担当授業のこととか,なんかそういった話題。

主に自分の身の回りのことと担当講義に関する話題。時々,寒いギャグ。

越えてはならない一線を越えてしまったとき。

2011-12-11 23:52:49 | 食べ物,アニメ,資格試験・検定,株
「今日は,貴重な体験談をお聞かせくださるゲストをお招きしております。」

すりガラスの向こうに,やや小太りな男性の影が映る。

「杉村開さん(仮名),ようこそいらっしゃいました。」

杉村(仮名)「どうも,はじめまして。

※ プライバシー保護のため,音声は変えてあります。

「それで,今日はどういった内容をお話いただけるのでしょうか?」

杉村(仮名)「それがですねぇー,ワタクシ,これだけはやっちゃあヒトとしておしまいだろということをやってしまいまして。

物々しいナレーション(以後,N):
杉村(仮名)さんは,軽い気持ちで大手ハンバーガーチェーン店のケータイ会員に登録したという。

「差し支えなければ,もう少し具体的にお店の特徴をお教えいただけないでしょうか・・・?」

杉村(仮名)「あのー,赤地にでっかく黄色い M の文字がトレードマークの・・・。

「あ,そ,それ以上はもう何もいわないで下さい。っていうか,小技利かせてリアルな記号を書かないで下さい。よくわかりましたから。(っていうか,その企業,この番組のスポンサーなんだけど・・・。そっか,番組で取り上げるってことは,一種の宣伝みたいなもんだから,問題ないどころか,むしろプラスに評価してもらえるかも。)」

N:ケータイ会員になると,週に一回ほど,お得なクーポンの情報がメールで送られるという。

杉村(仮名)「最近来たクーポンで,結構お買い得だな,と思えるものがあったんですよね。

N:それが杉村(仮名)さんを困った事態に陥らせる巧みな甘い(うまい?)罠だったという。

杉村(仮名)「セール中で,ただでさえ普段に比べて安くなっているセットメニューがあったんですけど,それを二つ頼むと,ぽっきり千円で,ばらばらに頼むより80円も安くなるっていうクーポンが目に入ったんです。

「あー,もう大体話の結末は予想がつきましたよ。テレビの前の視聴者の皆さんも,お分かりですよね?」

N:杉村(亀井)さんは,7月に入ってから食事の量を減らし,10月末には5キロもの減量に成功したという。ところが,11月のたった一ヵ月で,3キロもリバウンドしてしまったらしい。

「あ,ダメダメ!本当の苗字がモロバレしてますってば。」

杉村(仮名)「秋から冬にかけては,寒さに備えて皮下脂肪が増えるからちょっと太るのは仕方がないのかと思っていましたが,むしろ寒いので体温を維持するためにエネルギーを消費するからやせる,という説を最近ネットで見かけまして。

N:ネットで読んだ専門家の言葉によると,冬はやせる傾向にあるはずだが,暖房を使いすぎると体のバランス調節機能がおかしくなり,逆に太ることもあるという。

杉村(仮名)「うちは部屋が散らかっているのもあって,暖房を使うとしたらエアコンなんですが,エアコンを使うとどうも体調がおかしくなるので,夏も冬も結局エアコンをつけずにやり過ごしてしまいます。

N:部屋の温度が10℃を下回っても,厚着をしてひざ掛け毛布等でやり過ごすという杉村(仮名)さん。外に出かけるときと同じ格好を室内でしているわけだけれども,外と違って家の中では冷たい風が吹かないから体感温度は全然違うのだとか。

「といいますと,社会全体が節電ムードになるずっと前から,常に節電を実行していたというわけですね。」

杉村(仮名)「節電っていったって,エアコンをつけてないってだけの話なので,照明とか,他の部分でこれといって気をつけているわけではありませんから,そんな大層なことではありませんよ。

N:もったいぶらないで,さっさとオチに向けて話を進めろとのディレクターからの指示です。

「わかりました。もう答えは99%わかりきっていることですが,せっかくですから,杉村さん(仮名)ご自身の口から結末を語っていただきましょう。」

杉村(仮名)「え,あのー,すみません,なんの話でしたっけ・・・?

「ええっ,忘れちゃったんですか?ご自分の話なのに,ありえなくないですか?ほら,えーっと,あれですよ,アレ。えっと,なんだっけ?うちのスポンサーがどーたらこーたらって。」

N:セット2人前が千円で安いと思ったっていう話だったじゃん。

「ああ,そうだったそうだった。けど,2人で分けるなら一人当たり500円で,そこそこお得なんだろうけど,一人で食べるんだったら,千円って別にそんなに安くないじゃん。って,あ!しまった,言っちゃった。てへぺろ」

N:その「てへぺろ」ってヤツ,最近ネットで知った言葉だろ。

「バレちゃった?てへぺろ」

杉村(仮名)「あのー,俺,帰っていいっスか?なんかすっかりグダグダだし,もうつきあってられないんで。

「そうね。じゃあ,まとめよろしく。」

N:要するに,杉村(亀井)さんは,つい目がくらんで,一人分にしては割高の千円を払って,しかも二人前を一人で平らげるという,経済面,健康面の両方でどうかと思う行為に走ってしまったというわけだ。(別に,ヒトとして終わっているというほどのことではないと思うが,多くの人に「あちゃー」とか,「やっちまったなぁ!」と呆れられたり,ドン引きされてしまうような,トホホな行為であることは間違いない。)
クーポンの持つおトク感という魔力。そこへ,「週末限定クーポン」という名の「期間限定」の強迫観念が拍車をかけ,そういうのに弱い杉村(亀井)さんはまんまとつけこまれたという話である。

