神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[SF] 量子真空

2008-10-11 16:42:20 | SF
『量子真空』 アレステア・レナルズ (ハヤカワ文庫SF)

長いよ。1215ページ。
やっと読み終わった。なんか、マラソンを走り終えたというか、苦行を終えた感じ。

コレでもページ数は京極夏彦の『絡新婦の理』に負けているらしい。
川上稔の『終わりのクロニクル7』には勝ってるけどね!

読みずらいわけでも、退屈なわけでもなくて、すらすら読めるんだけど、なんか盛り上がりに欠けるというか。
これだけ長いわりにメリハリが小さいのではないだろうか。ストーリーが複数の支流から始まって、次第に本流へ合流していく形式なのだけど、本流が太くなるにしたがって、流れが緩やかになるというか、そんな感じ。

最後の戦いも、両陣営の目的は一緒なのに、相手を信用できないがゆえに最終兵器をぶっ放すというイライラ展開。とにかく昔から頭悪いんだよクラバイン。なんでこんな奴がヒーローなのか。

アレステア・レナルズは、日本ではこのシリーズしか出版されていないようだけれど、極厚文庫本で話題の長編よりも、短編集の方が面白い。個人的には長編好きなので、こんなことはめったにないんだけど。やっぱり水増ししすぎなんじゃないだろうか。

あと、前作『啓示空間』『カズムシティ』の登場人物がうろ覚えすぎて誰だったっけ感満載。この本こそ登場人物表が必要でしょ。っていうか、スカイ・オスマンのイニシャルが<bold>H</bold>だなんて、わかりませんって。

とりあず、最後まで読むと、クラバインとガリアナの悲恋物として感動できますよ。
と、非SF者も釣っておこう(笑)

牛丼が臭い

2008-10-11 08:08:18 | Weblog
最近、牛丼が臭い。

牛丼屋の肉の質が落ちて臭くなったなんてことはなくて、自分の問題なのだとは思う。

なんだか、男の汗クサイにおいがするのだ。しばらく風呂入っていない浮浪者系のにおいがする。
それは牛丼のにおいではなく、店のにおいなのかもしれないけど(笑)

子供の頃は鼻づまりで匂いなんかよくわからなかったのだけれど、大人になってから、時々、臭覚が妙に研ぎ澄

まされた感覚になることがある。これも実は、臭覚が鋭くなったわけではなく、急に匂いが気になるようになっただけなのかも知れない。匂いじゃなくても、今まで気にならなかった冷蔵庫の音が急に気になる夜とかあるでしょ。そんな感じ。

特にタバコ臭いのが気になる日というのもあって、こういうときに電車でヘビースモーカーっぽい人に出会うと

、吐きそうになる。気にならないときは、タバコ臭くてもまったく気にならないのだけれど。

あるときには、自分身体が臭かったりとか。(本当に臭い日もあるかも)

……なんだか精神病だったらやだな。

ハミ肉

2008-10-09 22:28:28 | Weblog
最近,電車内で「ハミ肉!」と書かれた広告をよく見る.
女性の後姿で,背中にブラ紐が食い込んでいる写真.
ロート製薬のダイエット食品の広告のようだ.

しかし,ちょっと待て.
この写真の女性はデブなのか?
いや,腕なんか細いし,実は痩せ過ぎくらいなんじゃないの.
モデルだから当たり前なのかもしれないけど.

この美しくない写真の問題は下着にある.なんでそんなに小さいのつけるのか?
リアルでこの女性のような方を見かけたら,「痩せろ」と言う前に,「下着を選べ」と言うよ!
(実際に声をかけたら変態扱いされるので,何も言いませんが)

実際にリアルで見るこのような例は,ブラよりもパンテーである.
エスカレータや階段の上りで,前を行く女性のケツが4つに割れているのである.
要するに,斜め45度から60度あたりに食い込んだパンテーのラインが丸わかりなのである.

このような女性は意外に多い.自分で見えないからなんだろうけど,ストレッチ系の素材だとハッキリわかる.

ファッションとして,このサイズが入らないと失格みたいなものがあって,無理矢理身につけていたりするんだろうか.
それとも,フツーに売っているサイズはこれだけなんだろうか.

