神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

4月28日(木)のつぶやき

2011-04-29 02:30:14 | つぶやき
00:41 from Tween
GWはカレンダー通りです→問題が出て無いので10連休です→隣のプロジェクトの応援に行ってください。GWはありません。 わけがわからないよ (????)
00:52 from 読書メーター
【ドクター・ラット (ストレンジ・フィクション)/ウィリアム・コッツウィンクル】妙ちきりんで悪趣味な小説。安易な擬人化で動物を描くものでも、人間を動物に喩えた寓話でもなく、もっと本質的な何かの暗示。 http://bit.ly/hyRyNx #bookmeter
00:59 from Tween (Re: @bookoffonline
@bookoffonline 入荷お知らせメール追加しました。…6冊ほど。
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4月26日(火)のつぶやき

2011-04-27 02:25:18 | つぶやき
22:10 from goo
[映画] エンジェル ウォーズ #goo_kats-takami http://blog.goo.ne.jp/kats-takami/e/e5e1a4c174669284b346504d1613b577
22:18 from goo
[SF] エンド・ゲーム #goo_kats-takami http://blog.goo.ne.jp/kats-takami/e/7ff4282d66f1428ce8dd86a770d56980
22:33 from 読書メーター
【エンド・ゲーム 常野物語 (常野物語) (集英社文庫)/恩田 陸】常野物語のイメージからかけ離れたホラーサスペンス系。裏返して裏返されて、表も裏もわからなくなった一家の再生物語とも取れる。常野物語の... http://bit.ly/e79VTk #bookmeter
22:38 from Tween
何の話題にしろ、自分と価値観の違う他人が許せない人って気持ち悪い。
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[SF] エンド・ゲーム

2011-04-26 22:16:43 | SF
『エンド・ゲーム』 恩田陸 (集英社文庫)




常野物語の3冊目。『蒲公英草紙』とまったく違って、サスペンスホラーチック。

拝島家は「オセロゲーム」(『光の帝国』収録)に出てくる一家。彼らのその後の“戦い”が描かれる。洗濯屋の火浦家は初登場か。

なんだかこれを読むと、常野の一族は古来から敵(あれ)と戦ってきたように読めるんだけど、常野物語ってそんな話だったっけ(汗)

実際、常野じゃない(ネタばれ)っていう話にもなるし、常野物語じゃなくてもよかったような気が……。

記憶が“洗濯”されているおかげで、真実を知っているはずの人物が信頼できない証言者になってしまっていていたり、さらに常野の能力「裏返す」「消す」「包む」が、発動者の意図を超えた効果を与えてしまっていたり、物語は混沌に吸い込まれる。はたしてこの結末は本当に書かれた通りのものなのかというところに一番うすら寒さを覚える。

常野物語はオカルトというよりはSFの系譜だと思っていたのだが、この作品はかなりオカルト、理不尽寄り。唐突に出てきた謎の生命体仮説は一体何なのか。

しかし、良く考えてみれば、ゼナ・ヘンダースンの〈ピープル・シリーズ〉というのは露骨に常野物語のキーワードになっており、最後には映画『ヒドゥン』のビデオが登場する。まぁ、要するに常野の人々は宇宙人であるということが、再確認されただけというわけだ。

さらに言えば、この小説だけでは、肇と暎子のどちらが「あれ」なのかわからないという処がポイントなのではないか。薬局のおばちゃんたちもわけのわからないことをやっているし、彼らは本当に常野?

となれば、「あれ」こそが「常野」という逆転のオチも見えてくる。裏返して、裏返されて、すべては混じり合い、混沌の中へ……。


ところで、輪廻しの少年は『蒲公英草紙』にも出てくるが、不吉の使者か何かなのかね。恩田陸のトラウマか何かだったりして。


『20億の針』が『ウルトラマン』を生み、『ウルトラマン』が『ヒドゥン』を生み、『ヒドゥン』が『エンドゲーム』を生む。こうしてミームが受け継がれながら育っていくのもSFの面白いところのひとつだろう。

#そこ、パクリとか言わない!



