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仲邑菫vs最強女流棋士

2019年01月23日 | 時事
仲邑菫さん、女流最強棋士に敗北 「TVが多くて緊張」
今年の4月にプロ入りする仲邑董さんが、韓国の崔精(チェジョン)九段と記念対局した模様です。

この前は囲碁祭りで井山5冠と打ち、その棋譜も見ましたが、さすがに最強クラスには及ばないものの、9歳とは思えない堂々とした打ち回しでした。自分の棋力は東洋囲碁で2段、野狐囲碁では3段になっていますが、この菫さんは東洋囲碁でいうと8~9段で打てるレベルらしいです。アマチュアレベルではもう敵がいないので、このまま院生でもまれるよりもいきなりプロにして真剣勝負の場を早くに経験させ、将来的に世界で戦えるレベルに育てたい、という棋院の目論見の下、1月に英才特別枠採用の第一号に抜擢されました。そういう狙いがあるため、今回韓国棋院も協力して、プロ入り前のタイミングで現女流最強棋士を当ててくれたということのようです。「ヒカルの碁」でいう新初段シリーズですな(笑)

手合いは定先ですが、さすがに勝てると期待できる対局ではなかったでしょう。プロになったら全員互先(置石なしコミ6目半)で打ちますが、実際、新初段とトッププロにはおよそ3子の実力差が存在すると言われていますからね。このレベルに互角に戦えるようになるには少なくとも10年、いやそれ以上かかっても辿り着ける補償もない、遥かな高みです。この前タイトル戦本戦で女流初勝利をあげた藤沢里菜女流三冠も、11歳の入段当初はあまり勝てませんでしたしね。というわけで、今回の対局は勝つことを期待するような碁ではなく、「この強さまで昇ってきなさい」という激励の意味をこめた対局であり、崔精9段も全く手を緩めることなく、最後まで最強手を打ち続け、防戦一方といった印象でした。負けたのも、記事にあるように緊張して力が出せなかったという話ではないでしょう。むしろ、「若いうちにプロになってしまい天狗にならないよう、プロの洗礼をしっかりと浴びせることに成功した」と書くべきですな(笑)何しろ一番棋力が伸びまくる10代が、彼女の場合まだ始まってすらいないのですから・・・

メディアも、藤井7段のような即効性を期待するのではなく、5年後10年後を見据えた棋士であるというスタンスで取材してもらいたいものです。

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