医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

<船橋整形外科>手術ミスで女性死亡 事故調査委を設置

2016-05-17 21:00:55 | 医療界
 千葉県船橋市の船橋整形外科病院(大内純太郎院長)で1月、腰の手術を受けた県内の50代女性が誤って大腸を傷つけられ、3日後に死亡していたことが同病院への取材で分かった。手術は脇腹に直径約2センチの穴を開けて医療器具を入れる「XLIF(エックスリフ)」と呼ばれる新しい方法。同病院はミスを認め、事故調査委員会を院内に設置して原因を調べている。

 大内院長は17日夜、記者会見し、「起きてはいけないことが起きてしまい、女性や遺族には本当に申し訳ない。今後、安全性が絶対に担保されない限り、XLIFをやるつもりはない」と謝罪した。

 院長らによると、女性は腰の神経が背骨に圧迫されて腰痛や足のしびれが出る「腰部脊柱(せきちゅう)管狭窄(きょうさく)症」のため1月14日に手術を受けた。その際、担当した50代の男性副院長が誤って大腸の一部に医療器具で穴を開けた。女性は別の病院に運ばれたが、17日に敗血症で死亡した。同じ日に副院長の手術を受けた県内の70代男性も大腸の一部に穴が開き、別の病院に搬送されたが、命は取り留めたという。

 XLIFは患者の脇腹に穴を開け、レントゲンで体内を映しながら医療器具を入れ神経への圧迫を取り除く方法。従来の切開手術に比べ患者の負担が少ないとされる。同病院は昨年10月に導入し、現在までに副院長がこの2件を含め14件の手術をした。【青木英一】

2016年5月17日21時6分配信 毎日新聞