[映画] エンジェル ウォーズ

2011-04-26 22:08:43 | 映画
エンジェル ウォーズ - goo 映画



(C)2010 WARNER BROS. ENTERTAINENT INC. AND LEGENDARY PICTURES


ニーハイミニスカへそ出しセーラー美少女戦士が、巨大サムライやらドイツ軍ゾンビやらドラゴンやらロボットやらと戦う映画。なおかつ、まだ人権無視な頃の精神病院へ、強制的に入院させられる悲惨な少女の物語。

戦う美少女系のポスターなので、『キルビル』とか、『プラネット・テラー』とか、はたまた『片腕マシンガール』みたいな映画かと思っていたのだが、名作『パンズ・ラビリンス』と同じ構造をもった映画という話を聞いて見に行ってみた。

まぁ、確かにネタばれでもなんでもなく、『パンズ・ラビリンス』と同じ構造そのままなのだが、受ける印象はまったく異なる。

少女の悲しみが伝わってくるというよりは、「こんなシーンを撮りたかったぜぇ!」という叫びの方が強く聞こえてきてしまうのだ。

そもそも、この主人公、なんと20歳である。義父が精神病院の申込書に記載するところが露骨に映像化されている。それってやっぱり、児ポ法対策と言うか、「この映画に登場する人物はみ~んな20歳以上だからね、お兄ちゃん!」ってことなのか。

敵がすべてロボットやらゾンビやらで、銃で撃っても刀で切っても、吹き出すのは血糊ではなく蒸気や光というあたりにも、異常なまでの気の使い様が見える。

しかし、義父の陰謀により精神病院に入れられて、すぐに妄想へ逃避するなんて、20歳の女のやることか?

しかも、精神病院→キャバレー→女戦士の二重妄想だ。実はどれが現実かわからないという作りになっているのならば、もっとストーリーとしても楽しめたのだろうが、ここでも、物語の整合性よりも撮りたいもの優先な意識を垣間見てしまう。

主人公は最初から本当に狂っていて、妹を殺したのも主人公本人だった。それが故に、罪の意識からロボトミー手術を受け入れたという物語の方が面白かったんじゃないか。

それはさておき、映像は凄い。美しさと迫力とイマジネーションの奔流にヒャッホーと叫びだしたくなるような戦闘シーンだ。

RPG的とか言われて、評論家には酷評されたらしいが、これはゲーム的じゃないんだよ、深夜アニメ的なんだよ。エロかわいい美少女が戦っている映像が見たいのであって、美少女を操作したいんじゃないんだよ。カッコいい美少女にあこがれるのであって、美少女を思いのままに制御したいんじゃないんだよ。

それに気づいた日本語版スタッフが、声優陣にアイドル声優グループ、スフィアを持ってきたというのは炯眼である。そう、まさしく、そのノリだ。

しかし、映画ファンから見ると、なんで吹き替え版ばっかりなのかという文句たらたら。確かに、俺も字幕版で見たかったぜ。

しかも、肝心の声優ファンにはリーチしていないという悲しさ。マーケティングのミスマッチかな。

どちらかといと、やっぱりグラインドハウス的なヒーハーなノリな映画にした方が良かったんじゃないか。主人公は16歳で、血糊もドバドバ飛んで、誰が狂っているのかまったくわからないカオスな映画だったらよかったのに。

