神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[SF] パンツァークラウン フェイセズ

2013-08-29 22:52:17 | SF

『パンツァークラウン フェイセズ 1~3』 吉上亮 (ハヤカワ文庫 JA)

 

“face”という単語にはさまざまな意味がある。容貌、表情、面目、表面、外観……。動詞としても、方向を向く、対峙する、直面する、直視する、上塗りする、表に出す……と、本当に様々だ。

この“face”という言葉をいろいろな意味でキーワードにしているのがこの小説。だと思うのだけれど……。

そもそも、『パンツァークラウン フェイセズ1~3』というタイトルも、facesがタイトルの一部なのか、faces 1で第1巻という意味なのかが釈然としない。なんでfirst faceでもなく複数なのかとか、phaseと間違ったんじゃないかとか、いろいろ深読みできるわけ。

時代は近未来。災害で沈んだ東京の上に作られた人工島。人工知能〈co-HAL〉に管理されたユートピア、積層現実都市イーヘブン。そこでは、行動履歴解析に基づいた高度な推論と、人工現実である情報層〈レイヤー〉による行動制御〈Un Face〉により、人々は不都合な、あるいは、不利益な現実に直面することなく、おだやかに暮らすことができた。ビッグブラザーによるビッグデータを用いた監視。ここで出てきたキーワードも〈Un Face〉。

そんな人工都市を舞台に、都市を守るべき存在である漆黒の強化外骨格と、都市を破壊しに降臨した純白の強化外骨格が戦う。外骨格の装着は〈Face〉、そして、解除は〈Un Face〉。敵の顔は容貌攪乱(Faces)によって見ることはできず、市民は〈co-HAL〉による〈Un Face〉によりこの戦いから巧妙に排除され、エンターテインメント局のカメラのみが彼らを追う。

ここまで“face”にこだわれば、現実に直面する勇気、選び取る権利、すなわちは自由を。と来るかと思いきや、そればかりでもなく。faceとfaceの間に必然的に存在するinterfaceの物語と読んでみても、なかなかしっくりと来ない。

 

3冊連続で刊行された小説は荒削りな勢いとギミックにあふれ、混沌としている。描きたかったものは、ヒーローの戦いか、管理都市への嫌悪か、それとも、現実を見つめる悲壮な覚悟か。

最初は設定の説明によってだらだらした感じだったが、正義の黒い軍団と悪の白い軍団の戦いは一気に怒涛のラストまで読者を連れて行く。物語の形式がヒーロー物だけに、1クールアニメの第一話と最終話を繋げたような密度。

普通は正義が白で、悪が黒なのに、この色使いもなかなかに示唆的。はたして、どちらが倫理的に正しいのか。そして、最後に出現する暗灰色の外骨格に託された意味は。

3Dプリンターを使い、自費でこつこつと兵器を作り続ける男は、ノーラン版のバットマンシリーズを思い起こさせる。しかし、その装甲の色は黒ではなく、白。そして、都市の守護者ではなく、都市の破壊者。この対比は、井戸の底から逆襲を狙うというモチーフとともに、かなり意図的なんじゃないかと思う。

日本の特撮ヒーロー物からも、仮面ライダーやキカイダーを意識したモチーフがいくつか見られ、その部分がフィーチャーされているようだけれども、日本のそれよりも陰鬱な感じがする。いや、最近の仮面ライダーは暗いらしいから、こんなもんなんだっけ。

 

ハヤカワの売り方では冲方丁以来の逸材との触れ込みではあるが、さすがにその域には達していない。当初はそう思ったものの、冲方のデビュー作だって、あの『ばいばい、アース』である。ある意味、直系の子孫と言えるかもしれない。作風的にもアニメとの親和性も高いし、もしかしたら冲方同様に、アニメの脚本家をやってみるのもおもしろいかも。

 

 


[コンサ] 2013 J2 第31節 水戸 vs 札幌

2013-08-29 22:35:35 | コンサ

2013 J2 第31節 水戸ホーリーホック 1-3 コンサドーレ札幌 @ケーズデンキスタジアム水戸

 

コンサドーレ札幌関東地区後援会主催のサポーターバスツアーで参戦。

今回のバスは、なんとサロン席がない。定員の大きなバスにしたらサロン席を設置できないタイプのバスになってしまった模様。前回の松本戦ではサロン席無しで来たバスを無理やりサロン席仕様に変えてしまっていたのだが、今回はバスそのものが対応していないということで、残念ながら断念。

雨が心配されたものの、往きは思ったより天候の崩れも無く、渋滞もなく、順調に進む。車内では、サッポロビール様提供の「サッポロ 富良野の秋―まろやかリッチ―」が無料配布。これはまたサッポロビールに忠誠を誓わざるを得ない。もちろん、いつもの津軽海峡を越えて輸入したクラシックも¥200にて販売。

そんな感じで順調に進んだものの、スタジアムのそばで異変が。

まずはバスがジャンクションで道を間違える。一旦降りて乗りなおすとのことで出口に向かったところ、料金所の前で中央分離帯が空いていたので、なんとここでUターン。これって普通にやっていいのか。おーっというどよめきとともに、正しいルートへバスは復帰。

