トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

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日記風に 新聞の科学記事を読んだりして②

2008-09-20 02:24:02 | 透析
 台風が接近しているようですが、まだそんなに荒れていません。先程、雷が一回鳴っただけで、今は雨が多めに降っています。コウロギの声が聞こえますよ。
 正座しながら、ブログを書いている時は、足のしびれはあまり気になりません。正座している時は、問題ないようです。木曜日に、思い切って医師に話しましたが、足の脈動もあるようだし、しばらく様子を見ることになりました。透析をしていると、いろいろ問題が起こっても、大体は透析と加齢が原因だと言われやすいです。透析をしていると、動脈硬化の進行が健康な人に比べて速いと言われています。年をとるのも速いのかも知れません。免疫力も落ちてしまいます。透析仲間の友人は、火曜日の透析中に高熱と激しい下痢で、クリニックからそのまま病院に入院してしまいました。まだ、点滴のみの絶食中で入院中です。前に、脳出血でその同じ病院に入院していた時は、食べ物に関しては滅茶苦茶な要求をしていましたから、今頃、食べ物のことで頭がいっぱいのことでしょう。

 さて、昨日の朝日新聞の朝刊の科学欄は、遺伝子と病気に関する興味ある内容でした。ネイチャーでも、アメリカの研究チームが、透析や腎移植に至る悪性の腎不全に関与する遺伝子の研究で成果があったと報告していました。
 朝日が取り上げていた病気の一つはリウマチで、原因遺伝子が発見されたというものでした。日本人の患者約1000人とそうでない人約1500人のゲノム(全遺伝情報)を解析して、免疫に関係する遺伝子の2ヶ所でSNP(遺伝子のわずかな違い)を見つけたということです。リウマチは自己免疫に関する病気のようですが、根本的な治療法はまだないのが現状で、こうした遺伝子レベルの研究がいずれは治療法の発見につながることが期待されます。発見したのは、山本一彦理化学研修所チームリーダーらだそうです。同研究所が見つけた原因遺伝子は5個目だそうです。
 次の病気は統合失調症で、遺伝子で心の病を読み解こうとする原因研究に関する記事が載っていました。アイルランドのバイオ企業を中心としたチームと、アメリカのマサチューセッツ工科大などの国際研究チームの両者は、ぞれぞれ統合失調症の患者のゲノムを調べ、遺伝情報を記した塩基の並び方から、1番と15番染色体の特定の場所に千~数百万塩基の大規模な欠落や重複(コピー数多型)がある事を発見しています。一方、イギリスのカーディフ大などのチームは、塩基の並び方の1か所だけの違い(SPN)を詳しく調べ、3つの関連遺伝子を選び出しました。これらの調査は、世界規模で2千~4千の患者と、ほぼ同数の病気でない人のゲノムを網羅的に調べたもので、今までの研究と比べて信頼性が高いと評価されています。

 統合失調症の発症率は100人に一人の割合で、わが国には200万人の患者がいるといわれています。治療には、向精神薬が使われ、一定の成果はあるものの根本的な治療法はまだないのが現状です。両親のどちらかに症状がある場合の発症率は10から12%、共に症状がある場合は48%に上昇します。しかし、一卵性双生児の場合でも共に発症する確率は50%程度で、関連遺伝子を持っていても必ず発症するものでもないということです。ストレスや母体内でのウィルス感染など発症の要因は多岐に及ぶとの事です。これまでも、10~20の関連遺伝子が見つかっていますが、発症のリスクは1.1倍~1.3倍に高まる程度だといいます。ちなみに喫煙による肺がんのリスクが4.4倍。アイルランドのチームが見つけた染色体の大規模な欠損・重複の場合のリスクは3~15倍に高まりますが、こうした遺伝子変異を持っている人は患者数千人に一人の割合だそうです。遺伝子だけでは、統合失調症は説明できないらしいということですが、今後、遺伝子研究の進展は目を離せないものとなりそうです。

 臨床検査会社「エスアールエル」は、新しく統合失調症診断用のDNAチップを開発しました。患者で特異的に働く10個の遺伝子をDNAチップで調べます。患者・非患者の計116人での検査の結果は、8割以上の割合で正しく判別できたといいます。早期発見に使えそうな検査方法ですが、初めて発症して薬物療法を受けていない人にしか使えないとのことです。