神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[SF] 媚薬

2011-07-31 23:32:07 | SF
『媚薬』 図子慧 (角川ホラー文庫)


図子慧はもっと評価されてもいい作家だと思うんだけど……。これも実は古本屋で見つけるまで存在を知らなかった小説。

内容としてはマイクル・クライトン系のサイエンス・スリラーを日本的な情念で味付けしたJホラー系SF。


意中の男を落とすために媚薬を使うというのは、女性にとってどこまでリアルな話なんだろうか。媚薬を使わなくたって、ぺたぺた触ったり、べろ~んて見せればオッケーとか思ってないか。なんか、男が女に使うと犯罪だと言われるが、女が男に使ったら媚薬に無関係に男が悪いと言われそうな気がするんだよね。

で、この小説では、主人公の女性が占いソフトの通販で媚薬を買っちゃうことから事件が発覚するわけだけれど、もうその時点で精神が病んでいるんじゃないかと思った。中学生くらいならまだしも、立派な社会人でいい歳なわけだし。

そのあたりからして、もう怖い。この情念の強さ、深さの怖さっていうのは、びっくりドッキリ系の怖さよりも比較にならないくらい怖い。


で、SFとしてみた場合、疫病としての媚薬、ドラッグの蔓延をもう少しメインストーリーに取り入れて欲しかった。そこから、個人の物語が世界の存亡に繋がると言うギヤシフトがあるべき。もちろん、SFとしてはなのであって、ホラーとしてはそんなものは蛇足なのだろう。

そして、気になるのが、胎児はどこに言ったのかと言うこと。死んでたっけ? 生きてなかったっけ? 女性だけが受け継げると言うことは、実は胎児が必要というオチなのだったっけ。なんか読み落としてるかなぁ。


この小説は、割とホラーを意識して書かれたようなところがありありと見えるので、もっとSFを意識した作品を書いてもらいたい。と、隠れ図子慧ファンとしては思うのである。


[SF] SFマガジン2011年09月号

2011-07-31 22:46:05 | SF
『S-Fマガジン 2011年9月号』 (早川書房)




特集「SFスタンダード100ガイド PARTⅠ」と「サミュエル・R・ディレイニー再入門」の二本立て。

SFのスタンダードってなんだろう。根強い人気のある小説ということか。「マイスタンダードSF」では、SF作家たちが自分にとってのスタンダードSFを紹介。それぞれの“スタンダード”の捕らえ方が面白いが、なんとなく、“マイルーツ”とした方がわかりやすい特集になっている。

『SFハンドブック(1990)』、『新・SFハンドブック(2001)』に続き、新しいSFガイドをというのは確かにその通りだ。はてなブックマークやまとめブログみたいなところでSFお勧め本の記事が上がっているのを見るたび、お前ら本当にSF読みたいのか、と疑問に思うことも多いんだけど、こうやって10年毎くらいに新作やトレンドを取り込みながらガイドブックを更新していく作業っていうのは、若い読者を獲得するためには必要な作業だと思うし、日本一のSFの老舗であるハヤカワに期待されている仕事だと思う。

ところで、自分にとってのスタンダードってなんだろうと考えたら、やっぱり日本第3世代SFなんだよね。神林長平、大原まり子、岬兄悟、火浦功……。SF冬の時代の元凶と言われがちな世代だけれど、しかたないじゃない、マイ 14's SFなんだから。

それに加えて、ルーツという意味では、コナン・ドイルの『失われた世界』は外せない。最初に読んだのは子供向けの翻案版だが、まさしくあれがSF体験の原点だったんだよな。

そんなわけで、ドイルもウェルズもヴェルヌも入っていないのはさておき、海外版スタンダードSFだけじゃなく、日本版スタンダードSFもプリーズ。


そして、『ディレイニー再入門』。敢えて“再”なのは、『ノヴァ』、『バベル-17』だけではなく、国書刊行会の『ダールグレン』によって、後期のディレイニーについて紹介しましょうということなのだろう。

しかし、『ダールグレン』。個人的にはあんまりノレなかった。詳しくは別途……。

かなり期待していた「『ダールグレン』タイムライン」は特別な並べ替えをしてくれているわけではなく、はっきり言って期待はずれ。労作だとは思うけど、要約しただけじゃん。





