ビールを飲むぞ

酒の感想ばかり

ビル・ヴィオラ展2

2007-03-01 23:00:48 | ビジュアル

驚く者の五重奏という作品です。

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(右上の写真です)

これも、ある一瞬を超スローモーションで再生するわけですが。

これから何か衝撃的なものを見せつけられるらしく、5人ともそれぞれの表情で息をこらしています。

この映像から連想して、キリストの処刑される瞬間に立ち会っているのではないでしょうか?そんな風に感じられます。

その瞬間が近づくに従って5人とも緊迫してきます。

そしてその瞬間。そしてその後の絶望感が超スローモーションで流れていきます。

いちばん左の男性は、もう見るに堪えないと顔を背けたまま、その右の女性は左の男性の妻でしょうか?恐怖で身をこわばらせ、後方の男性はこの状況を受け入れ天に召されよと祈り、右から2番目の男性はこの状況が理解しがたく、そして深い悲しみ・絶望感・恐怖に身をよじらせ。一番右の男性は淡々と悲しみを受け入れる。

そんな時間にすれば30秒ほどの出来事における感情の変化を10分くらいかけて表現しているわけです。

こういったものは古典的な絵画でよく題材にされています。しかしそれは絵画であるが故に一瞬をとらえたものとして表現されるわけですが、この作品はまるで絵画のようでありながら、時間という次元も取り込み、表現しえたといえるのです。

これは画期的な表現法だと思いました。今回のインスタレーションの中で一番の作品だと思います。

なお、この作品はプラズマディスプレイにハイビジョンで再生され、すごく美しい映像でした。


同じ布団

2007-02-27 00:20:48 | ビジュアル

23日の朝日新聞に出てました。

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マンションに全く同じ大きさ、柄の布団が一斉に干されてます。

これは京都造形芸術大学の学生さんのアートプロジェクトで「AIR IN THE SUN」というのだそうです。

実はその前日白川通りを偶然車で走っていてこれを見ました。

その時は何も知らなかったので本当に不思議な光景だったです。

普通マンションの住人が同じ日に一斉に布団を干すことはないだろう。しかも全く同じ布団で。でももしかしたら学生寮か企業の寮で、休日に大掃除でもしてるのかな?いやそれにしても(ちょうど天気もあまり良くなく、むしろ小雨がぱらぱら降ってさえいるのに)敢えてこんな日に大掃除しなくても・・・

と、かなり悩ませてもらいました。この新聞記事を読んでちょっとうれしくなりました。


兵庫県立美術館

2007-02-21 23:16:00 | ビジュアル

ビル・ヴィオラ展が開催されている兵庫県立美術館ですが、

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最近できたらしく、車で行ってもナビに出てきませんし、地図にも載ってませんでした。

すっかり勘違いして、摩耶出口を出て港の方まで出てしまい、こんな埋め立て地に美術館とは、奇抜なコンセプトだなと感心してたら、全然場所が違ってました。もう少し内側にありました。

駐車場に止めて入り口までのアクセスがコンクリート打ち放しで、また一切の装飾が無く、シンプルな空間を贅沢に使いすごいかっこいい美術館だなと思いながら展示場に入っていたわけです。

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あとでやっぱり安藤忠雄の設計と言うことがわかりました。安藤忠雄の建築が好きで、結構見て回ったりしているのですが、比較的新しい作品なのでしょうか、全くノーマークで偶然安藤建築だったので驚きました。

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それにしても知らずに見てもそれとわかる安藤建築はすごいですね。


ビル・ヴィオラ展

2007-02-20 23:34:47 | ビジュアル

兵庫県立美術館で「ビル・ヴィオラ展」が開催されています。

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ヴィオラはビデオを使ったアートを作成している人です。ナム・ジュン・パイクは有名でしたが、ヴィオラははじめて聞きました。ナム・ジュン・パイクが実験的であるのに対して、こちらはわかりやすい映像です。前者が抽象であるのに対し、後者は具象という感じでしょうか。

ヴィオラの作品はほとんどがある一瞬の出来事を超スローモーションで再生する様なものが多く、全てを見るのに時間がかかるわけですが、

この展覧会でのメインは、「クロッシング」という作品でしょう(下の2枚)。部屋の中心に大きなスクリーンが置かれそこに映像が映写されます。

向こうから男の人が歩いてきます(超スローモーションで)。そして立ち止まると足下から炎がチラチラと出てきます。それがだんだん大きくなっていき、どんどん、どんどん大きくなり、また炎の轟音も大きくなり(どこまで大きくなるのか・・・)。そのうちに炎が小さくなり男の人も消えているというもの。

おもしろいのはスクリーンの反対側では同じ映像ですが、こちらは恐ろしいほどの水流が襲い来る様になっています。

これがシンクロされているので、ちょっと人が多くてできなかったのですが、スクリーンの周りをグルグル歩き回ってその対比を見てみるのも面白いのではないかと思います。

暴力的な破壊により全て消滅させられる。そこから新たに再生していく。という意味があるらしいです。非常に宗教的ともいえるコンセプトですが、映像を見る限り宗教的さはほとんど感じられません。ちょっと現代的で、ややポップで、イケイケ的な感じでした。


グッド・ウィル・ハンティング

2007-01-13 01:21:00 | ビジュアル

深夜にBS-hiで「グッド・ウィル・ハンティング」やってました。

これも好きな映画で、みたら毎回感動します。

登場人物のすべてがいい人たちなんですね。もちろん途中でそれぞれの持つ弱さから、侮辱したり、嫉妬したり、逃避したりするわけですけれども。

マット・デイモンもいいし、友人役のベン・アフレックも不良なんですがすごくいいやつなんですよ。

今回エンドロールをずーっと見てましたが、脚本が、マット・デイモンとベン・アフレックとでてきました。どうりで・・・

それはさておき、感動の場面はというと、かたくなだったマット・デイモンがロビン・ウィリアムズ演じる心理学者に涙を流す場面。いつものようにベン・アフレックが迎えにいくと、何も言わずマット・デイモンが旅立っていた。その時の表情。

しかし、周りではあまり感動したという人はいません。私も単純ですからね。でもこんなことで幸せに感じれるのなら安上がりでいいじゃないですか!