いや、最初に想像したのはその方向で、本当にそうだったら見に行かなかったんだろうけどね。


4月24日(日)のつぶやき

2011-04-25 02:24:36 | つぶやき
09:48 from Tween
市議会選挙。誰が誰か良くわからんので、選挙公報を眺める。しかし、市政で反原発を第一に挙げている人は何をしたいのだろう。この街に火力発電所でも誘致するつもりか?きっと何も考えていないのだろう。真っ先に候補から外すことにした。
09:51 from Tween
甲州街道の歩道拡幅もなぁ。実は一番うれしい政策なんだけど、実態を見ればこれ以上の拡幅は無理なのがわかるはず。並行した遊歩道を整備するとかの発想は無いのか。さらに中央線沿線のことばかりで、南武線沿いの話を出さない候補は論外。
09:53 from Tween
ということで、書いてあることから一番興味の対象が近そうな若者に投票することにした。でもこの人、新人だし、落選しそうだなw
10:36 from 読書メーター
【蒲公英草紙 常野物語 (常野物語) (集英社文庫)/恩田 陸】20世紀の始まり、にゅうせんちゅりい時代の物語は、懐かしいちうより遠い異国のファンタジーに思える。しかし、最後のエピローグ的なくだりで、... http://bit.ly/gLV7VL #bookmeter
11:49 from Tween
後援会の交流会、勝ったら参加、とか無理?
11:50 from Tween
言ってみただけ。
12:25 from goo
[SF] パラダイス ―楽園と呼ばれた星 #goo_kats-takami http://blog.goo.ne.jp/kats-takami/e/33fafaa705e61c276fe559d8ed458766
12:26 from Tween
揺れ~るぅ おもーい
12:29 from Tween
なんかけっこう揺れたような気がするけど、震度が出てない。
15:38 from Twitter for Android
エンジェル?ウォーズなう。しまった、吹き替え版だった!
17:48 from Twitter for Android
男二人でぺちゃくちゃ喋りながら映画見てる奴らって阿呆なの?ゆとりの?ベイビードールの代わりにお前らが精神病院にはいってろボケが!
19:17 from Tween
亀だが、石さんの気持ちがどうこうとかいうのがリツイートされているのを読んだ。解任論への反論としてはズレ過ぎ。別に気持ちよくなってもらうために監督させているわけじゃなし。いったい何を言っているのやら。
19:31 from 読書メーター
【エンド・ゲーム 常野物語 (常野物語) (集英社文庫)/恩田 陸】を読んでる本に追加 http://bit.ly/i8Im1l #bookmeter
19:32 from 読書メーター
【ドクター・ラット (ストレンジ・フィクション)/ウィリアム・コッツウィンクル】を読んでる本に追加 http://bit.ly/goPOJj #bookmeter
19:39 from Tween
『エンジェル・ウォーズ』見てきたが、へそ出しミニスカセーラーの主人公の年齢が20歳だとぉ!あれは児ポ法対策か何かなのか? mentally insaneとかでっかく書いてあるのもすごい感じだったけど。
19:44 from Tween
古本またかぶった。ジェイムズ・ブリッシュ『悪魔の星』。紙は黄ばんでるけど表紙は割りと美本。欲しい方、差し上げますw
19:51 from Tween
今日、ちょっとアレっと思ったんだけど、ホームページで調べたところ、重大事項が発覚。オリオン書房ってQUOカード使えるんじゃん! ……使えばよかった。
20:01 from Tween
鹿島が勝てなかったのは西を出さなかったせいで、FC東京が勝てなかったのは上里を出さなかったせいだな。……知らんけど。とりあえず、ジェフはオーロイすごいのわかったから、とっとと昇格しろよ。
21:19 from Tween
おいおい。来年は夕張で日本SF大会やるんだぞ。もしかして開会の挨拶は秀吉なのか!
21:23 from Tween
何、釣りなの?当選しそうって言う記事を先に読んでたもんで… RT @mitowamo: つ、釣られすぎですよ… RT kats_takami: おいおい。来年は夕張で日本SF大会やるんだぞ。もしかして開会の挨拶は秀吉なのか!
21:30 from Tween
秀吉はネタになるけど、石原の手下はしゃれにならんのではないか。夕張ファンタとかSF大会的には。
22:20 from Tween
結局、石原と猪瀬の手下に当確か。夕張でも青少年保護条例作るんですかね。まあ、夕張ファンタとかSF大会に影響が無きゃ、なんの文句もありませんが。
22:24 from Tween
そういえば、引越しのせいでVariconの領収書がどっかいった。そのうち本気で探さないとやばいかも。
22:51 from Tween
オーロイvsチアゴ http://tinyurl.com/3eg4ak7 (嘘)
22:59 from goo
[SF] 蒲公英草子 #goo_kats-takami http://blog.goo.ne.jp/kats-takami/e/c9445c7838ea20275bc2b596e314d4c9
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[コンサ] 2011年 J2第8節 札幌-湘南