△「アルファ・ラルファ大通り」 コードウェイナー・スミス
これだけ抜き出して読んでもあんまり面白くなかった。再読のせいか。ク・メルも、この話じゃあんまり萌えない。

◎「時は準宝石の螺旋のように」 サミュエル・R・ディレイニー
「ベローナへ帰れったら」というフレーズが『ダールグレン』との関係において意味深。
フィルタリングされ、再構築された立体テレビの報道を越えるメディアとして、自分の目で見たものを謡う“シンガー”という存在は、現代のインターネット上で育ちつつある個人発信メディア、あるいは、アルファブロガーと呼ばれる情報発信者の存在を想起させる。
不思議な口コミで伝わる合言葉の妙もあいまって、2011年のネット界にシンクロする短編だった。



[SF] そうだったのか! 古事記

2011-07-31 21:13:27 | SF
『そうだったのか! 古事記』 睦月影郎 (文庫ぎんが堂)







『古事記』がSFかと言われれば、胸を張ってSFだと答えるが、この本はどうか。いや、読んだ本はエントリを書くことにしているので、とりあえず。


いやー、とりあえず、勉強になりました。

スサノオとヤマトタケルの物語をいろいろ混同していたのが分かった。

卑弥呼の時代は古事記に含まれるということが分かった。

八咫烏の咫は古代の長さの単位で、でっかいカラスという意味でしかないということがわかった。

北海道はイザナギ、イザナミの子どもじゃないことがわかった。


ただ、あえてこの本で古事記のことをお勉強する必要は無いような気がする。特に、ヘンな右翼思想が鼻について、読むのがバカらしくなってしまう。

古本屋のお勧め棚にあったところを、表紙に惹かれて買っちゃったのが悪いんだけれど、普通に現代口語訳の古事記って無いんだっけ……。





[コンサ] 2011 J2第23節 札幌 - 岐阜

2011-07-31 20:56:16 | コンサ
2011年 J2第23節 コンサドーレ札幌 1-0 FC岐阜 @スカパー


前節はこれまで負けたことの無いフクアリで、ジェフ千葉に手も足も出ないところを見せ付けられた。これまで積み上げてきた自信を無くした選手たちはホームで復活することが出来るのか。

アンドレジーニョの豪州移籍、新選手ジオゴ契約という電撃ニュースが駆け抜けたのは前日のことだった。小さなオッサンドリブラーはサポーターに挨拶することもなく去っていった。

さらには、厚別に15000人集めよう企画の主役、横野は肺炎でお休みという緊急事態。そのため、ベンチにはユース榊くんが登場。おい、ゴン中山はどうした。

いったいどういう試合になるのか。期待と不安が渦巻く中、札幌ドームをジャニーズ嵐に奪われたコンサドーレは、聖地厚別でJ2最下位、岐阜FCを迎えた。


そんなこんなで試合開始。

15分までは双方蹴り合い。

岐阜はどんどん裏に蹴りこんでくるので、一発ミスが命取りになりそう。逆にミスさえなければ、得点を奪われる気がしない。まったくもって、J2特化戦略。

これに対する札幌は、ショートパスでビルドアップし、サイドから崩すのが理想のパスサッカーなのだが、岐阜のJ2式中盤省略サッカーにお付き合いして、まったくビルドアップができない。

それでも15分頃の近藤のドリブル突破で何かを思い出したらしく、そこからショートパスとドリブルで崩す意識が見られるようになった。しかし、ラストパスが合わず、シュート体勢に持っていけない。

30分経過。今度は岐阜もロングボール一辺倒でなくなるが、どちらもパスミスが多く、あっちへ行ったりこっちへ行ったり。このレベルのチームの守備をパスで崩せないなら、パスサッカーなんてあきらめたほうがいい。

たしかにこういう試合だと、チアゴとかジオゴみたいな選手がトップにいるとチャンスになるかもしれないが、札幌が目指しているのはそんなサッカーだっけ?

