神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[映画] ラブリーボーン

2010-01-31 21:08:05 | 映画
『ラブリーボーン』 - goo 映画


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SFマガジンに“いささか残念な仕上がり”と書いてあった通りだ。SFファン、ファンタジーファンには見処が少ないかも。いや、それ以前に、14歳の少女だったことがないというのが、最大の敗因かも。

主人公スージーの視点にたって、死んだあとも自分の死を受け入れられず、家族を見守るというシチュエーションにバッチリはまったなら、思いっきり悲しい話らしい。

ところが、そこが問題なんだよな。どうしてもスージーの視点に立てない。だから、家族の現実パートを第三者的に見てしまった結果、スージーのパートと現実のパートが独立展開にしか感じられず、“家族を見守る”という意識がまったく無かった。

スージーが家族に気付かれないシーンはあっても、家族を見ているシーンというのが無い。あずまやの崩壊シーンも、現実世界の状況とリンクしているものの、スージーが現実で何が起こっているのかを見ているという描写がない。父親が犯人に気付くシーンにしても、スージーが教えているようにはどうしても見えないんですが。あれって予備知識無しでもそういうシーンだとわかるものなのですか?

それがゆえに、家族の再生も、スージーに無関係に時間が癒してくれたようにしか見えない。スージーが天国にいけなかった理由も、天国にいけるようになった理由も良くわからない。あのタイミング、犯人の証拠を見つけたことと、母親が帰ってきたことの重なった絶妙なタイミング。結局、どっちが重要だったのか曖昧なまま。わざとテーマをぼかすようにしているとしか考えられないんですが。

さらに、納得のいかないこといろいろ。

連続少年少女殺害事件を扱った小説といえば、オーソン・スコット・カードの『消えた少年たち』とか、ニール・ゲイマンの『アメリカン・ゴッズ』とかが思い浮かぶわけですが、そこで共通に扱われているのは、“わたしはここにいるよ。だから、早く見つけて”という想いなんだが、スージーはなんで自分の遺体を未発見のままにしたのか。すべて一緒でなければならないというわけではなく、どうしてそう思ったのかがわからない。

最後のシーン。レイがキスした相手は、中身はスージーでも、外見はルースだろ。レイとルースの関係はあの時どうなっていたんだろう。どうにもなっていなくて、あの家具を穴に捨てに来てただけならいいんだが、何がしかの関係を作ろうとしている途中だったら、その後のレイやルースの心境を考えると、かなり微妙じゃないかね。

あと、なんかいろいろ釈然としないことがあったような……。

二時間以上の長い映画ではあったけど、原作の要素を詰め込んだ上で、映画としてプラスを積み上げようとした結果、テーマもメッセージもわかりにくい映画になっちゃったんじゃないかなと思う。まぁ、『ミリオンダラー・ベイビー』だのなんだの、映画関係者に評価されて映画賞獲った作品をおもしろいと思ったことはないので、そんなもんか……。

1月30日(土)のつぶやき

2010-01-31 00:09:21 | つぶやき
00:12 from web
ギャラクティカ#306。感染のダブルミーニング。このネタ、シーズン3中ずっと引っ張るのか。まだまだベトナムのトラウマが抜けないのか、湾岸とかアフガンの影響か。
08:35 from web
最近寝不足なので、目覚ましなしで10時間以上寝てやろうと思ったが、喉が渇いて8時間も寝られなかった。どのみち、睡眠は時間よりも質だろう、とか。
08:56 from web
12時から仙台-札幌(第24節)。レフリー座談会。2010 Jリーグナビ。シーズンオフって、スカパー解約するのが普通なのか?
11:13 from web
SFマガジンのベストSF映画50から未見の第2位『キング・コング』を探しにTSUTAYAに行ったがバッタ物しか見つからなかった。替わりに“は行”にあった第7位『ヴィデオドローム』を借りてきた。
15:21 from API
【うち捨てられし心の都〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)】を読んだ本に追加 http://book.akahoshitakuya.com/b/4150108781
15:26 from API
【うち捨てられし心の都〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)】なんだろう、ロック? ヒッピー? ニューエイジ? サイバーパンクではなかった。 http://book.akahoshitakuya.com/cmt/4737200
15:39 from web
レフリー座談会。シミュレーションの例で、なぜに08年の芳賀のプレーが?
お家芸とか言われてるチームとか、去年の中払vsダニーとか、本当に問題になりそうなのは避けてんのか?
19:06 from Tween (Re: @consadole
近藤初得点オメ QT @consadole: 練習試合vs大宮アルディージャ http://www.consadole-sapporo.jp/news/diary.cgi?no=2205 #consadole
19:10 from Tween
スカパーでののさんのグァムレポート見た。やっぱりコンサは中山中心。あと藤山。まさかうちの選手ではないと思うが、ののさんに「サッカーやってたんですか?」って聞いたの誰ぇ。
20:37 from Tween
『ラブリーボーン』おもしろそうなんだけど、男が一人で見に行くと、「このロリコンめ!」と言われちゃうわけ?
20:40 from Tween
『涼宮ハルヒの消失』だけ2/12まで予約可能になってる!>立川シネマシティ。そんなに大混雑予想なのか?
21:03 from Tween
長谷川健太200。福西崇史200。秋田豊200。ストイコビッチ500。値段は何で決まっているのだろう。誰だったらいくらまで払えると思うか。あぁ、サカつくのDL選手ですが……。
21:36 from Tween (Re: @consadole
なにっ!まだ電話してないぞ! QT @consadole: レプリカシャツ(HOME・AWAY) 丸井今井「シースペース」オフィシャルファンクラブ「doZe」会員優先予約(3月お渡し分)の受付終了のお知らせ http://bit.ly/crbVX2 #consadole
22:24 from Tween
胸に白い恋人のkappaは06年だっけ、07年?袖が違うからバレバレ?
by kats_takami on Twitter

