よかど!鹿児島

企業家交流協会のモノづくり、人づくり、地域づくりのための支援活動や鹿児島の魅力などについて情報提供していきます。

鹿児島での話題・情報・・・(2)

2008-10-22 13:31:23 | 鹿児島の話題・情報

・鹿児島県霧島市にある「トヨタ車体研究所」の宮村 憲一社長の講演での情

 報です。

 

・開発現場から見た今後の自動車産業の動向(その2)についての報告です。

 

 

この講演内容は、今年8月に開催された鹿児島自動車関連産業ネットワークの第3回総会での講演記録(2/4回提供分)です。 

 

○今後の自動車の開発トレンドとそのトレンドを支える技術的背景

 

 

3)環境問題

 

○地球温暖化が非常に大きな社会問題となっている中、自動車業界においても、カーボンニュートラルの視点から、バイオプラスティック等による植物材料の活用が図られている。

 現在、サトウキビ、トウモロコシは食料に直結するために少しトーンダウンしているが、ケナフという材料が、注目を集めている。ケナフは、「非常に細かい繊維」と「(繊維分以外のところから)リグ二ン」が採取可能で、リグニンは、硬化させ、プラスティック材料にしようとする動きが始まっている。

技術的背景:ナノファイバー技術を活用することで、300メガパスカルという強度を目指すプロジェクトが展開中。

 

 

 

4)車の進化(運転支援・安全支援)

 

                  

                       トヨタ車体研究所(霧島市)

 

              

○自動車事故による死亡者数が1万人から6千人に減少したのにも、技術革新が  貢献していると考えている。

○テクノロジーで室内空間や歩行者を守る試みが継続。技術的背景:1台あたり約5000万のコストがかかる実車での衝突実験をしなくとも、3DCAD、CAEの導入により、予測可能な領域が拡大。

○加害性の低減(歩行者保護)が強化。技術的背景:車にぶつかった際のダメージを吸収できるボンネットを開発。

○居眠り防止をはじめとする予防運転機能が拡充するだろう。技術的背景:3DAD、CAEに加え、電子制御技術、センサー技術により進化中。

 

 これらの4つのキーワードとともに、自動車産業は大きく変化していく。

 

鹿児島県の産業界においては、これらの変化に対し、産学館で知恵を出し合うことで、新しいアイディア、オリジナリティを創出し、鹿児島で何ができるのか、戦略を立てることが大事であろう。

 

  例えば、材料を征するものが技術を征すると言われているように、鹿児島に優位性のあるケナフ(南国の植物)、杉、竹やシラスといった材料に着目した切り口や、ハイブリッド、燃料電池、電気自動車へと移行していく過程で発生が予測される暖房の熱源(従来エンジンの熱で暖めていた暖房は、モーター化することにより別の熱源を持つ必要が出てくる)に着目すれば、ヒートマネージメント、熱交換技術というのも、一つの切り口となるのではないだろうか。

 

かごしま企業家交流協会

◇ http:// www.kagoshima-kigyouka.com

 



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