そして、話題のセイコーマートが2店に増殖。スタジアムにいちばん近いコンビニはセイコーマートになっていた! 調べてみると、なんと、セイコーマートは水戸市内に11店舗もあるらしい。茨城県全域だと81店、埼玉にも21店ある。北海道に地域密着とか言いながら、関東にもそんなにあったのか。

さらに、スタジアムの駐車場がわからず、右往左往。顔見知りのサポ同士が手を振り合いながらアウェイゲート横を通過した直後に逆戻りとか、なかなか面白いことになってしまったが、無事スタジアム到着。

それとほぼ同時に選手バスも到着し、期せずして選手をお出迎えすることができた。試合前なので、あまり選手も愛想がよくないのだけれど、レ・コン・ビンは笑顔で応えるファンサービス。さすが大物だね。

 

そんなこんなで試合開始。

前半は水戸がボールを保持して回す展開。札幌はフェホにめがけてロングボールを多用。

問題なのは主審のファール判定で、取らなくてもいいプレーに笛を吹いたり、大きなファールを見逃したりと、サポでもいらつくのだから、選手はどれほどのことだったろうか。まぁ、PKくさいのを見逃してくれたこともあり、ホームに肩入れしているわけではないようだが。

結局、前半は0-0。札幌の方がシュート数は多いながらも、水戸のフィニッシャーに精度があれば完全に失点していたと思えるような崩され方を2、3回やられてしまう。杉山の正面だったり、枠にいかないのが幸い。これはJ2ならでは。

 

後半も試合展開は変わらず、かなり危ないと思っていたら、15分すぎに失点。上里が治療のためにピッチ外に出ているときに、宮澤がボールを奪われてカウンターを食らった。この時点で水戸の攻撃陣5人に対し、札幌のDFは2人。これではどうしようもない。

さらにその直後にも、オフサイドではあったが、ゴールネットを揺らされる。これはゴール裏で見ていて血の気が引きそうだった。すぐ旗には気が付いたのだけれど、主審がオフサイドの判定をするまではヒヤヒヤだった。

これまではこのまま意気消沈してしまうことが多かったのだけれど、この日の札幌は違った。岡本に替えて内村、宮澤に代えて河合を投入。早めの選手交代、なおかつ、キャプテンとエースの登場で、精神的に大崩れになるのが回避されたのだと思う。

ここからは札幌の反撃。まずは、日高から上原へのすばらしいSBtoSBヘディングシュート。これで同点。

そして、前田からのボールをフェホ。その前のプレーで、ペナルティアーク付近で倒されたフェホが猛然と突っ込んできた。直前に倒されたせいでフェホからマークが外れたという運もあったが、立ち上がってそのままシュートを決めたフェホはすごい。

そして、そのまま札幌ゴール裏に突進するフェホ。あの長身が見えなくなるくらいにサポーターの波の中に飲み込まれるフェホ。そして、飛ばされていく太鼓(笑)

納得のいかないファール判定にいらついていたところでの逆転ゴールということで、必要以上に感情を爆発させた選手とサポの双方だった。さらに、これを見てうらやましがったのが内村。このとき、絶対に俺もサポの元に行きたいと思ったのだろう。

しかし、お祭り騒ぎで浮かれている男に最悪の事態が。ヘディングで競り合った際に、腕を相手の顔面に当てたと判断されて、一発退場のレッドカード。フェホとの身長差による不可避の出来事であるので、これではフェホにヘディングで競るなと言っているのと同じ。相変わらずひどい判定だ。

 

これで水戸が嵩にかかって攻め込んできたが、逆にこれが札幌のカウンターの餌食。前田に変わった砂川からのロングパスを、内村が落ち着いて決め、これまたサポの元へ。フェホと同じくサポの波に飲み込まれて消える内村。

爆心地の右斜め後ろに陣取っていたのだけど、人ごみの向こうで何をやっているのかさっぱりわからん。しかし、この距離感の近さが、こういう小さなスタジアム観戦の醍醐味なのだよ。

結局、期待のレ・コン・ビンの出場は無かったものの、内村、河合、砂川というベテラン陣を適切に投入したことが勝利の理由と言っていいだろう。ボールを支配され、先制点を奪われても崩れなかった。今期のはじまりに比べれば、チームとしてものすごく成長したと思う。

本当に強くなったものだ、わが軍は。

 

帰りのバスではクラシック。レ・コン・ビン加入記念でベトナム式の乾杯を。「モッハイバー!」「ヨー!」

次の岡山戦ではフェホ、奈良、上原と出場停止。これは出場停止選手にとっては良い休養。控えの選手にとっては、良いチャンス。どちらにしても、良い方向に働いて欲しい。

 


