何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

鎌倉の石仏めぐり-(1)

2015年10月26日 | 石仏巡り

【神奈川・鎌倉市】先日、鎌倉の石仏を紹介した雑誌の記事を見つけたので、久し振りに鎌倉を訪問し、石仏めぐりをしてみた。
数年前、何度か鎌倉の寺社巡りをしたが、意外に石仏が少ないように感じたのを覚えている。
JR北鎌倉駅で下車し、直ぐ近くにある円覚寺に向かった。 ゆっくりと石段を上り、小さな山門をくぐって境内に....多くの石仏が鎮座する方丈に入ると、前庭に静謐な空気が満ちていて霊験が漂う「百観音霊場」がある。 霊場に多くの観音石仏が整然と鎮座していて壮観な光景....女性的で優雅なポーズの半丸彫りの観音像が多く、お顔も一体一体違うようだ。 また、浅い線刻で観音様が描かれた板碑も実に素晴らしいが、いずれの石仏も造立元号銘がない。 中には人間臭さを感じさせるユニークなポーズをとる観音様もおられ、印象に残った。
円覚寺をでて東慶寺に向かう。 境内参道を進むと、宝物館後方の墓石の上の蓮花座に丸彫りの観音像が鎮座....瞑想する観音様のお姿、そして樹林の中の傾斜した墓所に点在する素朴で小さな石仏たちが大いに心を和ませてくれた。
三か所目の浄智寺を訪れた。 このお寺で有名なのが、洞窟内に鎮座する布袋様の立像だ。 撫でた手で自分の患部をさすると御利益があると云われる布袋様のお腹がみごとに黒光りしている。 拝観していて気になったのが、笑いながら何かを指している布袋様の右手の人差指....指しているのは訪問者の心の中の煩悩かな?

■円覚寺■

円覚寺(方丈前庭の百観音霊場)の石仏群..円覚寺は鎌倉時代弘安五年(1282)創建、臨済宗円覚寺派の大本山(鎌倉五山第二位)
 
一番右側に鎮座する観音像に注目..横を向きまるでふてくされているかのような観音様

微笑ましいリラックス姿の観音像..何か世間話をしているようだ!
  
物思いにふけっているような観音様/首を少し傾げまるで少女のような観音様/等身大の観音様が見事に線刻された板碑

■東慶寺■

東慶寺の石仏..東慶寺は鎌倉時代弘安八年(1285)創建、臨済宗円覚寺派
  
享保七年(1722)造立の墓石の上の蓮花座に鎮座する丸彫りの観音像/唐破風付墓石に彫られた仏像..合掌する少女のようなお姿/陽光を浴びて浮かび上がった如来像

一石二仏像..如来像と地蔵菩薩かな(双体道祖神像のようだ)
  
一石五輪塔の地輪に彫られた仏像/板碑のような石柱に彫られた仏像/手元から下が土に埋もれた如来像..禅定印を結んだ釈迦如来像か?

観音様と円光がくっきりと線刻された板碑

■浄智寺■

浄智寺の石仏..浄智寺は鎌倉時代弘安六年(1283)創建、臨済宗円覚寺派(鎌倉五山第四位)

洞窟に鎮座する鎌倉江ノ島七福神のひとつの布袋様(弥勒尊像)
  
黒光りしたお腹を撫でた手を自分の患部にあてると御利益があるらしい/布袋様の人差し指は一体何を差しているのか気になる!/後方壁の仏龕から布袋様をじっと見つめる観音像

雲華殿裏に佇む赤子を抱いた慈悲深い観音様
 
延宝八年(1680)と元禄三年(1690)にお生まれの仲よし如意輪観音様/柔らかく波打つ天衣のような光背を有す精巧に彫られた観音像

仲良く手をつないだ双体道祖神像(のようだが)
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