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富士山合同避難訓練

2014年10月21日 | 時事
富士山噴火初の合同訓練:御嶽教訓に意識新た 備え不足痛感
神奈川・静岡・山梨で、初めての富士山噴火に備えた合同避難訓練が行われた模様です。

近々に御嶽山の噴火があり、住民もようやく人事ではないと感じたのでしょう。発案は2012年とありますから、おそらく東日本大震災を受けて発足したのだと思われますが、結構「富士山が噴火するなんて縁起でもない」と反対にあっていましたからね。まあ本音は避難訓練によって経済活動が妨げられてしまうからでしょうけど、やはり実際の噴火被害を目の当たりにして、天災の前では準備しすぎるくらいの気持ちでいないといけないと、多くの方が訓練の必要性を悟ったのかもしれません。テレビでは番組によって危険性を煽ったり、またはことさら安全を強調したりと、正反対の「専門家の意見」が唱えられるので、到底信用できません。最早有事の際、自分の身は自分で守れるよう、最低限備えるしかないのです。それが、震災や御嶽山で亡くなられた方々の命を無駄にしない、唯一我々ができることなのかもしれません。

地震や火災の被害はある意味局地的ですが、噴火は津波と同様、広範囲に被害が及ぶことが予想されます。そのため、通常の避難訓練と違い、富士山の噴火は県をまたいだ避難体制も必要になってくるでしょう。震災時は原発問題で多くの自治体が退去を余儀なくされましたし、ポンペイの町のように一瞬で廃墟となるレベルの噴火も起こらないとはいえないのが火山の恐ろしさです。長らく噴火していないのにも関わらず、今回「一万年に一度」レベルを想定した訓練ができたことは非常に価値のあることだと思います。渋滞やパニックなど、いろいろ問題が見えてきたでしょうけど、今回は「本番でなくて良かった」と、改善策を考えることができるのは間違いなく幸せなことですからね。

ただ、富士山の場合、やはり重要なのが「観光客・登山者の避難」です。自分も今年ついに登頂することができましたが、全国各地、海外からも多くの方が押し寄せる人気の山です。何故シーズンオフに行うのか・・・学校の避難訓練でも、学校の都合に合わせて日程が決められ、大抵は金曜午後に汚れた靴を持ち帰る合理的避難コースで、しかも雨だと中止になります。当たり前ですが、本当の地震や火災は天候や日時を選んでくれません。火事になって、外が雨だと、それを想定していない子どもは絶対戸惑うでしょう。通常の避難訓練は年3回行われ、6年間で18回は体験しますから、高学年になるほどマンネリ感が否めなくなります。時期を知らせない訓練でも、「どうせ金曜の掃除時間でしょ?」と読まれる始末。せめて6年に1回ぐらいは雨天決行にする避難訓練も必要じゃないのか、大変なのは分かるけどやってみて「どういう状況」になるのかを把握することに意義はないのか、といつも疑問に思っていますが、中々実現は難しいようです。
今までは「富士山はしっかり監視されているので、噴火する前に登山者の避難は可能」と言われていますが、御嶽山の件をみるととてもそうとは思えませんよね。警戒レベルが3に上がった想定と言っても、今回のように3は爆発の後で上がる場合もあり、その判断が遅れれば自治体は何もできないことになります。かといって皆が身勝手に避難し始めたら、それこそ手の施しようがありません。登山者はとにかく山から離れるしかないのですが、最盛期にはマイカー規制されていて、全員が下山する足を持っているわけではないのです。スバルライン30kmを歩くわけには行きませんし、噴火時に頂上にいると仮定して、残った体力で0合目まで17kmを歩き通せる登山者は中々いないでしょう。そうなると、やはり「対応できる数」に登山制限する必要性も見えてくるわけです。今のまま、もし最盛期に噴火したら、戦後最悪を桁2つぐらい塗り替えることになりかねません。

まあ、今回は第1回の合同訓練ですし、流石にそこまでは高望みでしょうけど、今後定期的に行えるのだとしたら、頻繁にやる必要はないとしても、やはりたまには実際の登山者を巻き込んだ合同避難訓練等、「最悪」を想定した訓練はどんどん行っていくべきだと思います。

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