特別展“深海”へ行ってきた

2013-08-26 23:52:59 | Weblog

今さらですが、上野の国立科学博物館へ特別展“深海”を見に行ってきました。

深海は宇宙より近くて遠いファンタジーゾーン。今年はNHKのダイオウイカ映像のおかげで、にわかに深海ブームが巻き起こっているようですが、深海のファンタジーに古くから魅せられている者にとっては、地下アイドルがにわかに脚光を浴びたようで、うれしいやらうれしくないやら。

……いや、地下じゃなくって深海なんですが……(ここ、笑うところです)

最大の目的はダイオウイカが盗まれていないことを確認すること。(そんなわけない)

 

さて、展示の中身は大きく分けて二つ。JAMSTEC(独立行政法人海洋研究開発機構)を中心とした深海探査の紹介と、ダイオウイカに代表される深海生物の紹介。

個人的にはダイオウイカなんかより、しんかい6500の実物大模型に興味深々。いやー、格好いいわ。こういうのを機能美というんでしょうか。別に恰好つけようというわけではなく、機能実現を突き詰めた結果の格好よさというか。ちゃんと、内部も公開されており、ここで3人密集して何時間も過ごすんだとか、感無量です。マニピュレータのロボットじみた嘘臭さも、潜水服のレトロフューチャーっぷりも、すべて格好いいいいいいい!!!


一方、深海生物展示の方は、小さな寄生虫やら何やらから始まり、最後は人気のダイオウイカまでの多様性をフィーチャーしたような内容。しかし、ほとんどがホルマリンやらアルコールやらの薬品漬けなので、脱色したりつぶれたりした特有な標本くささが残念。最近は、樹脂で固めたりして生前(笑)の色や形が見られるようになっているのに、あれはちょっと期待外れ。

深海魚も「所さんの目が点」や「そこんトコロ」で釣りに行っているビデオの方が面白かったくらい。

気が付いたところでは、ダイオウイカとマッコウクジラの実物大模型は一昨年の使い回し。ほかにも常設展示や、他の博物館からの借り物も多数。なんとなく、見たことあるものが多い。

しかしながら、タカアシガニの甲羅と、ダイオウイカの標本の迫力はガチ。こりゃすげー。

写真撮影可で、誘導もあまりなかったので、人によってはダイオウイカ標本箱の前にベッタリな感じで、全然列が動かない。気持ちはわかるが、そこだけ渋滞が激しくて近寄れない感じだった。そんなわけで、自分の番が来ても、逆に遠慮して立ち止まれなかった。なので写真は中央からではなく、肢側と頭側の両側面から。写真としては、返って面白くなったかも。


グッズ売り場では、噂の6メートルダイオウイカぬいぐるみがお出迎え。まだ売約済みになってなかった(笑)。これぐらい、誰かシャレで盗んでいきましたとでもやっておけばいいのに。presented by HAYAKAWAで。

 

ところで、グッズ付き前売り券だったので、まずは売店レジでダイオウイカストラップを引換え。どちらかといと、ダイオウイカを齧るマッコウクジラのストラップ。主役は抹香さん。

実はこれ、会場のガチャガチャのシークレット。それが、どうせなのでガチャガチャを回したら、一撃でシークレット入手。ふたつそろったので、ひとつは同行者にプレゼントしました。

……ところが、カバンにダイオウイカストラップを付けていたら、ダイオウイカが見事に盗まれました。返してー、グリザメンタム!

落としただけだろ……

 

 


[コンサ] 2013 J2 第30節 札幌 vs 愛媛

2013-08-21 23:59:59 | コンサ

2013 J2 第30節 コンサドーレ札幌 3-0 愛媛FC @スカパー


この日は久々の平日開催。厚別は仕事人ナイトで、名刺を出すと入場料割引。初開催の時は、ビールが売り切れで暴動寸前と言う珍事を引き起こしたんだよな、この企画。

仕事でキックオフに間に合わなかったので、twitterも遮断して帰宅してから追っかけ再生。もちろん、ビール付き。なんと、レア感満載の銀座ブラウンだ。

札幌は日高が軽い負傷で上原が右に回り、左に松本。それ以外はいつものメンバーで、前田、内村のツートップ。

一方の愛媛は石井が怪我で欠場。赤井はベンチ。この二人がいない愛媛なんて、札幌にとってはどうということもない。


コイントスは愛媛が勝って風上を取る。いや、そんなに風ないだろ。


試合は序盤から札幌が優位に進める。めずらしく、前線でワンタッチのパスが良く決まる。時たま、愛媛のカウンターを喰らうが、愛媛の選手が外してくれるので問題ない。

上里の強烈なミドルシュートのこぼれ球を前田がゴールに蹴り込むが、これはオフサイド。それならばと、今度は自分でキープしてから、ループ気味のシュートで正真正銘のゴール。前田は満面の笑み。

テレビではちゃんと映らなかったが、ゆりかごダンスをしたらしい。横野の子供が生まれたことをみんなでお祝い。

さらに内村がコーナーキックの混戦から押し込んだ。しかし、このプレーで内村より目立っていたのが、真横になって飛んでいた上原。いったい何をしようとしたのか。それにしても、高く飛んでいたな。