パスやドリブルで崩しているときはちゃんとチャンスを作れているのだから、そのまま続ければいいのに、ロングボールで裏を取られそうになったら焦っちゃって蹴り返すだけなので、単純な蹴り合いに持ち込まれてしまっている。

後半、いきなり内村がハンドでイエロー2枚目。胸トラップしようとしたら腕にあたっちゃうよくあるシーンなのだが、ペナルティエリア内だったのと、前半も相手ゴール前でハンドとられてるっていうことがマイナスに働いたのか、これで退場。

10人になったら返って気合が入るかと期待してみたが、あんまり変化無し。いや、ひとり少ないことが分からないくらいには、多少は動きが良くなったか。

相変わらず出足が悪く、足元へのパスが多いために岐阜にやすやすと守られている。スペースにボールが出ても、ボールを見てから走り出すので、岐阜の選手の方が踏み出しが早い。ひとり少ない分、疲労も大きいのか、札幌の選手の方がどんどん反応が鈍くなっていく。

そこで、交替選手投入。砂川→岡本、近藤→上原。

この交替があたり、宮澤が左サイドで拾ったこぼれ球を古田へ。古田がダイレクトで絶妙なクロス、そして上原がどんぴしゃヘッドでゴール。これはパススピードもコースの正確さもすばらしいビューティフルゴール。しかも、これが上原の今日ファーストタッチ。

前半にも、宮澤→高木→近藤で同じようなビューティフルな形があったが、これが決まるようになるとJ1でも通用するチームになれるか。

最後に昨年札幌に在籍していたハンジェが岐阜に登場。ボールではなく、岩沼の後頭部にヘッドバッドをぶち込んで岩沼負傷退場。相変わらず、無駄に熱い男だ。

日高を左サイドバック(札幌では初?)に入れ、何とか逃げ切り。

最下位相手にこんな試合をしている暇は無いのだが、ヒヤヒヤハラハラの試合は何とかホーム連勝に終わった。これで今年の厚別は負け無しの4連勝。フクアリ俺たちのホーム伝説は幕を閉じたが、聖地厚別復活は伊達では無かったのだ。


そして試合後、アンドレジーニョに続いて、チアゴの契約解除が発表された。お別れセレモニーもなく、サポーターに愛されたDF登録のFWはチームを去った。いや、ジオゴに改名しましたと言えば、誰にも気づかれないかもしれない、……わけないか。



7月30日(土)のつぶやき

2011-07-31 02:44:10 | つぶやき
21:33 from Tween
なんと、アンドレ放出でジオゴ獲得とな。時の流れは速いものだな。
21:36 from Tween
アンドレジーニョは持ちすぎという見方が多いみたいだけど、ワントップに収まらないときの球の落ち着かせ場所として非常に優秀だったと思うんだけどね。だからと言って、フィジカル的にマークの集まるワントップでは使えないわけだが。
21:37 from Tween
チアゴをFWに使うぐらいなら、チアゴみたいなFWを獲得すればいいじゃないというのは非常にわかりやすい。今回は監督と強化部の意図はばっちり合ったんだろうな。
21:37 from Tween
ただ、太いFWというと、ロブソンとかノナトとか、あんまり良いイメージが無いので、ちょっと不安はあるよね。
21:40 from Tween
しかし、チアゴ+ジオゴのツートップは見てみたい。……ネタ的に。
21:56 from 読書メーター
【クロノリス-時の碑- (創元SF文庫)/ロバート・チャールズ・ウィルスン】SFネタとしては良く練られている上に完結してると思うんだが。「タウ・タービュランスのせい」というのは、ある意味万能のフレーズ... →http://bit.ly/ndDg3E #bookmeter
21:57 from 読書メーター
【S-Fマガジン 2011年 09月号 [雑誌]】を読んでる本に追加 →http://bit.ly/pV1vRj #bookmeter
by kats_takami on Twitter

7月27日(水)のつぶやき

2011-07-28 02:40:57 | つぶやき
22:15 from Tween
twitterってTLがリアルタイムなので見逃すと知らないままになる。ついさっき、フォローしている人が面白いことに巻き込まれているのに気づいて笑った。でも、周回遅れすぎて、言及するのが恥ずかしい。
22:17 from Tween
とりあえず、『5分後の世界』と『ヒュウガウィルス』は読んでいるが、科学的に正確だなんて思えない。あれって、精神力でウィルスを克服しろって話でしょ(笑) もちろん冗談ですよ。わかってくださいよ。
22:18 from Tween
北海道あるあるタグはあるあるすぎてもう飽きた。
22:21 from Tween
ところで、おれは夏休みをいつ取れるのか教えて欲しい。ブーブーブーーーー。仮の日付を入れて提出したが、後で確認したら、アウェイ1試合しか入ってなかった。こうなったら九州行くか。いや、その日休めるのかも確定してませんが。
by kats_takami on Twitter