[SF] うち捨てられし心の都

2010-01-30 23:27:23 | SF
『うち捨てられし心の都』 ルイス・シャイナー (ハヤカワ文庫SF)


サイバーパンクやジェンダーSFの論壇で活躍するルイス・シャイナーが、メキシコ、マヤ文明の遺跡を舞台に描くドラッグ小説。おまけに絶版。という本を古本屋で見つけたので、かなり状態は悪かったけど、迷わず購入。

読み終わってみると、いまいちだったかもなぁ。

物語の大きな要素となっているのは、マヤ、マジックマッシュルーム、ゲリラ。

舞台となっている遺跡はナ・チャンという名称。手元の資料でも、ネットでも見当たらないので、たぶん架空の遺跡。だいた、メキシコシティーの近辺はアステカ文明の遺跡が多く、マヤはユカタン半島の方にチョロットある程度だった気が。あ、でもチチェンイツアはメキシコか。

マヤといえば2012年の週末予言だが、この物語でも当然出てくるのだけど、2011年のクリスマスとか、2013年とか、日付を敢えて明確化していない。ここで描かれるのは終わりの始まり。でも大噴火に大地震。ん、どっかで見たような……。

ドラッグはマジックマッシュルームがメインだが、MDMAなんかも出てくる。お塩先生で有名になったやつね。ん?

メキシコのゲリラは、この小説が書かれた当時(1988)にはいなかったはず。イラン・コントラ事件はニカラグア。マヤの中心地とはちょっと外れているか。ゲリラが潜むマヤの遺跡といえば、グァテマラとかかな。これはさすがにシンクロしていないか。いや、アフガンのゲリラはくぁwせdrftgyふじこlp;

円環を描くマヤの時間解釈に興味深いところはあるし、ククルカンとなった男は感動的でもあるのだが、ロックやドラッグの文化に造詣が深くないせいか、あんまり感情移入できなかった。サイバーパンクでもないし、シャイナーの舌鋒が冴えるということでもなく……。

SFというよりは、80年代後半の時事小説だと思った方がいいようだ。

1月28日(木)のつぶやき

2010-01-29 00:10:45 | つぶやき
07:01 from web
は? チョコ味噌ラーメン? (viaめざましテレビ)
バレンタインが近いからと言ってもそれはないだろう。ググったら去年からあるのか(笑) http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/news/20090116/1022825/
23:45 from web
3億あっても1.3億足りないのか。なかなかゲームみたいにはいかないな。 RT @consadole: 営業赤字1億3千万円 HFCの09年決算見通し http://bit.ly/ckGg0z #consadole
23:54 from web
レプリカシャツの予約案内なんて来てないぞ。いつから開始? #cosadole
by kats_takami on Twitter

1月27日(水)のつぶやき

2010-01-28 00:10:40 | つぶやき
07:06 from web
マチュピチュ大洪水で観光客孤立とか。現地から動けない方も、ペルーまで行ってマチュピチュに行けなかった方も可哀想過ぎ(泣)
19:57 from Keitai Web
できもしないことを対外的に約束してくるのって、どういう神経してるんだろうか。本人の信用が落ちるのはどうでもいいけど、会社つぶれるぞ。
21:12 from web
晩御飯は一人鍋。味が薄そうだったので、醤油を入れようと思ったら入れすぎた。鶏団子鍋なのにすき焼きの匂いがしてきたので生卵付けて食べたら、予想以上に旨かった。
21:22 from web
西嶋のニュースも中山のニュースになっちゃうのね。 RT @consadole: ゴン別メニュー、札幌がフィジカルテスト http://bit.ly/aq667g #consadole
23:33 from web
ギャラクティカ#305:罪と罰。救われたゲータと、救われなかった“極悪人”のために泣いた。この話が最終話でもいいくらいだと思った。
by kats_takami on Twitter