前半終了。2-0。序盤のカウンターからのヘディングを除き、まったく危なげない感じ。シュート数も7-2で、ほかのスタッツも札幌が上。

ところで、ハーフタイムの応援コーナーに出ていたH.F.C.のグッズ担当、服部祐子さんて、もしかして元ドールズの人なのか。


後半からは、遅ればせながら赤井が登場。それもあってか、愛媛が多少盛り返すものの、時間がたつにつれて、やっぱり札幌のボール支配率が高くなる。

攻め続けても点が取れないので、お疲れ気味の前田を下げて、フェホを投入。今日の前田は守備にもがんばったし、独特なヌルヌルのドリブルも見せたし、先制点も上げた。これまでで一番良かったかもしれない。拍手。

フェホはカウンターで強引に独走するも、最後に内村にパス。これはキーパーが間一髪でセーブ。やっぱりフェホは速い。とにかく速い。そして強い。ポストプレーさせるより、後半疲れてきたころのカウンター要員の方が活きるんじゃないか。

さらに、やっぱりお疲れ気味の上里に替えて河合。上里は強烈なシュートを2本放つも、どちらもキーパーに弾かれた。両方とも枠には行っていただけに、惜しいシュートだった。そして、河合キャプテンは久しぶりの現場復帰。河合さんおかえり。

最後は遂にレ・コン・ビンを内村に替えて投入。登場前にベンチでユニを後ろ前に来て、前田に注意されるという微笑ましいシーンも。シャツはパンツにインが英雄のスタイル。

レコンビンのプレーはやっぱり正確。止める、蹴るの基本ができている。そのレコンビンがコーナーキックを蹴る。上里が下がっているので、キッカーとしては妥当。右足だから、上里がいてもCK蹴るかも。

そのキックからフェホがヘッドでゴール。足だけじゃない、頭でもいけることを証明。やっぱり後半途中投入の方がフェホは怖い気がする。

ここで試合終了。3-0。シュート数でも15-6と愛媛を圧倒。気持ちのいい勝利だった。これでホーム6連勝。そろそろ聖地厚別の復活を宣言してもいいだろう。

ヒーローインタビューは前田。時々照れくさそうに微笑むのがいいです。放送の最後でフェホ、レコンビン、社長がうれしそうに話しているシーンも印象的だった。

愛媛の道産子、赤井はいいところでボールに絡めず、今日は不発。もう、ずっと不発でいいです。


気持ちよく飲み過ぎて、すっかり記事を書くのを忘れていた。そんなわけで、この記事のエントリーは9/7、天皇杯の放送が無くて暇なので、愛媛戦のビデオを見返しながら書いたのであった。

 

 


[コンサ] 2013 J2 第29節 G大阪 vs 札幌

2013-08-18 23:59:59 | コンサ

2013 J2 第29節 ガンバ大阪 3-0 コンサドーレ札幌 @FootNik中野


久々にFootNik中野にて観戦。

中野の四季の森公園はビアガーデン開催中。セントラルパークの店や、どこから来たのか月の宴の屋台が展開。FootNikも椅子を外に出して公園へ侵略。でも、店内じゃないとテレビが見えない。

30分前くらいに到着したのだが、店内にお客さんはまばら。テレビでは高校野球を放映。お客さんもグッズを身に着けていないので、サポなのか不明。案の定、サッカーが始まったら、近くの2グループが帰ってしまった。


今日の札幌はフェホのワントップ。宮澤がボランチに復帰。しかし、驚いたことに、前節活躍した櫛引、堀米はベンチにすら入らず。何度も言うようだが、活躍した選手を次の試合で外すのはモチベーションに係わる。先発メンバー固定の弊害はどこでも言われているように、レギュラー選手と控え選手の経験差の拡大、控え選手のモチベーション低下といいことが無い。期待のレ・コン・ビンもベンチ入りだが、果たして今日は出番が来るのか。

一方のガンバ大阪は宇佐美、遠藤、今野、藤ヶ谷と見たい選手は勢揃い。名前だけで負けそう。(ガラパゴス藤ヶ谷以外ね)


スカパーの放送では、いきなり解説の美濃部氏が、ガンバの注目選手を間違えるというハプニングから開始。ちょっとなごむ。

序盤ではコンサドーレの方がセカンドボールが拾え、縦パスもいい球が入る。しかし、その先のラストパスがなかなかつながらない。それでも、左サイドの上原を中心に、サイドからのクロスをどんどん放り込んでいく。

しかし、ビッグチャンスをつかんだのはガンバ。いきなりシュートがクロスバーを直撃。それでも、危なかったシュートはこれくらい。

ところが、札幌側もシュートはまったく枠に飛ばない。前半はシュート数2-6ながらも、札幌のシュートはどれも枠外。結果的にこれが勝負を別けた。

攻めてはサイドバックがオーバーラップしてクロスを上げ、守ってはしっかりと2ラインのブロックを作って危険なバイタルエリアへのボールをカットする。J2でダントツの首位を走るガンバを相手に、互角以上の戦いができた。そのまま行けば充分勝機があったものの、そううまくいくわけがない。