7月24日(日)のつぶやき

2011-07-25 02:42:44 | つぶやき
12:00 from Tween
うちはケーブルだったらしいw
19:01 from 読書メーター
【そうだったのか!古事記 (文庫ぎんが堂)/睦月 影郎】いろいろ勉強になったが、あえてこの本で古事記のことを読む必要は無い。ギャグなのかマジなのか、右翼臭が強すぎて鼻につく。あと、北海道は古事記の時代... →http://bit.ly/nRtO8h #bookmeter
19:05 from 読書メーター
【媚薬 (角川ホラー文庫)/図子 慧】マイクル・クライトン的バイオスリラーを日本的情念のホラーとして描いた秀作。で、胎児はどこに行った? →http://bit.ly/rehAFy #bookmeter
19:15 from Tween
いろいろこっそり更新。そして、『ダールグレン』は読みきれていない。最終章に来て、ばらばらのエピソードに、かえって飽きた感が満載。今月のSFMにダールグレンタイムライン並べ替えが載るらしいので、それを見る前に読みきらなきゃならないんだけど。
19:17 from Tween
amazonの登録住所が微妙に間違っていることが発覚。クロネコは届いたが、佐川が届かないのはその理由か! もしかして、出品者に戻った? とりあえず、連絡待ち。しかし、ここでもクオリティの差がさがわ(笑)
19:22 from Tween
心配ごとが多すぎて、サザエさん症候群。明日会社行きたくねぇー。
23:20 from 読書メーター
【ダールグレン(2) (未来の文学)/サミュエル・R・ディレイニー】やっと終わった(笑)物語が螺旋構造をしていることは分かったが、結局、何が起こっているのかはわからない。感想としては、エリスンの「小説... →http://bit.ly/pFt8bu #bookmeter
23:39 from Tween
言っちゃなんだが『ダールグレン』なんてSFファンの自認がある人と、60~70年代米国文化に興味がある人だけが読めばいいよ。もっと読んで楽しい小説はいっぱいある。この本に2週間潰した価値は無かった。少なくとも、俺には。
23:41 from Tween
それはゲイとか人種差別とかヒッピーコミューン文化をリアルに感じられない自分の問題である。つまりは、ターゲットの読み手ではない。いろいろ読み替えれば、暗喩の行き着く先を深読みすれば、リアルな何かに変換されるんだろうが、そういう努力をして楽しい人だけがそうすればいい。
23:44 from Tween
何が言いたいかというと、腑に落ちない話は嫌いだ(笑)
by kats_takami on Twitter

[コンサ] 2011 J2第22節 千葉 - 札幌

2011-07-24 18:51:06 | コンサ
2011年 J2第22節 ジェフユナイテッド千葉 2-0 コンサドーレ札幌 @フクアリ


3連勝目指して挑む2位ジェフ戦。勝てば勝ち点差3、負ければ勝ち点差9というのはあまりにも差が大きい。

そして、場所は、関東サポがホームと呼ぶフクアリ。ここまで負け無しの、いわば、聖地。サポーターも謎の盛り上がりで、開門時には「厚別の歌」を歌ったらしい。そう、ここは我らの厚別。

いや、私は開門に間に合っていないので、厚別の歌は歌ってませんし、トイレのホーム張り紙も見てませんが(笑)

しかも気温は23度。いつもは内地の暑さにやられる札幌の選手にとって、まさしくホームのような状況。しかし、そう簡単にうまくいくはずは無かったのであった。


問題の巨人オーロイには河合がマンツーマンでつく。チアゴvsオーロイの巨人対決も見たかったが、チアゴは新人櫛引と新入り岡山に負けてベンチ外。石崎監督にとっては、紅白戦要員に成り下がってしまったのかも。