ハミ肉,気にするなら,ダイエットする前に下着を選べ.

これは声を大にして言いたいのである.以上!

[小説] 地図男

2008-10-07 21:50:08 | SF
『地図男』 真藤順丈 (メディアファクトリー)



衝動買いしてしまった、なんだかよくわからない本。

地図を片手にうろうろする浮浪者、地図男。その地図にはあまたの物語の破片が細かく書き込まれ、まるでモザイクのようになっていた。さらにその物語は荒唐無稽にして奇妙奇天烈。3才児の音楽の天才や、23区の代表が陣取り合戦のようにプレイする23区大会、関東を巡る山賊、そして、多摩川をはさんだムサシとアキルの物語。地図男は何のために、誰に向かって物語を紡ぎ続けるのか。

面白いのは、この地図男が持っているのは関東のローカル地図。したがって、彼の物語はせいぜい北は群馬、栃木から南は神奈川のあたりまでしか舞台にならない。ムサシとアキルの物語なんて、身近な地名ばかりで、なんだかご当地小説の雰囲気。

行ったことも無い場所の地図を見ながら、バカ話を考えているわけではなく、地図男はまさしく地に足をつけて、地図の中を歩き回っている。しかしながら、その物語は足で集めた拾遺譚というわけではなく、地図男の中からあふれてくるものらしい。

物語の中の物語や、さらにその中の物語といった入れ子構造を見せながら語られる物語は、語り口も軽妙で、ちょっと馬鹿馬鹿しかったり、不思議なストーリーで、どんどん惹き込まれてしまう。とはいえ、一番外側の地図男の物語は、結局語られていないということなんだろうか。

うーむ。よくわからん。

とりあえず、地図男ならぬ、真藤順丈には世界地図や宇宙地図を持って、魅力的な物語を紡ぎ続けていただきたい。

靴とビール

2008-10-06 22:07:52 | Weblog
今日の買い物。靴とビール。

靴は大変なんですよ。サイズが無いから。
足のサイズはスニーカーなら25、革靴なら24.5なんですが、これが無い。
ナイキの輸入物なんか、最初から26.5~とかだし。
靴屋さんの話だと、これくらいのサイズは女性がMen'sを買っていくのにちょうどいいらしい。
数が少ない上に競争率高いって、どういうこと?

今回はVANS TNT。流行のチェックがかわいいでしょ(笑)
これもコンサカラーの赤黒が欲しかったんだけど、サイズ切れで妥協して、黄黒。レイソルかよ。

靴紐まで黄色くするとちょっとクドイかと思って白のままなんだけど、黄色いほうがいいかな。

もうひとつの買い物はベルギービール。
ケイゼル・カーレルのブロンドとレッドルビー。
どちらもベルギービールとしては癖が少なくて飲み易い。特にルビーレッドはオレンジピールが入っているんだけど、ヒューガルデンよりも香料の主張が控えめで、後味がすっきりする程度。
ベルギービールのスッキリ系。これはいいかも。



今日はフツーにブログも書いてみました。どうでしょう。

[映画] 20世紀少年

2008-10-06 21:49:40 | 映画
『20世紀少年』 - goo 映画



原作コミック連載時に、途切れ途切れに読んだ程度で、細かい話も結末も知らない。
とりあえず見ておくかと思って見てみた。
……。
見て良かった。こりゃすごい。作っている人たちが、ツボを押さえている。
秘密基地の造形も、巨大ロボットのチープさも、「それだよ、それなんだよ」という素晴らしさ。
配役も原作を崩さぬように最大限に配慮されており、細かいシーンもドンキーが窓から飛び降りるシーンなんか、コミックそのまんま。

最終作までこのままの方向で、ヘンなオリジナリティに走らないこと、そして、同窓会の二人や、終盤消えた登場人物など、伏線をすべて回収しきることができたら、日本映画史上に残るシリーズ作になる!

