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      『傾聴習慣』のススメ by MAKIE

なぜ、多くの人が「ありのままで~♪」に心惹かれるのか?

2014-05-21 17:21:48 | 日記
こんな自分じゃダメだ

自分が情けない

自分には価値がないんじゃないか

そんなふうに思ったことなんてないよ!と言い切れる人っていますかね?

どんな人でも、自分自身に嫌気を感じたことが一度や二度はあったはず。

自信満々に見える人だって、すっかり弱気になった経験があったと思います。

一度や二度どころか、何度かあったのではないかしら?


実は、「何度か」や「幾度となく」といった表現では収まらない、

「いつも」「常に」そんなふうに感じるという方も少なからずいるような気がします。

だからこそ、今、『アナと雪の女王』の主題歌

ありのままで~♪

が人々の心を打つのでしょうね。

えっ? どうして?

だって、「ありのままで」という意味を理解していれば、その理由は明らかです。

ところが、この「ありのままで」を誤解している人がいるんですね。

先日も、友人が「私は、『ありのままで』って言葉は大嫌い!このままでいいというんだったら、人間、成長しないでしょ?」
と言っていました。

また、「子どものありのままを認めるのがいい、って言われるけど、そんなことをしたらわがままになるだけじゃないの?」
と『ありのままで』を疑問視する方もいます。


でも、「ありのままで」ということは、決して、「ダメなままでいい」ということではないのです。、

ましてや、「やりたい放題でいい」ということではありません。

「ありのままで」とは、「ダメ」という否定的な思いを捨てるということです。

つまり、いい・悪いの価値判断をせず、そのままを受け取るということです。

自分、あるいは、相手を「情けない」「価値がない」「嫌い」・・・と否定的ジャッジをしないということです。


例えば、私は身長140センチのチビです。

若い頃は小さいことを本当に恥じて悩みました。

なんしろ、父も標準的な体格でしたし、母にいたっては、むしろ大きいほうでした。
(実子であることはまちがいなし)

母の親や兄弟はみな大柄で、しかも、「大きいことはいいことだ」という価値観を持った一族でした。

だから、「こんなに小さく育ててしまって申し訳ない」と母は言いました。

何度も私に謝りました。

もちろん、それは母のやさしさからくる言葉だったのですが、

それによって、逆に、

「親が子どもに謝るんだから、身長が低いって、とんでもない悪いことなんだ。」という意識が心に根付きました。

こんな小さい私を愛してくれる男性なんているのだろうか?

他のことで多少優れたところがあっても、こんなチビでは世間は認めてくれないに違いない。

こんな小柄な私は生きる価値があるのだろうか?

・・・と高校生の私は半ば未来に絶望していました。

道ですれ違った人が何かつぶやいたりしたら、
「こいつ、小さいな」って言ったに違いない、と勝手に思っていました。

もしかしたら、ただ「お腹がすいたなぁ」と言ったのかもしれないのに・・・。

やがて、小さい私でも、人並みに異性から愛を告白されたり、

多くの友人ができたり、

仕事で評価されたりし、

洋服や靴選びや電車のつり革につかまることに苦労することはあっても、

平均的な身長の女性たちと変わりのない日常を生きられることが分かってきました。

とはいえ、私の心の一部となってしまった劣等感が消え去ることはなく、

せめて、あと10センチ背が高かったらよかったのに、と

いつも、今ある現実を否定していました。

身長さえ高かったら、こんな職業にも就けたかもしれない。

あんなふうにもなれたに違いない。

こんなファッションも楽しめたのに・・・。

すべて、思い通りにいかない人生を「背が低いこと」のせいにしていたように思います。

要するに、自分を否定していたのです。

否定からは、何も生まれない

否定からは、何も始まらない

否定からは、何も進まないのです。

やがて、私はコーチングを学び、「ありのままを認める」というコーチングの基本スキル「承認」と出会ったのです。

この「ありのまま」というフレーズこそは、私を変えた言葉なのです。

コーチングの基本スキルの一つ「承認」は

相手の「ありのままを認める」ということ。

いい・悪いのジャッジをせず、そのままを受け取るということ。

そのままを受け取るということは、「否定しない」ということなのです。

それまで私を苦しめ、自分を貶めていた「体が小さい」ということ、

それを、価値判断を抜きに、単に事実として受け入れるようになりました。

自分を否定せず「小さい」という事実だけを認める
それが「ありのままの自分」を受け入れることです。

ダメ、という枠を外すと、なんと軽やかに心地よい世界に飛び立てるのでしょう!

身長が低いことがことさら、いいこととは思わないけど、自分が女性であるという事実と同列にとらえられると、
すべてが動き出すことも感じました。

「アナ雪」の「ありのままで」というフレーズが多くの心をとらえたのは、
まさに、「否定」という黒い枠に気がつき、その枠を外す勇気を得たからではないでしょうか。

そして、救われ癒されたのです。

否定は、エネルギーを奪います。

否定することをやめると、前に進むエネルギーが生まれます。

私たちは、自分はダメ、情けない、と否定しがちです。

それは、子供の頃、親から言われ続けた言葉から心に根付いてしまった思い込みかもしれません。

自分で自分を否定し傷ついている人たちにとって

「ありのままで~♪」はどこからとも聴こえてくる救いの歌、癒しの歌だったのでしょう。

最後に、朝日新聞掲載の17歳の女性からの投稿記事をご紹介します。

「美しく生まれてこなかった私の人生で、それを憂鬱に思った瞬間は数え切れない。

自分は自分のままでいい、とわかっていても、常に劣等感を背負っていた。

そんな私に母は言った。

『人間の顔は、10代のうちは親からの遺伝。でも、20代に入れば、その人の生き方である表情が生きてくる。』

母の言葉がすっと私の胸に入ってきた。

私は初めて、自分の容姿と正面から向き合えた。

一生付き合う顔だもの、ないものをうらやむより、今あるすべてのものを大切にしていこう!」


「ありのままで」ということは、決して、停滞することでも怠惰になることでもありません!

「ありのままで」からすべてが始まり動き出すのです!

『傾聴習慣』のススメ    ハッピーイヤー

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