医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

元東京地検特捜部長の弁護士 有罪確定へ 車暴走させ歩行者死亡

2023-05-17 22:18:54 | 法曹界
東京地検特捜部長などを務めた高齢の弁護士が誤って車を暴走させ歩行者を死亡させた罪に問われ、無罪を主張していた裁判で、最高裁判所は17日までに元特捜部長側の上告を退ける決定をし、執行猶予のついた有罪判決が確定することになりました。確定すれば法律の規定により弁護士資格は失われます。

元東京地検特捜部長で弁護士の石川達紘被告(84)は、5年前、東京都内で車のアクセルを誤って踏み込んで暴走させ、歩道にいた男性をはねて死亡させたとして、過失運転致死などの罪に問われました。

元特捜部長は「アクセルペダルは踏んでおらず車の不具合の可能性がある」などと無罪を主張しましたが、1審の東京地方裁判所は「車に不具合があった可能性は考えがたく、車が発進した原因は、被告が左足で誤ってアクセルを踏んだことだと認められる」として禁錮3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。

2審の東京高等裁判所も同じ判断をしたため、判決を不服として元特捜部長側が上告していましたが、最高裁判所第3小法廷の林道晴裁判長は17日までに退ける決定をし、執行猶予のついた有罪判決が確定することになりました。

石川元特捜部長は、政財界の汚職事件を数多く手がけたことで知られ、退職後は弁護士を務めていましたが、判決が確定すれば法律の規定により弁護士資格は失われます。

2023年5月17日 NHK

「たくさんやり過ぎて記憶ない」とんでもない医師を逮捕 診察を装って女性患者にわいせつ行為「達成感や背徳感のためだった」横浜・泉区

2023-05-17 22:12:54 | 医療界
診察と偽って、女性患者の下半身を触った疑いで、クリニック院長の男が逮捕された。男は「たくさんやりすぎて記憶にない」と供述しているという。

逮捕されたのは横浜市泉区にある「うしみメンタルクリニック」院長・牛見豊容疑者(62)。

神奈川県警泉署によると、牛見容疑者は、去年2月18日午前、クリニックの診察室で、診察と偽って、50代の女性患者の下半身を触るなどした疑いが持たれている。

このクリニックは、2011年9月に開業。牛見容疑者の妻が事務を担当し、夫婦で切り盛りしていたという。事件当時、他の患者はいなかった。

被害者の女性は、更年期の症状があり、この日、初めて、現場のクリニックを訪れたとのこと。牛見容疑者は、女性に対して「下半身の張りを見るため」などとウソを言って、下半身を触るなどしたという。

事件後、女性が、別のクリニックで医師に対して、牛見容疑者から受けた診察内容を伝えたところ、「そんな診察はない」などと告げられ、泉署に相談し事件が発覚した。

調べに対して牛見容疑者は容疑を認めた上で、「やってはいけないことをやっている達成感や背徳感を感じるためにやった」「一時的にストレスを発散していた」「たくさんやりすぎて記憶にない」と供述しているとされる。

泉署には、同じような被害相談が4件寄せられている他、事件の報道を見た人から、さらに問い合わせがあるという。泉署は、余罪が多数にのぼるとみて追及する方針。

2023年5月17日 FNNプライムオンライン

脊髄造影検査で医療事故・下半身まひに 新潟市民病院 男性患者に和解金1千9百万円【新潟】

2023-05-16 21:39:02 | 医療界
新潟市民病院は手術の際に、70代の男性患者の脊髄を損傷させ下半身麻痺の後遺症が残った医療事故をめぐって、男性との間で和解金1千9百万円を支払うことで合意したと発表しました。