杉村(亀井)「いやー,しかもドリンクは両方ともノーマルの○カ・○ーラにしちゃったんだよねー。

「そこはせめて○健○茶にでもしろよ。まったく。そりゃ太るに決まっとるがな。救いようがないな,こりゃ。」

杉村(仮名)「てへぺろ。


はぁ~。明朝の体重測定が身が重いよ。じゃなくて,気が重いよ。
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気になる人々。

2011-12-11 16:53:27 | mathematics
以前も書いたような気がするので,一部,繰り返しも含まれているかもしれない。


ポアンカレ (H. Poincaré) は,三部作『科学と仮説』,『科学の方法』,『科学の価値』において科学全般(といっても,主に数学と物理学)について論じているが,例えば『科学と仮説』(1902年) は,まず数と量についての検討から始まる。

『科学と仮説』が出版された年は,まだアインシュタイン (A. Einstein) の特殊相対性理論が発表される前であった。

アインシュタインの特殊・一般相対性理論が完成された後に,ワイル (H. Weyl) が『数学と自然科学の哲学』(1947年)という書物を著した。この書はポアンカレの『科学と仮説』とよく似た話題を取り扱っている。

そういうわけで,プレ相対性理論のポアンカレと,ポスト相対性理論のワイルの著作を対照して読むのは面白そうだと思っている。


ならさっさと読めばいいのだが,なかなか腰をすえて読む機会を作れないでいる。


ポアンカレの『科学と仮説』は冒頭部分や,興味のあるところをある程度読んだ記憶があるが,通読はしていない。
そんな中で,「タンヌリ (Tannery)」という人物の名が挙げられて(第二章の冒頭)おり,それまで聞いたことがなく,また,独特の響きがあるので,強く印象に残っていた。

そして最近,近代的な積分論の創始者の一人として知られるルベーグ (H. Lebesgue) の『量の測度』というきわめてマイナーな本の存在を知ったのだが,そこにもタンヌリ氏の名前が出てきた。


これはもうググるしかない。


僕の(といっても,僕一人のものではなく,世界中のたくさんの人たちの)とても優秀な助手である G○○le さんにお願いして,Tannery について調べてもらった。
一瞬で返ってきた調査報告の中に,期待通りの答えがあった。

Jules Tannery は,フランスの高等師範学校 (École Normale Supérieur) に学び,そしてそこで教鞭を取った人物とのことで,エルミートの下で学位を取得し,弟子にはアダマールがいるとのことである。
(しかし,フランスの人物なのにフランス語版のWikipediaの記事がまだないというのは面白い。)

というわけで,高等師範学校で学んだフランスの超一流の学者たちにおいては,タンヌリ氏の名を知らない者はいなかったに違いない。

タンヌリ氏の著作についても調査せねばなるまい。

なお,タンヌリ氏について解説している英語版の Wikipedia に張られている "Tannery on geometry" というサイトには,Tatjana Ehrenfest-Afanassjewa という名が出てきており,この名前はどこかで見たと思ったら,熱力学の第二法則について調べているときに見かけた名前であった。
Ehrenfest という名前で熱力学といえば,統計力学の分野で有名なエーレンフェスト夫妻が思い浮かぶが,どうやらまさにその「夫妻」の「妻」の方であるらしい。
なんというか,まあ,全く関係ないところで妙なつながりを見出したわけだが,これはまさにインターネット的なつながりに他ならない。

ちなみに,フランス人であるタンヌリ氏に関するフランス語版の Wikipedia の記事がまだないのは面白いことである。


他に最近気になる人物としては,上に述べたこととは全く関連がないが,Errett Bishop がいる。
ちょっと前に別件の調べ物をしているときに,たまたま Bishop 氏の "The crisis in contemporary mathematics"(現代数学の危機,1975年)というセンセーショナルな題名の論説が目に留まった。

それで興味を持っていたところ,これまた別件で関数解析の基礎的な文献をあさっていると,Bishop の(Phelps との共著の)論文に行き当たった。もしやと思って確かめてみると,これら2つの論文の Bishop は同一人物であった。

Bishop 氏は "constructive analysis" という,訳せば「構成的解析学」という分野について著作があるそうだが,それが大いに気になるのである。

そしてこの「構成的解析学」は,上記のワイルと密接な関連がある。

おそらく構成的解析学というのは,選択公理などの「非構成的」な論理を用いないで解析学の基礎を構築しようという試みなのだろうが,ワイルは「非構成的」な論法を非常に警戒していたとのこと(小平邦彦氏の著作でそのような話を読んだことがある)で,いわばワイルの憂慮に応えた理論であるといえる。
ワイルの「非構成的な手法」に対する見解は,おそらく『数学と自然科学の哲学』にも述べられているのではないかと期待されるのだが,それは読んでのお楽しみであろう。
というより,読むときの気をつけるべきポイント(あるいは読む動機,目的)が一つ定まったというべきだろうか。

僕は超準解析というものに対しても強い興味というか,憧れを抱いているのだが,Bishop の批判はその超準解析に向けられたものらしいので,そういう観点からも Bishop の仕事は非常に気になるところである。

いずれは,"The crisis" をちゃんと読み,"constructive analysis" とはどんなものであるかも覗いてみたいものである。
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月は果たして元に戻ったのか。

2011-12-11 13:42:15 | 爺ネタ
皆既月食が終わり,左下から三日月(※)くらいまで回復したところまでは見たものの,部分食が終わる前に寝てしまった。

※ 「みかげつ」と入力してちゃんと変換されないので一体どうしたのだろうと思っていたが,どうかしていたのは自分のアタマだった。

ちゃんと満月まで回復したかどうか気になる。

Ustream での中継も見ていたのだが,そのサイトに書き込まれたコメントによると,ちゃんと満月まで戻ったことがうかがえた。しかし,自分の目で確かめたわけではないので,まだ安心はできない。

夜が待ち遠しい。
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