2011-04-24 23:51:51 | コンサ
2011年 J2第8節 コンサドーレ札幌 0-1 湘南ベルマーレ @スカパー


震災による中断からの再開第1戦。開幕試合でボロボロだった我がコンサドーレは、このホーム開幕戦こそが今シーズンの開幕戦として、しっかりした再スタートを切って欲しいところ。しかし、相手は昨年度J1の湘南。昔から何度も当たっているだけに、いろいろ嫌な記憶も甦るが、良い記憶だってたくさんあるので、期待は大だ。

本当はFootNikにでも出かけようかと思っていたのだけれど、お腹の調子が悪かったので家観戦。うちの試合前に見ていた水戸-徳島、川崎-仙台がいずれも感動的な逆転勝ちということで、この試合もそんな好ゲームになって欲しいところ。


選手入場でひときわ目を惹くデカイ男。あれ、と思ったら山下。こんなにでかいんだったっけと思ったら、両隣が小さいだけだった(笑)

先発メンバーは、ハンジェ、高木、山下、河合、岩沼、宮澤、芳賀、古田、近藤、アンドレジーニョ、三上。

なんでブルーノを使わない。愛媛戦では唯一、まともな働きをしていたと思うんだけど。そして左サイドが近藤。高木のSB起用は、選手不足で仕方ない処もあるが、明らかに補強の失敗。ここの位置は西嶋鉄板だったからなぁ。日高の怪我復帰待ちか。

キックオフ直後、いきなり近藤のドリブル突っ込み。さらには宮澤のミドルシュートと、驚くような攻撃を見せる札幌。近藤の重戦車ドリブルが凄すぎて、逆サイドの古田が目立たないくらいだ。

この攻撃の立役者が、初登場のアンドレジーニョ。

アンドレがボールをキープしながら上がる。その大外を近藤、岩沼が追い越してスイッチ。中へマイナスへ折り返し、中央からミドル。という攻撃がうまくいっていた。

逆に、右サイドの古田は中へ入りがちだし、高木は守備に気を使いすぎなのか、オーバーラップがまったく目立たなかったというのが前半の印象。

序盤は中央からサイド、サイドから中央の意識が、比較的見えたのが良かった。

アンドレがキープできるので、1 Topは三上みたいなオールラウンダーじゃなくって、ストライカータイプの方がいいかも。横野とか横野とか横野とか。あと、宮澤。さもなくば、中山(笑)

これまでは、1トップの内村がキープして、という感じだったので、周りが上がって来ないで孤立していた。それに対し、一列後ろでしかりキープできるというのがこれまでとの最大の違い。

ホスンはペナルティエリア外まで飛び出してくるのが、ちょっと怖い。大丈夫か?

古田は右よりも、中に入ってきたときの方が仕事をしている。だから最初から左で育てろと(以下略)


そして後半。

前半から変わらず、足が止まらない。こんなコンサドーレは久しぶり。いったい何があった。ホスンもナイスセーブ。怖いのはアジエルだけ。

しかし、ゴール前、ラストパスの精度が悪い。悪すぎる。そこまではいいのだが。調子のいいときにゴールが奪えないと……と誰もが思った頃。

宮澤がボールを奪われ、その直後に守備陣の足が止まってゴールを割られる。

攻撃は変わったが、守備はそのままか。いや、後ろで回しているうちに出しどころがなくなるのは攻撃陣のせいか。セカンドボール奪えていたんだから、五分五分のボールでもいいから蹴っちゃえば良かったのに。

近藤に変えて砂川、宮澤に変えてブルーノ。どうして先発がこの二人じゃないのか疑問な程度なのだが、時間帯が悪すぎたのか、攻撃を組み立てなおすことは出来ず。さらに、アンドレジーニョに変えて横野。アンドレ不在のコンサドーレは、やはりこれまでのコンサドーレに戻ってしまった。

一方の湘南はアジエルがアウト。

札幌の失点後は湘南の出足が良くなって、札幌の足が止まる。さらにアンドレが交替したせいか、ロングボールを放り込んでもキープできないいつものコンサへ。放り込むにしたって、サイドのオープンスペースへ走らせるとか、FWが下がってボランチが飛び出すとか、いくつでもパターンはあるだろうに。劣勢になればなるほど焦って単調になるんじゃ、逆転なんてできはしませんわよ。