後半も出だしは前半と同様、札幌がサイド攻撃としっかりとブロックを作る守備で主導権を握る。

しかし、ガンバのうまい攻撃を何とかしのいだ直後に食らったショートカウンター。これを止めた上原はナイスファールだったが、そのフリーキックからヘディングを決められた。長身であり、原因となったファールを与えてしまった上原がついていたので、これは何としても抑えたかった。

ここで財前監督が素早く動く。三上に替えて砂川。

流れを変えようとしたのだろうが、セットプレーからの突発的な失点だったので、そんなに焦って選手交代する必要があったのか。結果的に、その直後に宇佐美のドリブルからさらに失点。実は、三上は同い年の宇佐美を相当意識していたので、三上のままだったら、これを止めていたかもしれない。

さらに、宮澤に替えて前田。この交代がさらにバランスを崩してしまう。結果論だが、今日の試合は交代で自滅したといってもいい。だいたい、愛する三上のいない前田はどこにパスをだせというのか。

最後の交代枠も、スタミナ切れの目立つフェホではなく、内村アウト。しかも、レコンビンではなく、工藤イン。もう、財前監督の意図がさっぱり見えません。フェホと工藤の一発に賭けたのだろうが、下手な賭けに行って負け負け状態。どうせ賭けになるならば、レ・コン・ビン投入の方が、よっぽど納得がいく。

最終的なシュート数は7-13で、札幌が倍近く撃っている。しかし、枠内は上里のFKぐらいで、あとは枠外かボテボテなボールのみ。これでは、いくら相手が藤ヶ谷でもこれではゴールが奪えないだろう。


前半は夢を見させてもらったものの、結果的にガンバのうまさを見せつけられた試合だった。まぁ、これは仕方がない。ガンバにはとっととJ1昇格を決めてもらって、お引き取り願いたい。我々はプレーオフ圏内を目指して地道に戦おう。

 

 

 ちなみに、FootNik店内で明らかに札幌サポと思われたのは5人。明らかなガンバサポは4人。九州対決の方が盛り上がっていたように見えたが、ガンバが得点するたびに向こう側からも拍手が。その青いの、福岡のユニじゃないのかよ!

 


[SF] know

2013-08-17 23:02:43 | SF

『know』 野崎まど (ハヤカワ文庫 JA)

 

国民の脳に電子葉を埋め込むことが義務化され、社会が高度に情報化された近未来。量子コンピュータである量子葉を脳に埋め込まれて育った少女が世界を変える。

未来のすべてを演算により知ってしまう少女といえば、つい最近読んだ『NOVA10』に収録の伴名練「かみ☆ふぁみ」とのシンクロニシティもおもしろい。あちらは神様だったが、こちらはクラス9という常識を超えた、すべてを知る半人間/半計算機。

主人公やその他の登場人物の名前も象徴的。少女の名前は“知ル”。少女のエスコート役となる情報省の役人の名前は“連レル”。量子コンピュータを開発した(スポンサーになった)会社の社長の名前は“問ウ”。こうして、人物には登場時から役割が暗示される。

もちろん、タイトルでもあり、少女の名前でもあり、一部で話題の最期の一文でもある「知る」ということが物語のテーマとなる。冒頭で、情報化社会においては、“知っている”とは“検索できる”と同意であるという鋭い指摘。脳が電子葉によって直接ネットワークにつながってしまえば、ネット上で検索できることと、知っていることの差分は無くなってしまう。

そしてさらに、電子葉と共に育った知ルは、電子葉の能力を最大に使い切るために、“すべて”を知ろうとする。その先にあるものは、今まで、誰も知りえなかったもの。

知ることとは生きること。知識欲こそが生命の源。生命が物理的自己組織化であるならば、知るとは情報の自己組織化そのものである。

SFの世界(実際にコンピュータ科学においてもだが)にはシンギュラリティというコンセプトがある。情報機器が進化しすぎて、人間の能力を超え、人間には理解できない別な世界を見出すというものだ。コンピューターが人間を超えるポイント。それが特異点=シンギュラリティ・ポイント。この小説は、極めて日本的にシンギュラリティ・ポイントを真正面から描いた作品であるといえる。

“知る”とは何かという命題に対し、仏教での“悟り”、“覚悟”という言葉の意味を引き合いに出す。シンギュラリティとは計算機の悟りであるのか。そして、すべてを知った“知る”の先にあるのは何かを、古事記のエピソードに絡めて語る。何より、最終的にすべてを知るのがおっさんではなく、14歳の少女であることも、いろいろな意味で日本的。

限界を越えた“知る”の先から、果たして知ルは帰って来られるのか。それにこたえる最後の一文の美しさは、確かに称賛されるべきだろう。

 

 


[映画] ワールド・ウォーZ

2013-08-17 22:13:55 | 映画

『ワールド・ウォー Z』


[c]2012 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED. 