SF映画ベスト50のこと

2010-01-27 22:21:56 | SF
S-Fマガジン2010年3月号で、オールタイムSF映画ベスト50が発表に。

SF関係では名の知れた高橋良平、柳下毅一郎、鷲巣義明、渡辺麻紀、添野知生の各氏がそれぞれ持ち寄ったベスト50を元に、座談会形式で選んだ50作品。

ベスト3は……。
 1位:『ブレードランナー』
 2位:『キング・コング』
 3位:『メトロポリス』

選択にあたっては、エポックメイキングとか、ターニングポイントとかがキーワードらしい。そういう意味では『ブレードランナー』の1位は納得だが、あれが入っていない、コレが入っていないというのは多い。

宮崎アニメはランクインしていないのに、『アイアン・ジャイアント』が入っていたり。
マトリックスは1と2がランクインで、スターウォーズは『帝国の逆襲』のみがランクインだったり。

映画を多く見始めたのは最近だから、「歴史的な意味」とかはわかりません。SF小説なら、一時期、勉強したんだけど(笑)

やっぱり、映画っていうのは、お金かかるし、街に出なきゃならないし、並ばなきゃならないしで、敷居が高かった。特に学生の頃は。
近頃、毎週のように映画見に行っているのは、web予約と会員割引のせいが大きいかな。でも歴史的、体系的に見るなんて出来そうもないなぁ。

SF小説と比べると、設定や物語の整合性に気を配っていないものが多いし。高千穂遥の言う「SFにしようとしていない」ってやつですね。そういった意味では、SF映画って本当は数が少ないんじゃないかと思う。日本だと、宮崎駿は細かいところまで気を配っていて、すごいと思うけど。ただ、映画内の主張がちょっとなぁ。

個人的なベスト3を上げるとすると、
 『バック・トゥー・ザ・フーチャー』
 『ターミネーター』
 『風の谷のナウシカ』
だな。

SFマガジンでのランクインは『ターミネーター』(8位)だけ。
『風の谷のナウシカ』は、大方の人と違って、コミック版よりも映画版が好き。要するに、宮崎駿とは意見が合わない(笑)


1月26日(火)のつぶやき

2010-01-27 00:10:15 | つぶやき
07:01 from web
twitter3日目。#consadoleで検索する技を覚えた。ちょっとだけレベルアップ。てけてってってってー。
07:24 from web
ギャラクティカ第3シーズンのビデオを見始めた。画面の色からしてすっかり変わって、いろいろびっくり。この陰鬱な展開は好きだ。ちなみに、最初からシャロンよりもキャリー派です!
07:55 from web
労働時間調整のため、本日休暇決定。不況だからって、バイトのシフトじゃないんだから……。さて、何しようか。
11:57 from web
札幌FW近藤左太もも裏に張りで離脱 http://www.nikkansports.com/soccer/news/p-sc-tp0-20100126-589395.html
それじゃ本当に、急にダイエット始めたデブじゃん。とりあえず、大事にならなくて良かった。
16:46 from web
SFマガジン買ってきた。オールタイムSF映画ベスト50に、マイベストな『バック・トゥー・ザ・フューチャー』が入っていないではないか。逆に、第2位の『キング・コング』はオリジナルもリメイクも見てないぃぃぃ。
17:23 from API
【うち捨てられし心の都〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)】を読んだ本に追加 http://book.akahoshitakuya.com/b/4150108773
17:25 from API
【うち捨てられし心の都〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)】メキシコゲリラとマジックマッシュルーム。パット・マーフィーの『落ちゆく女』風。まだSFにならない(笑) http://book.akahoshitakuya.com/cmt/4681900
23:55 from web
ギャラクティカ#304まで。ケイシーの正体にあきれた。どおりで、でかすぎておかしいと思った。あいかわらず、サイロンの計画がなんなのかがわかりませんが。
by kats_takami on Twitter

[SF] 溺れた巨人

2010-01-26 13:26:38 | SF
『溺れた巨人』 J・G・バラード (創元SF文庫)




読書メーターに投稿した通りで、あんまり付け加えることは無いんだが。
「死、破壊、喪失……。いかにして美しく、かっこよく滅びることが出来るのかを競うゲームのようだった。」

表題作の「溺れた巨人」は初読のはずなんだが、散々他の作品でネタ(パロディ、オマージュ、インスパイア……)にされているので、初めて読んだ気がしなかったよ(笑)

SFというのは、“ifの文学”とも呼ばれ、「もし……だったら……」を考えるところが面白い。ところが、この小説では、それを逆手に取ったのかどうなのか。

もし、浜辺に打ち上げられた死体がクジラではなく、巨人だったら……、何も変わりませんでした。おしまい。

表題作に限らず、どの作品もストーリーだけ書くと、「でっていう」的な感想しか浮かばないのだが、これが叙景的な細かい描写で、死と破壊の美しさと悲しさを表現している。ただし、これが上手く脳内に情景が浮かばないと、文字だけが上滑りして、何が書いてあるのかさっぱりわからなくなってしまう。

自分の読後感では、「スクリーン・ゲーム」がそんな感じだった。

体調の良いときに、邪魔の入らない静かな場所で読むのがオススメ。酔っ払いが声高に騒いでいる電車内ではダメだったよ。