そして、2試合連続完封負け。まぁ、J1出戻りの優勝候補と、去年より戦力の落ちた万年J2チームの試合と思えば善戦したと思う。何より、アンドレジーニョと近藤が元気だった時間帯は、久しぶりにワクワクする試合が見られた。

後はシュート意識を高めること、ラストパスを落ち着いて決めること。それだけだな。いやそれだけっていっても、大変なのはわかっているけど。

この試合、もうちょっとやれるだろうと思ったのは古田と三上の若手二人。

特に、三上はボールが納まっていたとはいえ、そこからゴールチャンスにはなかなか結びついていなかった。古田は何度かシュートチャンスはあったものの、怖さが感じられなかった。このままだと二人とも、なんだか器用貧乏で終わりそう。何かひとつ、日本代表でも通用するくらいの武器が欲しいところ。

後は高木がSBの作法を思い出して、攻撃的SBとして覚醒し、三上に枠が見えたらシュートの意識が見えれば、それなりに戦えそうな気がする。

ただ、アンドレジーニョのパートナーは、ワンタッチでシュートまでいける宮澤か、とにかくゴールを向いている横野の方がいいかもなぁ。もちろん、内村が出場できればそれに越したことは無いのだけれど。

それにしても、チアゴもブルーノも、ベンチに置いておくなら助っ人枠使う必要ないんじゃないのか。これも戦術やチーム事情に合わない選手を獲得したという、補強の失敗なのか。

別に解任希望じゃないけど、次の監督は、理想の戦術に選手を当てはめるのではなくて、足りないコマでやりくりできるのが得意な人がいいな。しかし、そんな人いるんかいな。



[SF] 蒲公英草子

2011-04-24 22:53:10 | SF
『蒲公英草子 常野物語』 恩田陸 (集英社文庫)




東北を中心に隠れ住む超能力者たちのエピソードと、その絆を描いた日本版〈ピープル・シリーズ〉、常野物語の2冊目。

時は明治の終わり。20世紀という“にゅう・せんちゅりぃ”を迎え、日本が世界に進出し、激動の時代へ突き進もうとする頃。

福島との県境近く(宮城?山形?)にある農村を舞台に、大地主槙村家のかかりつけ医師の娘、峰子がノートに書き留めていた日記が、タイトルの“蒲公英草子”である。

槙村家を中心に、居候や村の人々のローカルコミュニティや、農村の描写が懐かしさよりも遠い異国のファンタジーに思える。

登場人物はいずれも上品ないい人ばかりで、常野の人々を気持ち悪がったり、迫害したりすることはない。それどころか、槙村家は常野の人々に助けられ、槙村家は常野の人々を保護しているのだ。槙村家が常野のひとりに助けられた過去、それが怒涛の終盤への伏線となっている。

峰子と槙村家の娘、聡子様との友情、成長、それぞれの恋。そこに現れた常野の春田家の人々が見せた「しまう」ちから。「しまう」という能力がどのようにして使われ、役に立ち、感謝されたのかということ。

にゅう・せんちゅりぃな東北の農村は理想的な日本の風景であり、遠いファンタジーの世界に思える。しかし、老年となった峰子のエピローグ的なシーンにおいて、一気に見知った歴史へと接続され、ファンタジー世界が現実の世界へとリンクする。この“転”がものすごい効果を呼ぶ。

峰子が常野の人々へ問いかけたかった言葉は、今でも、誰もが問いかけてみたい言葉なのではないか。いや、今こそなのかもしれない。


それにしても、災害だの焼け野原だのが出てくると、どうしても大震災のことを考えてしまう。ポスト311の世界というのは、こういうことを言うのだろうか。


ちなみに、春田家は『光の帝国』の「大きな引き出し」にも登場する。槙村家もどこかに出てきたかもしれないけど、憶えていない(笑)


[SF] パラダイス ―楽園と呼ばれた星

2011-04-24 12:20:50 | SF
『パラダイス ―楽園と呼ばれた星』 マイク・レズニック (ハヤカワ文庫SF)


