
【京都・右京区】室町時代の延元四年(1339)、足利尊氏が後醍醐天皇の菩提の弔いと南北朝の戦いで亡くなった人々の慰霊のため、禅僧・夢窓国師を開山として亀山離宮を禅寺に改めて創建。
夢窓国師は寺院造営のための資金調達のため、「天龍寺船」を派遣して元との貿易を再開することを進言し、約六年の歳月をかけて貞和元年(1345)に七塔伽藍がほぼ整った。
夢窓国師の門流が隆盛するとともに、幕府、朝廷から庇護をうけた天龍寺は、至徳三年(1386)に京都五山第一位となった。
京福電鉄の終点・嵐山駅を降りると、直ぐ前の大通りに面して大寺の偉容さを誇る天龍寺が....。
少し東側に歩いて総門から境内に....中門、勅使門、蓮が群生する大きな放生池、そして、総門から法堂へ延びる参道の両側に建つ塔頭子院が眺めながら庫裡へ。 庫裡では達磨さんの図が迎えてくれたが、外国人を含めた多くの参拝者で溢れていた....流石、世界文化遺産に登録された寺院だ。


総門....奥に中門が立つ

境内に勅使門(左)と中門(右)が見える


勅使門....寛永年間(1624~44)建立の寺で最古の建築物(細部に桃山様式も)

蓮が群生している放生池

庫裡の前の右手の木立の中にひっそりと立つ八幡宮


八幡宮 八幡宮参道の入り口に立つ飛雲観音像


腰袴造の鐘楼

法堂(選佛場)....寄棟造浅瓦葺

江戸後期建立の雲居庵禅堂(選佛場)を明治に移築


法堂は旧座禅堂....須勒壇には釈迦三尊像を祀り、足利尊氏と夢窓疎石像を安置

庫裡....明治32年(1899)の建立で切妻造瓦葺

三角形の壁を正面にし白壁の縦横の曲線の梁が美しい



庫裡前の庭の石組み 見事な石組み 庫裡入口正面に鎮座する達磨図


庫裡は方丈や客殿と棟続きになっている 達磨図