そのオーロイに関しては、それなりに決定的な仕事をさせずに済んだものの、ゲーム内容は完全な完敗。ボールを千葉に支配され、まったく何もできなかった。

大きな問題として、キーパーからのフィードが悪い。なんど誰も触らずに相手キーパーに渡ったり、ゴールラインを割ったりしたことか。ホスンのキックは割りと良かったはずなのだが、一回休みで調子が狂ったか。

さらに、DFラインでボール回す際にプレッシャーを掛けられ、ロングフィードでミスパス誘発。いや、あれはロングフィードというより、苦し紛れのクリアボールというべきなのかもしれない。

そして、セカンドボールが拾えない。キーパーからも、DFラインからも、ロングボールを内村が競った後のこぼれ球を拾えない。いや、そもそも、内村もボールの落下点まで行く段階で出遅れて、ボールに触ることすらできない。

守備に気を取られすぎなのか、両サイドの近藤、古田が下がりすぎ、内村が孤立し、マークに潰される。サイドで近藤がボールを持ったときにも、マーク済みの内村以外のターゲットがいない。逆サイドの古田も、砂川も下がってしまっている。ボランチもサイドバックも上がってこない。かといって、ジェフの守備が堅いせいで、両サイドからゴリゴリとドリブルで突っかけられるわけでもない。

ジェフはアバウトなロングボールを入れてもオーロイが競り勝つことができ、その落としたボールを拾えているからチャンスになる。一方、札幌の内村は、さすがに厳しいマークに付かれると、ボールを収めるのはきつい。

縦のオープンスペース、サイドチェンジ。近藤、古田が縦にドリブルできればチャンスになる。それが分かっていても、守備に追われて攻撃への切り替えが遅い。

まったく打つ手が無い。

前半終了間際のアディショナルタイム、ミドルシュートのクリアミスを再度村井に打ち込まれて撃沈。この時間帯が悪すぎ、結果的に、これでほとんど試合が決まったようなもの。

前半シュート数は14-3。ボール保持率も7:3に近いくらいじゃなかっただろうか。

後半もまったくペースは変わらず。

2点目、タオルふきふきボールをマークミリガンがロングスロー。オーロイをも越えて伸びたボールをホスンが叩いた先は竹内の頭。弾んだボールはポストに跳ね返って山下の身体にあたり、ゴール。オウン臭いが、公式記録は竹内のゴール。

横野が入ってから、内村がサイドに流れてボールをキープできるようになったが、いかんせん、体力切れでどうしようもなさが目立った。このプレーが前半から近藤、古田に出来れば変わったはずなのだが、守備に気を取られて下がりすぎたたことと、攻め急いでしまったせいで内村が前線で孤立、セカンドボール拾えない状況を招いた。

最後には、ジェフは藤田おじさんまで投入の大盤振る舞い。最後まで一方的な試合で終了。

最終的なシュート数26-5。よく2点で済んだものだ。

相手のプレッシャーが強くて、的確な判断が出来なかった。それが最大の敗因なのかもしれない。しかし、技術も体力も何もかもが足りない。それが見えた試合だった。

J2中位には勝てても、J1を狙うチームには勝てない。今年のコンサドーレの立場はそのレベルだということだ。



じゃあどうすればいいのか。選手の技術力、判断力をJ1を狙えるレベルに上げる。下手な選手でもなんとか勝てる方法を考える。何度も言うようだが、5段階計画で、今何段目? そして、今やらなければならないことは何?

それにくらべて、相変わらずコンサドーレU-18は大活躍のようだ。彼らがチームの中心になるころには、J1定着を狙えるチームになっているだろうか。そのためには、大伍や征也のような選手流出を防ぐために、チームの財政状況を改善しなければならない。そのためには、勝利を重ねてサポーターを増やさなければならない。そのためにはJ1に定着できるできるだけの実力をつけなければならない。