と思って、いろいろブログを見てみたら、原作知ってる人にはあんまり評判が良くなく、原作知らない人はポカーンって感じなんですかね。

個人的には次回作がすげぇ見たい。
……完結篇見た後で罵倒を書き込みかもしれないけど(笑)

原作も全巻買おうかと思ってamazonで調べたら、古本の高騰にワロタ。半額以上出すなら新品買うって。

三浦監督が批判されるべきところ

2008-10-06 11:05:21 | コンサ
コンサドーレ札幌は残り6試合で、17位との勝ち点差15で最下位独走中。
三浦監督についての批判と擁護が騒がしくなってきました。

三浦式ゾーンディフェンスはJ1では通用しない。
三浦式ゾーンディフェンスに付いてこれない選手が悪い。過去の大宮ではできていた。
監督の好みを優先するのではなく、選手層や実力にあった戦術を選択すべき。
……(以下略)

僕が今年の三浦サッカーで批判したいのは下記2点です。
(1) 守備時、自分のゾーンを保持するあまり、他の選手のゾーンをカバーできない。
  このため、1対1で抜かれたら終わり。
(2) 攻撃時、自分のゾーンを保持するあまり、サイドバックの追い越しや、
  2列目からの飛び出しが少ない。
(3) 選手もサポもハードワークの具体的な意味がわからない(笑)

これらは明らかに三浦式ゾーンディフェンスの弊害だと思っています。
特に(1)を解消するためには、1対1で勝てる選手を集めなければならず、金満クラブとは言わないまでも、
ある程度の資金が必要と思われます。
(2)は絶対的なFWがいれば問題ではないのかもしれませんが、それなら戦術自体どうで良いし。
(3)については三浦監督と選手の意思疎通の問題ですね。選手の理解力が足りないという批判もあるようですが。

上記の上二つを比較的解決しやすいのが3-5-2のシステムであるため、それでうまくいくかどうかは別として、3-5-2待望論が出るのはしかたが無いのではないでしょうか。
今のところ、「弱い選手を集めて強いチームに勝つ」というテーマとしては、三浦式ゾーンディフェンスは不適だと考えています。じゃあ、どういう戦術がいいのかといわれると、中盤を増やして走り回る体力勝負とか、5-3-2トリプルボランチからの縦ポンくらいしか思い浮かばないんですが。

「弱い選手を集めて強いチームに勝つ」ために、柳下監督時代には選手育成に力を入れました。
(これも結果に対しては賛否あると思いますが)
一方、三浦監督はある程度下地のできた選手を集めて、J2レベルで「強い(またはそれなりの)選手を集めて強いチームに勝つ」ことができました。しかし、そのために「弱い選手」という前提が消し飛んでしまい、J1では「弱い選手を集めて強いチームに勝つ」ことができなかったのだと思います。

もちろん、この責任は監督、選手、そして強い選手を集められなかったフロントにもあるわけですが、マスコミやサポータが気付いていた“コンサの選手は弱い”ということを監督が気付けなかった、または気付いても対策を打たなかったことは、大きなミスとしか言いようがありません。三浦監督が擁護派が言うような素晴らしい監督であるならば、アルセウが取れなかった時点で、ゾーンディフェンスが機能しないことは気付けたはずです。

三浦監督の解任は不要です。(金銭的な意味で)
ただし、任期満了ではなく、最終戦後に嫌がらせのように解任すべきです。
それが正月の天皇杯まで延びることを祈ります。

また、どうせ擁護派からは対案を出せと言われるので……。
来年の監督は、ひとつの戦術を極めた監督ではなく、選手に合わせた戦術を柔軟に選択できる監督を望みます。
そんな能力があって安い監督はいないということであれば、育成に焦点をあて、高校サッカーやユース指導者で実績のある監督なんかはどうでしょうか?
これは、練習試合で高校生と引き分けたからとかいう嫌味じゃないですよ(笑)

[SF] 蛍女

2008-10-05 23:32:07 | SF
『蛍女』 藤崎慎吾 (ハヤカワ文庫JA)