新潟市民病院によりますと、医療事故があったのはおととし6月。胸と腰の脊髄管狭窄症の疑いがある新潟市の70代の男性患者の脊髄造影検査を実施する際、脊髄の中心部の「髄腔」に造影剤を注入しようとした針が誤って脊髄に入り、造影剤を注入し脊髄を損傷させました。その結果、男性は下半身まひの後遺症が残りました。
病院側は、患者の負担を考え検査を当日中に終えるため、通常は行わない位置から針を刺したこと、また、針を刺した「髄腔」から出るはずの髄液が確認できなかったにも関わらず、針先が「髄腔」にあると判断したことが原因と説明していて、脊髄の損傷と、後遺症に因果関係が認められるとしました。
そのため男性患者との間で和解協議を進め、その結果1千900万円の和解金で合意したということです。
再発防止策として、脊髄造影検査は手順の確認を確認し、無理に検査を進めないことも考慮するとしています。

2023年5月15日 ux新潟テレビ21

依頼者に敗訴判決を伝えず 元衆院議員の横粂弁護士らに賠償命令

2023-05-12 21:06:53 | 法曹界
 元衆院議員の横粂(よこくめ)勝仁弁護士が代表を務める弁護士法人に代理人業務を依頼したのに、判決で敗訴したことを知らされず控訴の機会を失ったとして、茨城県の男性が、横粂弁護士らに約1570万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は10日、横粂弁護士と法人に計275万円の支払いを命じた。鈴木わかな裁判長は「判決結果の報告という訴訟代理人としての基本的な職務を怠った」と指摘した。

 判決によると、男性は2013年6月、暴行事件の加害者として約1430万円の損害賠償訴訟を東京地裁に起こされ、横粂弁護士が代表の法人に相談。同法人所属の男性弁護士(18年3月に死亡)と横粂弁護士が代理人となった。訴訟は主に男性弁護士が担当。地裁は15年11月に男性に約570万円の賠償を命じ、翌月に確定した。

 男性側は「横粂弁護士側から敗訴の結果を知らされなかった」として提訴。横粂弁護士側は「判決の言い渡しがあったことは男性に報告した」などと反論していた。

 判決で鈴木裁判長は、男性が、暴行事件の民事訴訟で争う姿勢を示していたことを挙げ「判決内容を認識していれば控訴しないことは考えがたい。横粂弁護士は男性に報告する義務があった」と結論付けた。

 横粂弁護士は取材に「まだ主文だけを聞いた状況で、判決内容を踏まえて控訴するかを検討したい」と話した。横粂弁護士は09年8月の衆院選で民主党(当時)から出馬して初当選。12年12月の衆院選で落選した。【遠藤浩二】

2023年5月10日 毎日新聞

依頼者に支払われた和解金など558万円横領 59歳弁護士に有罪判決 地裁「高い生活水準見直さず、犯行に」

2023-05-10 20:29:52 | 法曹界
 依頼者に支払われた和解金などを着服したとして、業務上横領罪に問われた兵庫県芦屋市の弁護士堀寛被告(59)の判決公判が9日、神戸地裁であった。安西二郎裁判官は「弁護士と依頼者との信任関係を破った犯行は極めて悪質」とし、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役3年)を言い渡した。

 判決などによると、30~80代の男女3人から委任を受け、相続財産分割に関する交渉や交通事故の損害賠償請求業務を担当。2019年7月~21年12月までの間、依頼者に支払われた和解金や賠償金計約558万円を着服した。

 安西裁判官は、堀被告が経営不振から14年ごろから預かり金を流用し、19年には父親からの借金で問題を解決したが「高い生活水準を見直さず、各犯行に至った」と指摘した。

 裁判で堀被告は、当時の妻が怖くて支出の見直しができなかった旨の説明をしたが、安西裁判官は「自己の苦境を第三者に転嫁することは許されない」とし、「依頼者の金に手を付ける理由にはなり得ず、酌量の余地はない」と述べた。

 堀被告が所属する兵庫県弁護士会の柴田眞里会長は「判決を真摯に受け止め、再発防止に向けて取り組みたい」と談話を出した。

2023年5月9日 神戸新聞