、享保六年(1721)

如意輪観音と聖観音像(右)..左の造立元号不詳、正徳四年(1714)、聖観音は元文二年(1737)




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