2005年に発売された『ハイドゥナン』の前日譚にあたる小説。
こちらは2004年にソノラマ文庫から発売されたが、ソノラマ文庫廃刊に伴い、移籍してきたらしい。
MDやアンテナが引き出せる携帯電話など、ちょっとだけ古い小道具が出てくることに違和感があるが、『ハイドゥナン』の記述から舞台が2003年であることが推定されるらしい。2004年が初刊なのだから、あたりまえか。

話としては、リゾート開発に対して“天狗が怒る”というありがちなエコ小説に見えて、粘菌の特性や嫌気性細菌による地震など、最先端科学に裏打ちされたハードSFである。

エコ小説には胡散臭い自然礼賛小説が多いが、藤崎慎吾の場合は、自然を必要以上に神聖視せず、あくまでも天狗やオーサキ(神獣)の正体を科学的に探ろうとする姿勢が、SF作家らしい。

ところで、この小説にも出てくる粘菌の研究がイグ・ノーベル賞を取りました。《小さきもの》=細菌による地震発生説も、そのうちイグ・ノーベル賞、いや、本当のノーベル賞を獲る日が来るかも。


ちなみに、オーサキの正体とされるオコジョは、どちらかというと丸顔で狐っぽくないよね。

磐田 5-0 札幌

2008-10-05 22:57:06 | コンサ
後援会バスツアーからただいま帰着。
最下位争いのはずが、見事な横綱相撲を喰らいました。

ダヴィ、クライトン、アンデルソンそろい踏みで、かえってボールの出所、受け手が固定されて、カウンターの餌食。たとえそれが通用しなくても、今年のコンサドーレにはそれしかないのは、控えにFWがいないことでもわかる。ダヴィもクライトンもフラストレーション溜りまくって黄紙を貰う。良かったのは西くらい。砂川が最悪。

どうしてわざわざ狭いサイドにはまり込んで、足元同士で細かいパス回しなんかするんだろうか。
ポジションチェンジや、追い越しがほとんど見られないのは、ゾーンディフェンスの呪縛なんだろうか。

1点目。優也、ポロリ。
2点目。コーナー。
3点目。コーナー。
中入り。
4点目。PK。
5点目。ミドル。

……さすがに、今日は「よくやった。次がんばれ」とは言えんかった。

終了時の挨拶で、まばらな拍手と罵声が飛ぶ。
太鼓のおじさん応援拒否。USのコールに太鼓鳴らず。
USの若いのが強引に奪って叩くも、コールもまばら。
暴力はイカンし、応援の押し付けもイカン。

[SF] 神様のパラドックス

2008-10-04 21:16:26 | SF
『神様のパラドックス』 機本伸司 (角川春樹事務所)

史上最厚の文庫本『量子真空』が、読んでも読んでも終わらない(笑)ので、同じ量子モノ(?)へ浮気して積読消化。

宇宙を作ったり、メシアを作ったり、毎度、怪しい議論小説を紡ぎだす機本伸司の次のターゲットは、神様。

量子コンピュータで世界シミュレータをつくり、完全にあたる占いを作ろうってあたりから、なぜかカウンセラーに神様が必要とか訳のわからない理屈で、処女の巫女さんとロボットの神様を作ってしまう。この神様が、「僕は神様としてどうなんだろう」とか悩みだしちゃってさぁ大変。

舞台設定にくらべて人工知能が進みすぎとか、いろいろ突っ込みどころは多いのだけれど、大学SF研の例会でのバカ話がそのまま小説になっちゃったくらいの雰囲気が良い。

“神”といっても、日本の八百万の神様とか、キリスト教の神様とかいろいろあれど、この小説で作ろうとした神様は一神教の全知全能な神様。そりゃ、パラドックスも一杯あるだろうさ、と思うのは偏見か。試合に勝てますようにと両チームが祈ったらどうなるのか、とか、超越存在がいたとしてそれは神様なのか悪魔なのかどうやったらわかるのかとか、そっくりそのまますべての一神教に当てはまるパラドックス。絶対の神様がいなくなれば、世界はもうちょっと平和になるのにね。

そういえば、最後の台風は“あの台風”なのか?
そりゃねぇべや。

何はともあれ、明日は勝てますようにと、どの神様ということなく祈ってしまうのです。ってか、明日は5時起き。キツイっす。