鶏が先か、卵が先か。矛盾というか、デッドロック状態になってしまうのは、その理屈ではJ1に昇格できないという意味だ。どこかでチートしない限り、将来は無い。





[コンサ] 2011 J2第21節 札幌 - 水戸

2011-07-24 18:47:13 | コンサ
2011年 J2第21節 コンサドーレ札幌 2-1 水戸ホーリーホック @スカパー


前節の愛媛戦、横野漢祭りで引き分け続きを払拭し、連勝できるかと言う試合。あの盛り上がりを次につなげられななければもったなさすぎる。しかし、ここしばらくの札幌は、調子が良かった次の試合でボロボロというのが多いだけに、ちょっと心配。

ホーム3連戦の最後の試合は生憎の雨。これじゃいくら女子会と言っても、あんまり女子は来なさそう。北海道以外は夏空なのにねぇ。雨の中、ドールズもかわいそうというか、ご苦労様ですというか。


で、試合。

雨のせいでボールコントロールがむずかしそうな感じのピッチ。互いに蹴りあいの中、先にチャンスをつかんだ札幌だったが連続コーナーキックも得点ならず。その後、砂川からのスルーパスにうまく内村が抜け出したが、トラップ失敗でシュートならず。

相手を崩すことは出来ていても、得点が奪えずに雰囲気が悪くなりかけの頃、山下が50メートル以上の独走ドリブル。いったいどうした、なにがあった(笑)。このプレーで奪ったコーナーキックから宮澤が落として内村が足を伸ばし、ゲットゴール。

その後も水戸守備陣を何度も綺麗に崩すが、いい形でシュートが撃てない。近藤、ゴール前でスルーも、誰もいないとか。近藤にしか見えない誰かがいたんだよ。って怖すぎるよ。

前半は砂川、内村、古田のトライアングルがいい。近藤はイマイチ。

後半、水戸も徐々に押し返して来るものの、そんなに危険なシーンはなかった。そんな中、古田のバックパスが高木の前で掻っ攫われてゴール。ペナルティエリアまで入っていたし、あそこはバックパスじゃなくて外に出しても良かったと思うんだが。

同点になった後はなんとなく間延びして中盤省略サッカー。そこで、近藤、砂川に変えて、岡本、横野を投入。横野が前線で無駄なくらいのプレッシャーを掛けるのが微笑ましい(笑)

そして、内村のDFを引き付けてのポストプレーから、岡本の美しい低弾道ミドル。ついに追加点を奪う。内村も岡本も、自分の役割を完璧にこなして生まれたビューティフルゴール。これは賞賛すべき。

その後も、岡本がゴール前ドフリーで走りこんでダイレクトシュートかと思いきや、ボールがあらぬところへ。空振りして逆足にあたったかなにかか。そして、何度も相手DFに豪快なスライディングを決める横野。

終盤、遂に水戸は最終兵器、元日本代表、ワールドカップでもゴールを決めた鈴木師匠が登場。後ろから多少押しても、ピクリとも動かないフィジカルはさすが。しかし、それがあだになって、接触した日高が足首を痛めて負傷退場。すでに上原も投入した後だったので、なんと試合終了まで10人に。

ひやひやしながら、早く笛よ鳴れと祈る中、ついに終了のホイッスル。

得点2-1、シュート数13-13と互角とはいえ、見ている限りは、古田のバックパスのように、札幌のミス以外は怖くなかった。攻撃は何度も水戸の守備陣をビルドアップから崩せており、これが石崎サッカーの完成形かと思わせられる。

しかし、どうしてあのグダグダの得点取れないサッカーがここまで立て直すことが出来たのか。やはり内村の存在が大きいのだろう。三上、横野ができなかった、そして、宮澤も効果的にはならなかったポストプレーの意味を体現して見せてくれたわけだ。

また、今日はそれ以上に、砂川とのコンビでスルーパスによる裏への抜け出しも、何度も見せた。ポストプレー一辺倒でなかったところも良かったのだろう。

若い選手も、ボールをキープするということにとらわれすぎて、何をしたらいいのかわからなくなっていても、内村のプレーを見て、あれでいいんだとお手本にできるようになるだろう。もっとも、石崎監督が求めるものがこのプレーだという確信は無いんだけどね。

ただ、結局、結果は人についてくるってことかよと思うと、監督の戦術ってなんなんだろうねと思えてくるんだけど。


ところで、気が付くと厚別3連勝。これは、『聖地厚別』復活キタ━━━(゜∀゜)━━━!!! のか?