 

原作があまりにすばらしかったので心待ちにしていた映画。

しかし、蓋を開けてみれば、ブラッド・ピットが何を思ってこの小説の版権を買ったのかわからないくらい、原作とは無関係なただのゾンビ映画だった。

 

この映画のゾンビは走る系。映画の『…28日後』からゾンビは走るようになったと言われているけれど、確かにゾンビが走るのは怖い。ゲームのバイオ・ハザードだって、雑魚ゾンビが走り出すようであればクリアはおぼつかいないだろう。しかし、ゾンビはゆらゆら動いているからいいのであって、これだけ走るゾンビが相手じゃ、怖いというより、絶望感しかない。本気で世界滅亡は近いな。

しかし、音で注意を惹くまではゆらゆら揺れている描写もあったので、そこはオリジナルなゾンビに近いシーンもあった。

とはいえ、原作の面白さは対ゾンビ戦術のバリエーションや、人々がどのようにゾンビに対抗し、ゾンビの存在する世界を受け入れていったのかというところにあったのに対し、この映画ではその部分はほんのとばくちに過ぎず、すべてはこれからで終わってしまう。

どちらかというと、この映画では新たなゾンビ像を描くとともに、家族の元へ帰る男の物語に終始してしまっている。ならば、『ワールド・ウォーZ』をわざわざ原作に持ってくる必要も無かったんじゃないかと思う。

また、ブラッド・ピット演じる主人公はUN職員としてウィルスの正体を探りに探索に行くわけだが、彼の立場も良くわからない。もっと疫学の重要性に焦点をあてた啓発性みたいな部分があっても面白かったんじゃないかと思う。結果的には、アイディア一発勝負だったわけだけれど、なんで致死性じゃなきゃいけないのかとか、いろいろ理屈が曖昧。どちらかというと、四肢欠損や盲目、聾唖あたりに持っていった方が、イスラエル女兵士のエピソードと直接つなっがったし、致死性でなければならない強引さもなくなったんじゃないかとか。

 

なんだかマイナスポイントばかり上げているけれども、総体的にはスリリングなゾンビ映画で、2時間という時間をまったく時間を感じさせなかった。あれ、もう終わりなのかというのが感想。まだ半分ぐらいなのかと思ってた。

とにかく、走るどころか飛びかかる、よじ登る、人間ピラミッドを作ると、アクティブで手におえないゾンビ像が絶望的。あんなの、クラシックで常識的なゾンビ対策では対処できません。もう無理。

ただし、物語としては新鮮な感動も深遠なテーマも見られないので、ゾンビ好きなひとのためだけの映画なのかもしれない。ゾンビ映画だというのは宣伝で隠しているっぽいんだけどな!

 


[SF] クラーケン

2013-08-15 21:19:00 | SF

『クラーケン(上下)』 チャイナ・ミエヴィル (ハヤカワ文庫SF)

 

世は深海ブーム。きっかけとなったNHKドキュメントと同じグループの、ちょっと前の業績にインスパイアされたマジックリアリズムの大作。

日本でダイオウイカと深海モノが盛り上がる前から翻訳が決まっていたらしいが、なんたるシンクロニシティ。国立科学博物館の深海展へもとっとと行ってこなければ。

 

舞台は現代のロンドン。普通に暮らす人々には知られていないものの、その古き街の陰では魔術を操る魔法使い、占い師、カルト教団、暗殺集団、化け物から超能力者まで、ありとあらゆる不可思議な者たちがしっかりと息づいていた。

いわば、この裏ロンドンが真の主人公と言えるかもしれない。思えば、ロンドンも古い歴史を持つ街なので、こういう怪しげな存在が跋扈しているのは当然だ。東京もいろいろヘンテコな街だが、ロンドンも観光地を外れれば、東京以上にヘンテコな街なのだろう。

そんな世界で、博物館から盗まれたダイオウイカの標本を皮切りに、ロンドンを焼き尽くすハルマゲドン、ラグナロクへとつながる陰謀に巻き込まれた博物館員の物語。

ダイオウイカを神様とみなすカルト宗教とか、knuckleheadの意味通りの間抜け部隊が出てきたりとか、どこまでが本気でどこまでがギャグなのかさっぱりわからず、大真面目に不真面目なことをやっている感が満載。

面白いのは、“社会情勢”や“本人の趣味”により魔術的能力の名称や解釈がSF的、もしくは、コミック的な内容に変わってきたという記述があること。たしかに、物質瞬間移動というより、「スコッティ、転送を頼む。」の方がわかりやすい。

クラーケンというタイトルだが、クトゥルフ関係はそういうネタ扱いで出てくるだけで、物語の筋とは関係なかった気がする。そうではなくって、イカのイカたる所以の部分が重要だったというわけ。

