爺の世間ばなし

思いつくままのお喋り

昔の年寄り

2008年09月25日 | ブログ

爺の父方の祖母、気長な人柄で定評のある人,13歳でお嫁に来たそうで、家事が忙しかったと話していたが、5男の親父を含めて6人の男の子の母親、こんな気長な母親から親父のような気短な子も生まれる。

祖母の名前は、キンさん、いつも黒渕のメガネを鼻の先端にかけ、囲炉裏端に背中を丸めて正座、講談本を読んだり、手仕事をしたり、時々、キセルでタバコをふかしている姿が思い浮かぶ。

どんなに、もつれた毛糸や 縫い糸でも、根気良く、ほぐしてくれると言う、周りの大人たちの会話を良く耳にしたもの。

汽車通勤だった中学生時代、毎年、冬季間は学校に近い、キンばぁちゃんの家で過ごしたが、毎朝、生渇きの厚手の靴下を囲炉の炭火で、丁寧に乾かしてくれ 時折、赤ん坊の頃の爺の様子を話してくれたのを覚えている。

昔の年寄り、家庭内で固有の役割が沢山あり、「ボケル」暇もなく体と頭を使うことが多かったようだが、生活様式が大きく変わった現代、固有の役割を奪われた年寄りたち、生き方上手にならないと。


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整形外科待合室

2008年09月19日 | ブログ

長時間、腰かけたり座ったりした後の腰に違和感があり、久しぶりに整形外科での受診,診断は日常生活での姿勢と老化による筋肉疲労といったところ。

待合室は、首、肩、腰、膝、足等に異常のある高齢者で満席、くの字の体を伸ばしながら歩いている人、杖を頼りに歩いている人、夫婦で支えあって歩いている人、首にコルセット、前方を見詰めたままの人等々、内科と違って、外見で治療目的が分かる患者ばかり。

歩く分には格別の痛みのない爺の敏速な行動を観察していたと思われる二人の元お嬢さん、「整形外科の患者とは思えないが、どこが悪くて来たのか」と方言丸出しで声をかけられ、足腰に異常があり、リハビリに通っている常連だそうで良く喋ること、お口は二人とも、すこぶる健康で異常なし。

看護師も受付嬢もリハビリ患者対応に大忙し、最後に添える言葉は、次の仕事に取り掛りながら「お大事にどうぞ」、スーパーレジ係の「ありがとうございました」といったところ。


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おもろいT先生

2008年09月13日 | ブログ

昭和36年~37年頃だと記憶しているが、当時N小学校教頭で僻地勤務が長いT先生 (後に校長昇任)  本当か、冗談か、判断できないほど話し上手で何を喋っても面白い、受け持たれた生徒たちも、さぞ楽しく勉強できたであろう。

昭和30年代の山間僻地と言えば、冬季は、半年近く雪の中に閉ざされ、徒歩以外に交通手段も無く、どんなに僻地でも、人が生活している限り、学校(先生)と駐在所(おまわりさん)は、あるといわれた時代。

石炭ストーブを囲みながらT先生が笑わせた僻地での体験話の一こま。

○新聞は一日から二日遅れで配達される。

○魚の絵を書かせたら目玉を赤く塗った生徒がいた。

○青い目の魚は、気持ちが悪くて食べない者もいた。

○魚は海で生活しているから「しょっぱい」と思っている。

今では想像のできない素朴な話題のあった当時の僻地も、少子化、高齢化、過疎化、限界集落化など明るい言葉が見当たらない。


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お国ことば

2008年09月06日 | ブログ

生まれ育った故郷の言葉や方言は地方特有のもの、最近の若者や子供たちは微妙な訛りはあるものの、ほとんどが標準語での会話だが、爺と同年代の年寄りたちは、地方から出て東京での生活が長い方でも、なかなか訛りが取れていない。

ずいぶん前の話だが、テレビ出演した東北出身の国会議員のSさん 「寿司を「すす」 、自民党を「ずみんとう」とか、日本人なら、話の流れの中で何とか理解できるが、外国訪問先では、通訳泣かせだったと言われた大物政治家。

爺が、子供の頃に過ごした旧H村の言葉も、標準語とは程遠く、昭和28年、初めての赴任先では、笑われたり、からかわれたりした体験から、標準語の発音、アクセントなどを、こっそりと自習したものだが、テレビは勿論ラジオすら持っていない時代に標準語を聞いたり学んだりする機会も少なく、小学校の先生も、国語の教科書を読む発音はお国ことば、標準語と出会うことはない。

生まれ育って今に至るまで、M市で生活している爺の幼馴染、同い年の、いとこのAちゃん、喋る言葉は、純粋なお国ことば一色、相手によっては、部分的でも通訳を必要かも、先日、鮎釣り名人であるAちゃんから今年も天然鮎を頂戴したところ。


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身分証明書

2008年09月01日 | ブログ

運転免許証は車の運転時に、保険証は医療受診時に必要なものだが、今や身分証明書として目的外使用することが多い生活必需品なり。

運転免許を取得後40年以上にもなるが、巡査様から免許証の提示を求められたのは数回、お役所へ出向くときは、ハンコさえ持参すれば用が足りると言われたものが、今は運転免許証か保険証の携帯も不可欠。

金融機関の利用時には格別厳しい、高額の預金引き出し時に求められるのは納得だが、預け入れ時にも求められるのは少々すっきりしないものの、振り込め詐欺の被害防止のためには、やむを得ないことかと、しぶしぶ納得。

最近、航空運賃や公共施設の入園料など広い分野で高齢者(65歳以上)割引料金が設定されている例もあり、免許証を常時携帯していない爺、「顔を見て判断してください」と係員に笑顔を提示、簡単に認めていただいたが、素直に喜んでいいのかは微妙、年は隠せないもの。


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