昭和49年だった、個々にマイカー通勤していたAさん、Iさんと小生の3人が交代で運転する通勤体制を組んだ。燃料節約、疲労軽減、事故防止、体調不良時の交代など、メリットは大きかった。
当時 Aさん50代、Iさん30代、小生40代と年齢差のある3 人だったが、通勤途中の車内では、持ち寄りの話題で尽きることもなく、周囲が羨むほどに気の合うコンビであった。
ある日、A氏の運転日に、けたたましくサイレンを鳴らした白バイのお兄ちゃんから停車を命じられた。「おはようございます、お急ぎでしたね」と優しい声を掛けられ、青色の反則切符をいただいた。
両人とも、還暦を待たずに天国へ旅立ってしまったことを、後に風の便りで耳にした時は寂しかった。陽気な性格でお喋り好きのIさん、彼の地の待合室で小生の来る日を待ち焦がれているかも。