医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

順天堂大学医学部付属病院 (文京区)1-①

2014-07-11 22:54:08 | 傍聴記
本日は、順天堂大学病院に対する医療裁判がありました。最初は浦安病院かと思っていましたが証人として出廷した医師から本院と分かりました。

患者さんは被告病院の眼科において斜視手術の既住歴が有り、本件は近視によって眼球を支える筋肉が弱くなる固定内斜視矯正に対する手術方法、手技および説明責任に過失があったとして訴えられているようでした。被告が大学病院なので非常に専門性の高い裁判でした。

原告側の主張
本件において、斜視を矯正する一般的な、眼の水平筋、上下直筋の操作による減弱術・強化術ではなく、横山法(上直筋と外側直筋を縫合する方法)をしたことは、手術後に眼球が上転していた事からも手術適応がなかった事は明らかである。
眼球が上転することの手術の危険性の説明を受けていなかった。
眼球が上転したのは、下に降りてしまった外側直筋と下斜筋を取り間違えて上直筋等と誤って縫合した可能性がある。

被告側の主張
患者さんは、眼球が筋円錐から脱臼していて、それが原因で内斜視にあるので、整復するには従来の減弱術・強化術ではなく横山法に適応があった。今日の眼科指針という一般的な医学書にも手術方法として記述があり根拠があるのは明らかです。
眼球が上転してしまったのは、上直筋の伸展が悪く拘縮していた為で、以前行われた手術方法のカルテが無く分からなかったので、上直筋の拘縮を予想することが出来なかった。
手術後のMRIの所見では、外側直筋等は正常な位置にあり、眼球脱臼については筋円錐にあり成功と云える。斜視については戻すことが出来ず他大学病院にて手術をお願いすることになりました。

9月に初診した医師の証人尋問が行なわれるようです。

原告代理人は、大塚功弁護士 上杉浩介弁護士(佐野総合法律事務所)

労災診療費水増し1400万円だまし取る 詐欺容疑で夫婦逮捕

2014-07-11 22:52:57 | 医療界
 市原市内の医療機関による労災診療費の不正受給問題で、千葉中央署は10日、通院期間を水増しして労災診療費約1400万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで市原市千種2、医師、高岡典子容疑者(54)と夫で鍼灸(しんきゅう)師、利昌容疑者(57)を逮捕した。2人は容疑を否認している。

 2人の逮捕容疑は共謀の上、2007年9月25日~翌年1月25日までの間、それぞれが代表を務める診療所と鍼灸院に労災で通院していた男性患者2人について、通院期間を水増しして診療費請求内訳書を作成したうえ、労災保険情報センターに提出し、5回にわたって診療費計約1411万円を詐取した疑い。

 同署によると、千葉労働局が労災保険の給付のために詳しく調べたところ、1人の患者が07年9月から通院していないことが判明。もう1人も内訳書の通院期間前に治療が終わっていることが発覚し、同局が12年、診療所などを同署に詐欺容疑で告発していた。

 典子容疑者は「全く身に覚えがない」、利昌容疑者は「患者の数が多いので思い出せない」などと供述している。

2014年07月11日 千葉日報