A Rider's Viewpoint

とあるライダーのものの見方

映画館という空間

2010-06-26 20:55:06 | 所感
さっき映画館で『時をかける少女』のアニメ版を観てきた。なるほど良かった。
この作品はTV放映で過去2回ほど見ていたはずなのだが全く印象が違った。
画面の空気感、リアリティ、登場人物の微妙な感情の揺れ(の表現)まで感じることができた。

思うにTVで放映されるということは、作品にとって、ある意味では決して幸福なこととは言えない。
CMで分断され、時間合わせのためか冗長と(誰かに)判断された場面は切り落され、ズタズタにされた残滓のようなものを僕らは見せられる。

自宅で見るDVDにしても、ある意味では状況は似ているかもしれない。確かにドリンクやスナックを片手に、思い思いのスタイルで見ることはできるが、家にいる限り他の家族もいる。電話もある。訪問販売や新聞の集金人が玄関のベルを鳴らすかもしれない。

そう考えると、わざわざ出かけて行く手間は確かにあるのだが、「映画館」という空間で、大きなスクリーンで作品に没頭できるということは、「楽しむ」というスタイルのためには必要なことなのかもしれない。

作品の再評価もさることながら、改めて映画館自体の価値を再認識できた今回の体験だった。
もっと、映画館で作品を観に行きたいと思う。