このイカを巡って、Xファイルみたいなオカルト捜査官、ダイオウイカを崇めるイカ教団、ボスが刺青そのものなマジック犯罪集団、博物館の守り神、ロンドンそのもので占いを行うロンドンの語り部、使い魔を束ねる人形の精霊にしてストライキの首謀者、最後は〈海〉まで出てくる始末。あれやこれや、なんやらかんやら、覚えきれないほどの勢力が合従連衡しながら、盗まれたイカの行方を追う。

そんな感じで物語世界での現実とオカルト+SFネタをひたすら詰め込んで、コンデンス状態の嵐の中に巻き込まれたように、数ページ読むたびに平衡感覚が無くなり、頭がクラクラしてなかなか前に進まない。読みづらいというわけではないのだけれど、何が起こっているのか把握するのがとにかく大変。

そしてこのラストシーンがまたすごい。そこでダーウィンを持ってくるのか。そして、世界は生まれ変わるわけだ。転送ビームが死と再生を生み出すがごとく。

正直言って、すべてを理解できた気がしないのだけれど、凄いの読んじゃったなというのが素直な感想。

 

 


特別展マンモスYUKA@横浜

2013-08-15 20:41:19 | Weblog

特別展マンモスYUKA@パシフィコ横浜

 

ヨコハマまで行って、マンモスYUKAちゃんに会ってきた。

オフィシャルtwitterでチケット販売列30分待ちとかツィートされているのを見ていたので、Web割引やらなにやらを振り切って、コンビニで当日券を購入。手数料と割引料金の分を丸損。そのおかげで、スムーズに入場できた。

お盆の平日午前中だったので混み具合が心配だったが、さほどのことは無く、比較的ゆっくり見られた。だいたい1時間半から2時間ぐらい。

まず、ちょっと驚いたのが、マンモスは大きくないということ。確かにアジアゾウに比べたら大きいけれども、アフリカゾウに比べると同じくらい。キバが巨大なせいで、大きさを誤解されている模様。

さらに、マンモスにも種類があるということ。今回の展示はおもにケマンモス。ケ?と思ったら、要するに「毛マンモス」。毛長マンモスのことを最近はこう呼ぶらしい。

ケマンモスならまだわからないでもないが、ケサイというのもいる。これはWebの見どころにも載っているのだけれど、会場にいくまでマジでなんのことやらわからなかった。ケサイ=毛犀なのね。wikipediaではケブカサイの表題で掲載されている。

「けさい」といえば仙台ですがなにか。って、もう昔の話ですが。

肝心のYUKAちゃんは写真撮影禁止の暗い箱の中。フリーズドライされた身体はミイラというより、もっと生々しい死体のようだった。

それよりも、同じように暗い箱に安置されていたケサイのKOLYMAくんの方がすごかった。長すぎる角がそのままフリーズドライされ、眠るような顔つきのまま横たわっていた。ケマンモスよりもケサイの方が希少らしいが、あまりに希少すぎて知名度が低いのが残念。これの方がもっと感動的。

他にも冷凍(ミイラ?)ウマの頭部も展示。こちらは特別扱いじゃなくて普通に展示してあった。マンモスが生きていた時代には、ケマンモスやケサイだけではなく、こうしたウマ(モウコウマ?)やホラアナライオンといった様々な動物たちが、マンモス・ステップと呼ばれる草原に生きていた。まさしく、『はじめ人間ギャートルズ』の世界。

マンモスはツンドラが融け出すのに伴い、次々と発見され、マンモスの牙を採取して生計を立てるマンモスハンターなる人々もいるらしい。ツンドラの大地は氷河のように流れるべくして流れているのか、それとも温暖化のおかげで融け出しているのかよくわからない。

しかし、YUKAのようにフリーズドライになって、脳までが採取できるようになると、マンモスクローンの研究に俄然信憑性が強まってきた。恐竜は無理でも、マンモスの復活は現実的に可能かもしれない。

そして、ツンドラの下には、マンモスステップに生きていたさまざまな動物が眠っているはず。もしかしたら、いずれとんでもない大発見が出てくるのじゃないだろうか。

出口近くには、『はじめ人間ギャートルズ』の原画も展示。すべての展示を見終わった後で、『やつらの足音のバラード』の歌詞を読むと、なんだか涙が出そうになったよ。

 

この日はアイドルの握手会はやってなかった。

 

ケマンモス全身骨格。キバは巨大なわりに、体格はアフリカゾウ並。

 

マンモスの頭骨。どう見ても、モノアイ。でもこれは鼻の孔。ちなみに、現存するアジアゾウもアフリカゾウもモノアイ。

 

これがケサイ。これも現存するシロサイ、クロサイに比べて角が巨大すぎる。

 

いろいろ触れます。レプリカじゃなくって本物!

