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論理ゲートを機械的に実現する。

2013-02-26 17:02:37 | 工作・実習
1入力1出力の重要な論理ゲートの一つは NOT ゲートである。

2入力1出力の論理ゲートは,22=4 通りある入力に対し,出力が HIGH か LOW の2択なので,24=16種類考えられる。それらの中で特に有名なのは AND ゲート,OR ゲート,NAND ゲート,NOR ゲート,EXOR ゲートあたりであろう。

デジタル回路で利用される,これらの代表的なゲート機能を持った IC は一個数十円で手に入る。スイッチや出力表示用に LED などをつなげばそれらのゲートの働きを確認することができる。僕はそういった最も基礎的な実験をしたことがなかったので,しばらくそうした実験を中心にやっていこうかと考えている。っていうか,必要性は強く感じているが,まだ構想の段階に留まっている。

ところで,そういった IC が期待通りのゲート機能を発揮したとして,それを自分の手で確認したとしよう。それはそれできっと感動的な体験には違いないのだが,IC は文字通りブラックボックスであって(本当に,IC のパッケージはたいてい黒い小さな箱である),中身が気になってしまう,

デジタル IC というのは,電気を利用して論理ゲートの機能を実現するものである。スイッチのオン,オフも含めてすべて電気的に処理する素子は半導体を用いて構成されるが,手動のスイッチやリレーを用いて,半機械・半電気的な論理ゲートも考えられる。

この考えをある方向におし進めた結果,機械的なからくりとして論理ゲートを実現するには,それぞれどんな仕組みにするべきだろうか,という疑問に到達した。

実現したいのは論理ゲートの持つある種の機能のみであって,そのような機能を持つ装置を電気的に実現するか,機械的に実現するかはどちらかというと主目的ではなくて副次的なものである。

これはなかなか手ごたえのある課題だと思う。

入力は HIGH と LOW の2種類の状態だけをはっきりと区別できればよい,ということにする。
ただし,操作性の観点から,「誰がやっても同じ動作をする」という条件は入れておこう。これだけでは言葉足らずなので注釈を加えておくと,うまく動作させるのに習得が難しいコツなどが必要ない程度のシンプルなメカニズムを用いるのである。また,機能の安定性も欲しい。「さっきやったらうまくいったけど,今やったらうまくいかなかった」みたいな信頼性の低い動作性では困る。平たく言うと,ある人がその装置を操作しているのをわきで見ていた人が初めて操作をしても期待通りに動く,という程度の装置として実現したいのである。

まずよく考えなければならないのは,入力のための機構と出力表示をどうするかであろう。

ここで一つ条件を追加しておこう。複数の論理ゲートを直列に接続して新たな論理ゲートとして動くように作りたいのである。例えば,AND ゲートの出力に NOT ゲートの入力をつなぐと全体として NAND ゲートとしてふるまう,というようなことである。


なお,この問題は電気的な装置と機械的な装置の等価モデルという視点とも関連するだろう。

最近再び手を出し始めた電子工作をただのお遊びで終わらせないためには,何かしら小難しい話題をからませないと格好がつかない。ただ,そういった観点はたぶん小中学生の頃には持っていなかったはずなので,ちょっぴりだけ成長したようにも思うのである。
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