トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

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増える透析患者

2008-09-08 16:12:28 | 透析
 おいらは、透析患者の患者会組織の東腎協に入っています。全国組織の全腎協は、「透析患者の命と生活を守る」ことを活動目的にあげて運動を続けています。また、他の難病組織も加入している「日本難病・疾病団体協議会(JPA)」の加盟団体として、ともに運動を展開しています。今年度も一定の成果を上げることができました。しかし、他の団体同様、無関心な患者が多く、現有会員数も減少して10万3千人となっています。全腎協は、おそらくは、我が国最大の患者団体だと思われます。そこでの会員数の減少とミカン深層の増加。会員の減少は、やがては自分の首を自分で締めることになるのは目に見えているのですが、(こうした会員数の減少については行政側も言及するようになっています)、新しく患者会のない施設に患者会を立ち上げることをしているものの、会員数の増加は難しいものとなっています。医療制度の後退を止めるためにも、運動に直接参加出来なくても、会員の一員として名前を連ねることだけでも、大きな力に成り得ます。「数の力」も必要なのです。全腎協も新たな運動の方向性や方法を模索しています。

 全腎協・東腎協共に機関誌を発行していますが、全腎協の機関紙の方が、内容もタイムリーで有意義な情報が多く載っています。東腎協の機関誌は、正直言ってあまり面白くありません。

 さて、全腎協の229号では、「通院困難な透析患者」について特集記事を載せています。透析患者にも、高齢化の波が押し寄せ、透析施設へ通うのが難しい高齢者が増えています。そうした問題点や取り組みを特集しています。今、元気に1人で通院している患者も、やがて「通院困難」は自分や家族の問題として直面しなければならない問題です。「透析難民」という言葉を使っているのが印象的でした。


 同号では、社団法人日本透析医学会で発表された「我が国の慢性透析療法の現況」(2007年末)のデータが載せられています。


  「わが国の慢性透析療法の現況」 ※()内は前年度との比較
                 2007年12月31日現在
施設数   4,000施設(60施設増 1.6%増)
設備 ペーシェントスティション 108,570台(4,186台増 4.0%増)
能力 同時透析 107,454人 (3,861人増 3.7%増)
   最大収容能力 364,151人 (13,208人 3.8%増)
慢性透析患者
   昼間  223,900人・81.4%(0.7%増)
   夜間   41,720人・15.2%(0.5%減)
   在宅透析  187人・0.1%
   腹膜透析  9,314人・3.4%
導入患者数  36,909人 
死亡患者数  25,237人
導入患者の原疾患(HDについて)
   1位 糖尿病性腎症  15,750人・43.4%
   2位 慢性糸球体腎炎  8,721人・24.0%
   3位 腎硬化症     3,631人・10.0%
人口100万人対比  2,153.2人(83.3人増)
透析導入患者平均年齢  66.8歳(0.4歳)
最長透析歴   39年8か月

 透析患者数は27万5,519人で、前年度と比べて1万646人の増加と、2004年以来2年ぶりに1万人超の増加となりました。

 現在、糖尿病にかかっている人は、自己管理をしっかりやって透析に至らないように注意してください。また、夜間透析を行う施設が減る傾向には警戒する必要があります。夜間透析の利用は、働きながら透析をする人が多く、平均年齢も若いと思われますが、透析条件が悪くなるに関わらず無関心層が多いのではないでしょうか。おいらのクリニックでも、夜間透析を受けている若年層や働き盛りの年代層の、患者会への非協力性は特に目立ちます。患者同士で挨拶もせずに、透析だけが目的ですから、他の患者との接触が皆無の人も多いようです。