 

YUKAの故郷、ユカギルの人々はアイヌっぽいと思う。なんだか親近感。これもグレートジャーニーの足跡なんだな。

 

 


[コンサ] 2013 J2 第28節 札幌 vs 横浜FC

2013-08-11 23:59:59 | コンサ

2013 J2 第28節 コンサドーレ札幌 2-0 横浜FC @スカパー

 

なんと言っても試合前から話題だったのはベトナムの英雄レ・コン・ビン。果たして本当に今の札幌に必要な選手なのかどうかはさておき、とにかく英雄の加入、初ベンチということで厚別は大騒ぎ。

サポーターはベトナム国旗を掲げ、ベトナム語の横断幕を張り、厚別食堂でフォーと春巻きに列をなし、ベトナム語でツィートする。実際、厚別には少なからぬベトナム人の方も参戦した模様。

札幌の布陣はフェホのワントップ。宮澤が体調不良で堀米先発。チョソンジンが累積で、奈良と櫛引のセンターバックコンビ。

アジアの英雄、レ・コン・ビンとカズは両方ともベンチスタート。

フェアプレーフラッグは浴衣の女性が持っての入場。ドーレ君も浴衣。試合前の写真撮影にも浴衣の女性が。あれは誰?

 

よそ見している間に、いきなりフェホが一発目のヘディングシュート。さすがに高い。しかし、フェホの初ゴールはヘディングではなかった。ロングパスからフェホがスピードで抜け出して、ゴール隅に。やっと初ゴール。やっぱフェホの武器は高さじゃなくてスピードなんだよ。キリノと一緒。

前半終了。1-0でリード。横浜も繋いでくるサッカーをしかけてきているが、札幌にとってはカウンターを喰らうよりもやりやすい相手かもしれない。このまま差を開いて、お祭り状態でレコンビンを迎えたけど、そううまくはいかないものだろう。

札幌の攻撃はサイドでボールを繋いで、フェホへというパターン。このおかげで、内村がなんとなく消え気味。

守備では、櫛引が一回危なかったけど、それ以外は安定している。高さでも競い勝てているし、特に問題は無い。堀米がSBもできるので、上原が前、砂川ボラ、堀米SBという流動的なポジションチェンジが見られて面白かった。ああいうのをもっとやってほしい。

前半のスタッツでは、シュート数は5-3と互いに少なめだが、コーナーキックの6-0というところに攻め込んだ回数の違いが表れている。やっぱり、怖いのはカウンターだけ。

 

後半開始早々に、フェホが足を攣ったか腿裏の怪我で退場。初ゴールを決めたのに残念。しかし試合終了後も普通に歩いていたようなので、大きな怪我ではなさそう。替わって前田が入る。

その直後あたりで、後半からメンバーを変えた横浜FCがパス回しで圧倒。札幌の守備は後手後手にまわり、プレスがかからず。杉山のセーブやクロスバーの守備でなんとかしのぐ。

しかし、カウンターから内村や前田がチャンスを作る。フェホから前田に変わったのが結果的に良かったのかもしれない。そして、今日も見られる前田から三上への愛のパス。しかし、三上はミスキック3連発でその愛に応えられない。

砂川に替えて、お久しぶりの翔太を投入。さらに、内村に替えて松本。松本はサイドバックに入って上原を前に出すのかと思いきや、上原がサイドバックのままで松本がサイドハーフの模様。しかし、上原がどんどん松本を追い越すので、前後関係がはっきりわかるのは、守備のブロックを作った時だけ。やっぱり、こういう流動的な動きはワクワクする。

そして、キャプテンの内村が下がったためにキャプテンマークをルーキーの堀米が巻くという珍事。まぁ、堀米はユースでキャプテンマークに慣れているからな。ところで、ゴメスの表記はこれでいいのか→※゛s

フェホの負傷退場でプランが狂ったせいもあるのだろうが、これで3人の交代枠を使い果たしてレ・コン・ビンの出場はお預け。

試合は札幌が再び盛り返してボールポゼッションを高める。そのまま試合終了かと思いきや、終了間際に翔太のシュートがクロスバーを叩いて真下に落下。これは入ったかと思いきや、まだ線の上。滑り込んで尻もちをついた三上がなんとか立ち上がって、ゴールへ押し込んだ。ほとんど翔太の得点だけれど、記録上は三上の得点。フリーでも枠に飛ばなかった三上が、ここだけは泥臭く決めて名誉挽回。

これで札幌はホーム5連勝。しかも、すべて完封という素晴らしさ。ついに聖地厚別の復活か。

ヒーローインタビューで、やっと馴染んできたフェホのひとこと「サッポーロ、ガンバーロ」は韻を踏んで良かったと思うよ。このままホーム連勝を伸ばそう。っていうか、アウェイでも勝とう。

次はガンバ戦。フェホのワントップはこのまま機能するのか。レ・コン・ビンvs遠藤+今野は見られるか。前田の愛は三上に届くのか。興味は尽きない。


試合後はレ・コン・ビン加入記念でベトナム料理屋へ。期待していなかったけど、生ビールがサッポロで感動。バインセオなるベトナム料理初体験だったけど、野菜たっぷりでヘルシーな感じ。タイ料理よりも辛くなくて優しい味だった。いやでも、トウガラシとパクチーの押し付け合いで大騒ぎしたんだけどさ。

次はフェホ活躍記念のブラジリアン・シュラスコか、道産子活躍記念のジンギスカンで(笑)