『キリンヤガ』だけが有名になってしまったけれど、レズニックのアフリカ物は『キリンヤガ』だけではない。『パラダイス』もその一冊なのだけれど、残念ながら品切れ中。


ペポニ。スワヒリ語でパラダイスという意味の言葉を名づけられた星の、わずか1世紀における急激な変化の歴史の物語。

生態系破壊、原住部族の武装蜂起、独立と経済危機、そして、暗い闇へ続くように見える未来。

最初は、楽園のような惑星へ移民してきた人類が、この惑星の生態系を破壊してしまう、反自然破壊の話かと思った。しかし、ページが進むにつれ、それだけでは終わらない人々(人類も、原住部族も)の思いや、経済の問題を思い知らされる。

この小説の体裁は、主人公がペポニの人々へインタビューする形式になっている。そして、主人公は、彼らの言動を批判する訳ではなく、的確に、客観的に、受け止めていく。そのため、読者もランドシップを狩り尽くすハンターや、虐殺事件の関係者に過剰な怒りを覚えることなく、何が起こったのかということを知ることになる。

怒りや批判に溢れた物語の方が、わかりやすく、受け入れやすいのかもしれない。しかし、この物語を読んで受ける感情は、哀しさや残念さであって、怒りではない。彼らが何故そうしなければならないのかということを、痛いほどに感じてしまうからだ。

そしてまた印象深いのは、彼らは誰もが一つ前の世代のペポニを、美しいと賞賛し、懐かしんでいる。ハンターは植民開始当時を、女流作家はハンターたちが生きた暮らしを、独立後のホテルオーナーは女流作家が描いた平和な日々を……。

しかし、その懐かしき日々は、昔話の中にしか存在しない、美化された楽園の世界でしかない。誰もが憧れる楽園など、そこには存在せず、ただ、厳しい暮らしがあった。


そしてこれは、実在するケニアという国を露骨に喩えた話でもあるのだ。

貧しい子供たちのために募金をしましょう。それだけでは何も変わらない。経済投資をしましょう。しかし、その利潤はいったいどこに吸い上げられているのか。現代アフリカの問題は、やはり暗い未来へ吸い込まれていくのか。

そしてまた、311後の視点で見れば、東北の経済復興を考えたときに、決してひとごとではない問題になるかもしれない。


この物語はケニア篇で、さらにジンバブエ篇とウガンダ篇があるらしい。訳されていないのは、あんまりおもしろくないからのかなぁ。



4月23日(土)のつぶやきその2

2011-04-24 02:28:06 | つぶやき
17:55 from Tween
まけー。でも、まあそんなに悪くなかった。 #consadole
17:59 from Tween
負けた理由を考えれば、やっぱり下手だからとしか言えない。技術を高めるか、下手でも戦える方法を考えるかしかない。
18:01 from Tween
アンドレジーニョを使うなら、1topは三上じゃない方がいいと思う。意外に宮澤が合うかも。
18:08 from Tween
なぜブルーノがベンチスタートだったのかは確かに疑問だ。石さんから見ると前に行きすぎってことなのかね。
18:11 from Tween
その昔、ばかげたミスをしても失点しないファンタジーな男がいたが、宮澤はミスをすると必ず失点する不幸な男だ。
18:21 from Tween
ありゃ、SCANDALってこんなバンドだったっけ?
18:37 from Tween
牛のつくねって、ハンバーグと違うの?
19:05 from Tween
読みたい本が版元品切れらしいのでブックオフオンラインを見に行ったが、そこにも無し。在庫100万冊以上とか言っているところでも読みたい本が無いのだから、電子書籍が何万冊と言ったところで読みたい本が無いのもむべなるかな。
19:32 from Tween
映画予約の確認メールが文字化けしやがった。またAplixのせいか!
20:01 from Tween (Re: @bookoffonline
@bookoffonline あ、捕捉されたw ありがとうございます。でも、ハインラインの『悪徳なんかこわくない』とか、検索で見つからないので、お知らせメールも登録できませんよね。あと、送料がかからないようにいろいろセットで大人買いしたかったりとか…。
21:16 from Tween
風が強くてえらいことになってる。なに、この嵐の音。
by kats_takami on Twitter